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異世界ダンジョン制覇 ~目指せ楽園ハーレム~   作者: 夜桜 蒼
三章 ~異世界で成り上がります。~
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81話 リリカが我が家にやって来た。

「はっくしゅん! なんじゃ? 誰か妾の事を噂しておるのか?」

「なんだ? リリカ風邪か? ルナに治してもらうか?」

昨日は結構無理させたし、風呂場でタオル一枚だったしな。風邪でも引いたんじゃないのか? 


「頼ってくれるのは嬉しいけど、ルナだって何でも治せるわけじゃないからね?」

「大丈夫じゃ、この程度でルナ様のお手を煩わせるわけにはいかん。どうしてもと言うなら主様が今宵妾のベットで添い寝をしつつ看病して欲しいのじゃ」

うん。その元気があるなら問題ないね。今日はやることが山積みだからリリカにだけ構っていられないからな。


「よし、この辺でいいだろ。リリカ、目を瞑ってこっちに来てくれ」

「な、なんじゃ? っ、そうか。よ、良いぞ。妾の準備は出来ておる」

何の用意が出来ているのか分からんが、リリカが俺に近付いてきた。唇を尖らせ、俺の顔の傍に。


「……転移!」


「――もう目を開けていいぞ」

「なに? 目を開けたままするのか? む、無論、妾に否はない、が?」

目を開けたリリカは周囲の様子を見てポカーンとしていた。


「ジン様、お帰りなさい」

「ご主人様、お帰り! その人が新しい人?」

フーカとリムリが満面の笑みを浮かべお出迎えしてくれていた。そう、俺達の家に転移したのだ。


「こ、ここは? 先程まで森に?」

「ここはガイアの街のジン様が使っているお家です。初めまして、ジン様の奴隷のフーカと申します」

「私はリムリ! よろしくね! お姉さん!」

礼儀正しく挨拶をするフーカと元気一杯のリムリに困惑していたリリカだったがすぐに持ち直したようだ。

「妾はリリカ・ガイアス! 今は主様の忠実な下僕シモベじゃ。先輩方、よろしく頼むぞ!」

恐らくミニャにでもリリカの事は聞いていたのだろう。自分から下僕と言う貴族のリリカに頭を下げられあたふたしているフーカ達が可愛いな。


「ほら、ジン。愛でているのもいいけど」

そうだったな。ルナに言われアイラ達に貰ったアミュレットの事を思い出した。

「フーカ、リムリ、留守番任せて悪かったな。二人にお土産だ」

きょとんとするフーカ達の手を持ち上げてその手にアミュレットを握らせた。


「え? こ、これ頂いて宜しいんでしょうか?」

「うわぁ、綺麗。ご主人様ありがとう!」

大喜びのリムリとおろおろしているフーカの頭を撫でてリリカを見る。


「こいつらが俺の家族だ。ここでは地位も種族も関係ない。仲良くしてくれ」

「うむ! 元よりそのつもりじゃ。これからよろしく頼む」

「こちらこそ、よろしくお願いします」

「よろしくね! リリカさん」

リリカが二人と握手して、三人で楽しそうに話しているのを少し離れてルナと眺める。


「リリカは奴隷とかハーフとか気にしていないみたいだな」

「ええ。ジンが家族だって言ったのも関係しているかも知れないけど、……あの子はそれ以前に身分で差別をしていないんじゃないかしら?」

強い者には敬意を払うとか言ってたしな。リムリは強くないけど、仲良くしているみたいだし良かった。フーカも最初はおどおどしていたけど、すぐに打ち解けたみたいだ。

昨日ダンジョンを二人で制覇したとリリカが言った時、こちらを見るフーカの目が少し怖かったけど。



「それじゃ、今日の予定だが」

