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異世界ダンジョン制覇 ~目指せ楽園ハーレム~   作者: 夜桜 蒼
三章 ~異世界で成り上がります。~
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67話 言えない本音


扉が開き、緑色の綺麗な髪の女性が入って来た。髪の間から伸びる長い耳がその存在を明確にしていた。

二十歳ぐらいか? エルフに人間の年齢が当てはまるか分からんけど。

長い緑の髪に整った顔立ち、身長も170cmはありそうだ。細身の長身と思いきや胸部にはしっかりと自己主張をする宝玉が二つある。うん、まさに美人エルフ!


「(ジン? 今日何回それしたら気が済むの?)」

「(何も言ってない)」

ジト目で睨むルナから視線を逸らし入って来たエルフの女性を鑑定する。


リリカ・ガイアス

耳長族LV20

冒険者LV3

冒険者階級「上等兵」

・森の加護LV3 ・弓の極みLV2


娘さんだよな。冒険者になってるけど、貴族のご令嬢じゃないのか?

「遅かったな。ジン殿、私の娘のリリカと言います」

「妾がリリカ・ガイアスじゃ。見知りおけ」

……なんだかすげぇ上からの喋り方だな。お嬢様の喋り方じゃないだろ。格好はドレスなんかじゃなく、ズボンだし、冒険者みたいな格好だぞ。


「はぁ、リリカ。もう少しお淑やかな服はなかったのか。先日買ったドレスもあっただろうに。ジン殿が呆れているぞ?」

「え、いえいえ。そんなことは、活発でいいのではないですか」

どっちかと言うとドレスかスカートの方が良かったけどな。ま、俺には関係ないしな。


「ふん。あのような格好落ち着けんわ。そういうのはクリカにさせれば良かろう。妾には似合わん」

「はぁ、分かったから落ち着け。お見苦しい真似をしてすみませんな。これはどうも冒険者に憧れを抱いておりましてな。もっとお淑やかに生きて欲しかったのですが、いやはや、お恥ずかしい」

「別に良いであろう、貴族としてダンジョンに潜ることは義務じゃ。まして妾は領主の娘じゃ、それに恥じないよう――」

「あー、もう分かったから静かにしなさい。ジン殿の前だぞ」


「……すまぬ。どうも気が昂ぶっておるようじゃ」

あー、なんだろう。父親に対しても上から口調なんだけど。まぁ貴族らしいと言えばらしいけど、とりあえず元気な娘さんだな。

「いえ、お気になさらず。元気なのは良いことですし」

「気に入ってもらえましたかな?」


気に入る? まぁ別に勝気な女性が嫌いなわけでもないし、年上そうだが普通に美人だしな。これから会う機会もあるならそう無下にもできんだろう。


「えーと、はい。綺麗な方だと思いますし、しっかり前を見ているいい娘さんですね」

「う、うむ、あ、ありがとうなのじゃ」

本人と親御さんを前に俺はなにを言っているんだろうな。リリカさんは赤くなって俯いちゃったんですけど、俺まで恥ずかしくなってきた。


「ジン殿にそう言ってもらえて良かった! では、リリカ、ジン殿で問題ないな?」

「うむ。問題ないのじゃ」

「よし、それじゃ準備をしてきなさい」

「ではしばし離れる。すぐに戻るので待っておるのじゃぞ?」

「え、あ、はい」

リリカさんが俺に念押しして出て行くが、一体なにがどうなっているのか全然わからん。


「えーと、今のはやり取りはなんだったんですかね?」

何か非常に嫌な予感しかしないのだが。

「もちろん、リリカをジン殿の元に預ける話ですよ。言ってませんでしたかな?」


言ってねぇぇぇよ! 初耳だよ! なんだよそれ! 


「……聞いてませんけど?」

「そうでしたか。では簡単に――」


領主の話によると、貴族にはダンジョンを攻略する義務があり、ガイアス家では一定の年齢になった子供を冒険者に預けて修行をさせる習わしがあるとのこと。しかし、最近目立った冒険者が現れず、どうしようかと悩んでいる時に俺が現れたのだ。一応貴族の嗜みとして戦闘術の基礎は収めているので足でまといになることはないらしい。

昨日ミニャが俺の功績を語った時にリリカも同席していて、その話に目を輝かせていたという。ちなみにミニャやその仲間に頼む貴族は多いが、リリカは嫌がり領主は頼むのを躊躇っていたのだ。


「自分で言うのもなんですけど、俺って結構危険な橋渡っているし、数日前に冒険者になった駆け出しですよ?」

「ですが、ジン殿の活躍は目覚しいもの。なに、一緒にダンジョンに潜るだけでいいんですよ。後は勝手に成長するものです。リリカもあれで鍛えていますし戦力にはなる筈です。ジン殿としてもいいのではありませんかな?」


そうは言っても俺って結構秘密が多いから部外者は入れたくないんだけどな。ルナのこともあるし、アイテムボックスや神具の数々……。いや、これ絶対ダメじゃね?

領主の話では数ヶ月は預かっていいと言っているんだが、娘をこんな男の元にそんな長い間預けていいのだろうか。


「もちろん手を出しても構いませんぞ。責任は取ってもらいますが」

絶対にダメだろ! それ!


「その、お気持ちはうれし――」

「待たせたな。これからよろしく頼むぞ!」

そんな大急ぎで来ないでいいよ。まだ断れてないのに、本人まで来て俺にどうしろと。


「リリカ喜べ、ジン殿もお前が来てくれることを喜んでいるようだぞ。しっかり励むのだぞ」

言ってないよね! さっき言いかけたのは違うならね! あぁ、ダメだ。リリカまで嬉しそうにしてる。――もういいや。どうにでもなれ。


「(はぁ、しょうがないわね。何ヶ所か浅いダンジョンを制覇して、修行は終わりって言って帰しましょう)」

それしかないか。はぁ、気が重い。俺のせいだけど。

まさか、フーカ達を先に帰したのは相談させない為か? くそ、ミニャめ、分かっていたならもっと必死に止めろよ。

……結構必死だった気もするけど。


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