高木少将とドールマン少将
早くできました。
なんかタイトルが……変です。
艦隊戦はやはりうまく書けない。
早く珊瑚海までいってほしいと思います
その前に状況説明と欧米の方を書くので遅くなりますが。
よろしくおねがいします。
高木少将とドールマン少将
二月二十六日スラバヤに集結していた、
連合軍艦隊は敵船団がジャワに接近中との報告を受け、再び出撃した。
ドールマン少将の艦隊は重巡二隻、軽巡三隻、駆逐艦九隻とまずまずの兵力だったが、
致命的な弱点をもっていた。寄せ集め軍隊である彼らは、共通の暗号もなく、
伝達にも通訳が必要な有様であった。
士気も高いとはいえなかった。このころにはすでに連合軍幹部はジャワ防衛を諦め、
総指揮官ウェーベル元帥はコロンボへ、
副司令官ブレッド少将もオーストラリアへ脱出していた。
それでなくともドールマン少将のこれまでの指揮ぶりは、優れていたとは言い難い。
連合軍将兵はもはや、ドールマンをあまり信頼していなかった。
ともあれドールマンの艦隊は敵船団を発見した。
この船団は、
高木武雄少将の第五戦隊(重巡「羽黒」「那智」)、
田中頼三少将の第二水雷戦隊(軽巡「神通」駆逐艦七隻)
西村祥治少将の第四水雷戦隊(軽巡「那珂」駆逐艦六隻)
からなる護衛隊に支援されていた。
日本軍も策敵機を飛ばし敵艦隊接近を確認した。
日本艦隊は砲撃戦にそなえて、四機の観測機を射出させた。
この内二機は二式水上戦闘機である。
そのスペックは
最高時速四三七キロ
航続距離一一五〇キロ
兵装
二十ミリ機銃二丁
七,七ミリ機銃二丁である。
この二機は敵観測機撃墜のためだったが、
夜戦を想定していたドールマンは、水上機を降ろしていたのである。
昼間の砲撃戦では、弾着観測機が重要な役割を果たす。
ドールマンは自分の浅はかさに歯噛みした。
二月二七日、午後五時四五分。
先頭を切って敵に迫っていた、
軽巡「神通」は敵からの距離一万七千メートルで砲撃を開始した。
敵駆逐艦も反撃するが距離が離れているので届かない。
第二水雷戦隊は敵艦隊北東から、T字型に接近。第四水雷戦隊は北から接近しつつあった。
これを嫌ったドールマンは、左に変針し、日本艦隊と同航の形をとる。
第五戦隊の「羽黒」「那智」はこの二つの水雷戦隊にかぶさるかたちで後方から砲撃を開始した。
水雷戦隊を前に置いたのは魚雷戦を行わせるためである。
第四水雷戦隊は敵重巡の砲撃の中を突っ切るようにして魚雷を発射した。
日本軍の至宝、九十三式酸素魚雷である。
一万五千メートルという遠距離からイギリス重巡エグゼター、蘭駆逐艦ケルネテル
に一本ずつ命中。ケルネテルは轟沈した。
大破したエグゼターは水雷戦隊の避退の後の、
重巡同士の砲撃戦で真っ先に狙われることになった。
二十分に及ぶ砲撃戦でついに均衡が破れ、ヒューストンに二発命中。
缶室が破壊され蒸気が噴き上がった。
速度の落ちていたエグゼターは三発の命中弾を受け、その動きを止めた。
大混乱に陥っている、敵艦隊を感知した高木少将は全軍突撃を下令、第四水雷戦隊、
第二水雷戦隊の順で追撃に移った。
第四水雷戦隊は距離一万二千メートルで魚雷を発射、しかし敵艦隊が東に大回頭を
おこなったので、命中は無かった。
しかし、駆逐艦「朝雲」「峯雲」が突っ込んでいき距離五千メートルで魚雷を発射した。
これこそ日本駆逐艦がとるべき攻撃法だった。肉を切らせて骨を断つそれが
駆逐艦の攻撃法である。
その魚雷は敵駆逐艦「エンカウンター」「エレクトラ」に命中。エンカウンターは轟沈。
エレクトラは突っ込んできた二隻の日本軍駆逐艦と激しい砲撃戦を行ったが、
遅れてやってきた羽黒の砲撃が命中。撃沈した。
エレクトラが沈みだした頃、ようやく日が暮れ、高木少将はいったん態勢を立て直す
ことにした。敵がこれで諦めるとは考えにくい重巡、軽巡がいる以上、かならず
反撃をしかけてくるはずである。
高木少将は全軍集結させ、夜戦の準備をさせた。
夜戦は何度も言うが、日本海軍の得意中の得意である。
高橋伊望中将の指揮する蘭印部隊の重巡「足柄」「妙高」がこちらに向かいつつある
という連絡も入ってきた。
一方のドールマンは駆逐艦三隻重巡一隻を失ったが、いまだ戦意は衰えていなかった。
日本船団をもとめ少将は北上を開始した。
偵察機によってこれを確認した高木少将はこれを迎え撃つことにし、観測機の回収を
急がせたが、それが終わらないうちに敵の艦影が見えてきた。
敵艦隊は駆逐艦二隻を先頭に置き、単縦陣で進んできた。
第五艦隊が戦闘態勢に入れないうちにパース、ヒューストンが砲撃を開始したが
狙いが甘いため命中しない。
両軍ともまだ実戦に不慣れのため少しぎこちない。
連合軍艦隊はそのまま右回頭して第五艦隊が戦闘準備を整えたころには、
姿を消していた。
ドールマンはジャワの北岸に沿って艦隊を西走させたが、
敵輸送船団を発見することはできなかった。
しかもついていないことに味方の仕掛けた機雷原に踏み込み、
駆逐艦「ジュピター」が轟沈した。
そのあと北上した彼らは第一次の海戦が行われた海面に出て、
そこに浮いていた、エレクトラの生存者を救出した。
そして逃げ帰るようにスラバヤに戻っていった
。かくしてドールマンの艦隊は、軽巡三隻、重巡一隻だけの艦隊となった。
最初十四隻いたのが、たったの四隻に減ってしまったのである。
しかし、ドールマンはなおも希望を捨てず、北に進路をとった。その期待を
裏切るように、その進路を日本艦隊が南下してきた。
考えたのですが、欧米の戦況いりますか?
史実とは変わっているので説明はいるかと思うのですが、
タイトルが異説大東亜戦争ですからね。
どうなんでしょう。