リリカとフーカ達がある程度和んだところで皆を集めて今日の予定を話すことにした。


「ダンジョンですか?」

フーカが身を乗り出して聞いて来るが何時になく積極的だ。リリカの話を聞いて対抗意識を燃やしているんだろうか。

「いや、今日はダンジョンはなしだ。やりたい事があるからな。ダンジョンはミニャに聞いて良さそうな所があったら明日行こう」

「はい。分かりました」

「それで今日だけど、先ずはフィロに挨拶だな。昨日は世話になったみたいだし。あと買い物とミニャの所に行って明日の準備だな。リリカの部屋も用意しないとな」

「妾の部屋は主様と同じで構わんぞ」

「あと二部屋ありますからお好きな方で大丈夫ですよ」

リリカに笑顔で説明するフーカがちょっと怖い。


「ただお布団がないよ? 私達のじゃダメだよね」

「妾は主様の布団に入るからだい――」

「ジン様、新しいお布団が必要ですけど、良いですか?」

リリカの言葉を遮るようにフーカが聞いてきた。リリカは少し落ち込んでいるみたいだ。もう少し控えてもらいたいものだな。

「もちろんだ。どうせだしフーカ達のも新調していいぞ。領主様から俺達の活躍に対する報酬はしっかり貰ってきたから安心しろ」

今使っているのはこの家に元からあったものだ。綺麗に洗濯はしてくれているが、リリカのだけ新品ではフーカ達に不公平だからな。

「そんな、私達は今のままで大丈夫ですよ!」

「フーちゃん、ご主人様が良いって言ってるんだから遠慮しないで買ってもらおうよ」

「そうじゃぞ。お主達がそのようなことでは妾が主様に甘えづらいであろう。フーカはもっと主様に甘えると良い」


リリカはもうすっかり姉だな。リリカの存在がフーカにいい影響を与えてくれたらいいけど。……俺より年上なら母か?

「それはダメよ。その役はルナのものなんだから」

年齢で言うならそれ以上では? とは思ってもいけないんだったな。


「よし、なら先ずはフィロの店に行くぞ。どうせだから素材も換金してもらうか。フーカバック頼むな」

「はい! お任せ下さい!」

アイテムボックスからフーカのバックを取り出すとリリカが慌てて近付いてきた。


「ぬ、主様? 今、どこからこのバック出したのじゃ?」

フーカが持つにはデカすぎて、リリカが持つにしても大きいバックを俺が宙から引きずり出したのを驚いているみたいだ。

そういや、リリカには内緒にしてたんだったな。どうせ今後バレる事になるから教えていいけど。


「俺は空間にアイテムを保管出来るんだよ。まぁ、それで納得しておけ」

指輪のことも話していいけど、まだ一日目だし、全部話す必要はないだろ。

「正直、到底納得のいくものではないが、流石は主様だと思っておくのじゃ。そう言えばダンジョン内でも魔物の素材をあれだけ拾ったにも関わらず動きが鈍ることもなかったな。荷物を持っているとも思えん動きじゃった」


そうか。普通はあれだけ素材を抱えたら戦闘どころじゃないのか。この世界の冒険者がダンジョン制覇するのに時間が掛かるのはそういうところもあるんだろうな。

「まぁ、それなりに収納することができるからな。とりあえず今回のと前回フーカと制覇したダンジョン分も換金しとこうか。今度ダンジョンに入って持てなくなった、とかなったら最悪だしな」


それから種類を分けながら素材をバックに入れ直して、結果。

昨日リリカと拾った素材が、熊爪がニ十五個、熊皮が八枚、蜂の外殻四個、ボスが落とした鉄の外皮一枚と魔石一個。

前回フーカと拾った素材が、鼠の皮が六十枚、熊爪が三十八個、熊皮十五枚だ。

フーカと潜った時は前半は山賊王の太刀を使っていたし、実際には小魔石が三十個以上とボスの魔石が一つあったからな。十階層と十五階層の差があっても前回の方が圧倒的に多いとは、流石は山賊王の太刀だ。


