1話
1話
「じゃあな、満!」
「おう、またな!」
あと、数日で中学も卒業かぁ。
来月から高校生活たのしみだなぁ。
それに来月の誕生日には、念願のモフモフわんこを飼える!
こないだの譲渡会で運命の出会いを経て何度かお泊りをしてもらって相性も良かったしあの子は来月からうちの子だ!
くぅぅ、今からたのしみだなぁ。
「ん?うわああぁぁ………」
突如地面が抜けた?いやマンホールが空いてたのか?
それにしたらずっと落ちてるような?
って、冷静に考えてる場合じゃない!
このまま落ちたら死ぬ!死ぬって!
と、思っていると………
「え?たしか落ちてたはずなのに…。ここは、平原?いや、そもそもどこ、ここ?夢?死後の世界?」
落ちたと思っていたら見渡す限りの平原にいて、空も透き通るような青い空で落ち着いてきた今でもここがどこかわからない。
だけどここが日本じゃない、そもそも地球じゃないことは解った。
なぜなら太陽?と共に月が出ているから。まぁ、地球でもそういう風景を観ることがあるけど違うと決定出来たのは月?が2つあったからだ。
まさかここは
「異世界?」
ガザッ
「ん?」
後ろから草が動く音がしたので振り向くと
「白いモフモフ!ってうさぎ?いやうさぎは角なんてないよな。って、なんかヤバそう!」
振り向くと10センチ程の角が生えた白いウサギ?が今にも突進して来そうな雰囲気でこちらを見つめて?いや睨みつけていた。
「と、考えてる場合じゃない!逃げないと。でも背中を見せると危なそうだから少しずつ離れよう。よく見ればなにかあってもなんとかなるだろ。きっと……」
とか、考えてる時もありました。
ムリムリムリ!
なにあれ!?弾丸じゃん。
たまたま躓いて転んで運良く最初の突進をやり過ごしたけど速すぎでしょ。頭上を白線が通ったくらいにしか見えなかったよ。
でも、野球の球だと思えばいけるか?
「助けなんかくるとは思えないからどうにかしないと。いま、手元にあるのは……カバンだけだけど無いよりはいいか。」
俺は、バットを構えるようにカバンを構えた。
やっぱり構えるのバットの方がいいけどないものは仕方ない。
そして、部活を引退するまでやっていた野球で慣れ親しんだ構えで白いモフモフが来るのを静かに待った。
そして、雰囲気が変わったのを察して警戒していたウサギ?が痺れを切らして飛びかかってきた!
「ここだ!」
バコン!
「つぅ……、やっぱりカバンじゃ飛ばないか。
そもそも動物?を打ったらやばかったから今はバットじゃなくてカバンで良かったと思おう。」
ウサギはカバンで殴られたことで気絶したようでなんとか危機はさったかと思う。さて、これからどうするか。
「おーい君大丈夫か?」
すると、後ろから誰かに呼ばれたので返事をした。
「え?は、はい!」
「良かった。遠目で見ていたが君は相棒がいないようだし今から成人の義を受けに行くところなんだろ?そこでホーンラビットに襲われて撃退するなんてすごいじゃないか。」
と、話しかけて来たのは赤毛短髪でがっしりとした肉体を持つ俺が見上げるくらいの大男だった。
俺も中学生としては175センチと決して小さい方ではないと思うけど……
この人は2メートル近くあるんじゃないだろうか?
「ん?どうしたんだ?大丈夫か?」
「え?あはい!大丈夫です。それよりここはどこでしょうか?」
「ん?変わったことをいうな。というか、よく見ると変わった服装だな?坊主どこから来たんだ?」
「えっと、学生なんですが帰り道歩いていたら穴に落ちたかと思うと気がついたらここにいて……」
「あぁ、それは不運だったな。多分魔力暴走事故にあったんだな。たまにあるんだよ。魔力溜まりが急に出来ていろいろな事故が起こることがあるんだがたまに人が巻き込まれて空間転移系の事故で他の場所に飛ばされることが極稀にあるんだがそれにあたったんだな。」
「みたいですね。それに、ここは俺がいや、僕がいたところとはかなり離れたところのようですし」
下手に異世界とか言わないほうがいいよな。
とりあえずこの人は信用はできそうだから人里までついていかせてくれないかな?
これで人を見る目がなくて盗賊とかだったら諦めよう。
「まぁ、そうだろうな。この辺では見ない髪色に服装だしな。
それよりあのホーンラビットに留めはささないのか?」
「あぁ、僕には武器がないですしそれに殺したことがないので気持ちの整理が……」
「ふむ、それなら俺が貰っても?」
「はい!その代わり人里まで連れて行ってもらっていいですか?」
「おう、いいぞ。そしたらちょっとまっててくれよな。よし、相棒いいぜ!」
そういうと大男で見えてなかったが後ろから3メートルほどの蛇がホーンラビットに飛びかかり締め付け始めた。
ボキボキという骨が折れる音がなり力が抜けたように………
「おえェ゙」
「おっと、悪い。殺したことがないと言っていたのにかなりトラウマになりそうな殺し方をさせて悪かった。」
「ずびまぜん。大丈夫です。」
「お、おう。おっとそういえば自己紹介がまだだったな。俺はアッガイ・クレイン、それと相棒のグラスヴァイパーのパースだ!よろしくな!」
「僕は、ミツル・ミカヅキです。よろしくお願いします!」
「おう、よろしくな!それから話しにくそうだし普通でいいぜ!」
「あ、はい!」
こうして俺は異世界で初めての人との出合いだった。
面白かった、続きが気になる!そんな方はいいねとブクマお願いします。
皆様の応援がモチベーションへと繋がりますのでよろしくお願いします!
また、相棒のアイデアを常時募集しております!
よろしくお願いします!