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異世界ダンジョン制覇 ~目指せ楽園ハーレム~   作者: 夜桜 蒼
二章 ~異世界生活始めます!~
55/114

55話 ああああぁぁぁぁぁ!!!!


「……フィロ姉、あの子スペルド倒したにゃ。私達駆けつける必要あるかにゃ?」

「うるさいわよ。さっさと走りなさい」


まさかフーがあの男を倒すなんて。スペルドの動きは悪くなかった。虚空斬撃の連続技なんて他の冒険者でも躱しきれないでしょう。

ジンが精霊神様を連れているってだけでも驚きなのに、フーの急成長はなんなの。ジンも明らかに強くなっているみたいだし。

本当にどうなってるのよ。



「よう、フィロ。もう走り回って大丈夫なのか?」

「ええ。お陰様でね。――それで、これはどういう状況かしら」

スペルドを倒したフーカが大喜びで俺の元に戻って来たので頭を撫でていると、完全武装したフィロとミニャ達冒険者八人が到着した。

この状況を聞かれても、俺達の前には大穴が空いており、スペルドは失神、ブタは未だぶひぶひ言いながら転げている。――以前テレビで見た豚の泥浴びを思い出した。


「んー。リムリを取り返したぞ」

「それだけにゃか!! この状況で、それだけしか言うことないにゃ!」

「うるさい。あぁ、まだそこのブタの始末が残ってたな。どいてくれ」

禍根はきっちり処理しよう。

俺が一歩踏む出すとミニャと冒険者達が前に群がってきた。


「待つにゃ! 流石に貴族に手を出すのはマズイにゃ! この状況でも十分にマズイ気もするけど、とりあえず待つにゃ」

「そうだぜ、その娘は取り戻したんだから少し落ち着け。先ずは、ギルド長が話を――」

「ぶひー!! キサマら遅いぶひ! さっさとその男を殺せ! 我輩のリムリを取り戻すぶひ!!」

「お、落ち着いて下さいにゃ。ブタじゃなかった、ブリッタ様」

喚き散らしているブタにミニャが近付くとブタは更に喚きだした。


「ぶひ! 貴様、何をしておるか! 貴族の末席に付くものが我輩の命令を聞かんつもりかぶひ!! シルバークを潰すことなど簡単なことぶひ! さっさとそいつを殺して我輩のリムリを――――」


「――虚空斬り」  


俺が放った虚空斬りがブタの頭と胴体を切り離した。

リムリをお前にやった覚えはないし、やるつもりもない。害虫は死ね。


「――ジン」

「ジンにゃん」

「小僧……」


フィロやミニャ達が俺を見ていた。貴族殺しをしたんだ。こいつらが敵対してきたとしても後悔はない。俺は家族を守るだけだ。

「なんだ、やる気――」


「「良くやった!!」」


「――か、って、は? おいおい、俺はそいつ殺したんだぞ? 貴族殺しだぞ」

俺が戦闘も覚悟していたと言うのにこいつらは何を言っているんだ?


「いいのよ、こんなの。死んで当然よ。むしろ私が殺したかったんだけど?」

「にゃははは、流石にマズイと思うけど、いい気味にゃ! 不正の証拠もあるし、私の方からもどうにか動くにゃよ」

「フィロさんを襲っているしな。その上、ギルド長までバカにしてんだ。死んで当然だよ」

「むしろよくギルド長が剣を抜かなかったですね。首が落ちた時、あぁこれで僕がギルド長になるのか、って本気で思いましたよ」

「ほほうにゃ。カム、そんなにギルド長の仕事がしたいにゃか。うんうんにゃ。帰ったらたくさんご褒美あげるにゃ」


誰も俺が殺ったことに不満を言うつもりはないらしい。一人の青年が悲鳴を上げているが、聞こえないふりをしておこう。


「――私、助かったんですね」

皆が笑いあっていると、座り込んでいるリムリがポツリと呟いた。

助け出してからも戦闘は続いていたから気を張っていたんだろう。フィロや冒険者達が来て、ブタが死んだことでやっと気を抜くことができたのだ。


「あぁ。もう大丈夫だぞ。よく頑張ったな。偉いぞ」

膝を付けリムリと視線を合わせて頭を撫でてやる。

目元が緩み、涙を溜めたリムリが俺の胸に飛び込んで来た。


「うわぁぁぁ、ご主人様ぁ! もうダメだって、もう帰れないって! でも、ご主人様なら、来てくれるかもって!! 私のせいで、ご主人様が、ッゴメンなさい! でも、助けに来てくれて、嬉しかった、――ありがとう、ございます!!!」

 

「気にするな。俺は当然のことをしたまでだ。俺の家族に手を出してただで済ませるわけねぇしな。貴族殺し上等だ。俺は貴族嫌いだからな。知ってるだろ?」

「はい、はいっ!」


「あのー、ジンにゃん? ここにも貴族がいるんですけどにゃ? そんな堂々と言われても困るにゃ……」

「うるさい。貴族はクズだ。今回のことでまた証明されただろ。俺は貴族は大っきらいだ!」


「はぁ、子供ね」

「(そこがジンの良いところよ?)」

「はい、ジン様は素敵です!」

フィロとルナ達が俺を見てなにやら笑い合っている。まぁ笑顔でいてくれるならいくらでも笑ってくれていいけど。

……どうせなら混ぜて欲しいものだ。


「ご主人様」

「ん? なんだ? リムリ?」

「大好きです!」

リムリが俺の首に手を回して抱きつき俺の頬にリムリの唇が触れた気がした。


「「ああああぁぁぁぁぁ!!!!」」


フーカとルナの声が丘に木霊していた。



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