「ぬ、主様、妾は拾い忘れはしておらんぞ? ……たぶん」

山賊王の太刀を使うとほぼ毎回何か落ちるが、通常は魔物を倒しても何も残さない魔物もいたりする。リリカと潜った時は二、三回に一回程度の頻度でしか拾えていない。

「あぁ、分かってるよ。これも明日のダンジョンで理由が分かるよ。フーカ持てるか?」

頭を抱えて考えているリリカをそのままにフーカに声を掛けると慌ててリリカが来た。


「主様! フーカにこれを持たせるのは酷いであろう。妾がも――持つのを手伝うのじゃ!」

バックを持ち上げようとして想像以上に重かったのか、リリカが持ち上げるのを止めた。


「リリカ様。貸して下さい」

リリカがバックを取り上げようとした為、頬を膨らませていたフーカが今度は逆に奪い取るようにバックを担いだ。

「ジン様、行きましょう」

「あぁ……重いなら俺が持つぞ?」

「大丈夫です!」

少し怒ったようなフーカの言葉に驚いたが、俺よりも驚いている奴がいた。


「な、なな、何で持てるんじゃ! それフーカより重いぞ!」

「鍛え方が違います」

当然のように言うフーカだが、そんな小さな体でそんなこと言われたらリリカは堪らんだろうな。子供に力負けしたようなものだし。

ちなみにフーカのレベルは、


フーカ・クロイム

犬人族LV30

奴隷LV27

・料理LV2 ・剣の極みLV6


ダンジョンボスを一人で倒して、更には弱っていたとは言え中尉冒険者を倒したからな。かなりのハイペースでレベルが上がっている。あと二、三箇所制覇したらフィロを越せるんじゃないのか?

まぁ、個人的には料理レベルが上がった事が大変楽しみなのだが。それに対してリリカは、


リリカ・ガイアス

耳長族LV22

冒険者LV5

冒険者階級「上等兵」

・森の加護LV3 ・弓の極みLV3


ダンジョン十五階層を二人で制覇してかなりの経験値が入ったと思ったけど、レベルは2しか上がってない。やっぱり奴隷契約が関係してるのか。俺に仕えるとか言ってるけど契約を結んでいるわけじゃないから成長速度は変わらんだろうな。

それにフーカは低レベルの頃から俺と一緒に居るからか同レベルの冒険者と比べても強い。特にスピードと腕力が高い、これは犬人族の特徴なのかも知れないけど。

力の指輪を外したら俺でもフーカに力負けするだろうな。……もっと鍛えよう。


「主様! なぜフーカはこんなに強いのだ! 主様が何かしたのであろう!」

おしい、俺が何かしたわけじゃないが、まぁ俺のせいとも言えるのか。

「フーカは頑張り屋なんだよ。俺の為にって今までもかなりの無茶を平気でやってたからな。今のリリカでも軽く死ねるダンジョンにただの奴隷だったフーカが俺とルナと一緒に入って生きて帰って来たんだ。強くなっていない方がおかしいだろ?」

「いや、むしろそんなダンジョンにフーカを連れて行く主様がおかしいぞ? 殺すつもりか!」

え、でもあれはミノミノが地面壊したせいだしな。俺のせいじゃないよね?


「ジン様は間違っておりません! 奴隷をどこに連れて行くのも主人の自由です。むしろジン様は足でまといの私を命懸けで助けてくれました! 私はジン様に返しきれない恩を受けております! この身を尽くしてお役に立とうと思っているだけです! 私はまだまだ強くなります、リリカ様よりもっと!」


すでに抜いてるぞ? とは言ったらダメかな。どうせ次ダンジョンに行ったら分かるだろうけど。

しかし、リリカはどうにかしないとこのままじゃ深い階層に行った時確実に足でまといだな。十五階層も問題なかったから二十階層ぐらいを考えていたけど、リリカを連れて行くとなると万が一の時、危ないかも知れないしな。


「ジン。とりあえず考えは帰ってからにしなさい。フーカがずっと荷物持ってる事になるわよ?」

「おっと、すまん! よし、それじゃフィロの店に行くぞ」



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