⭕ 初めての患者 3
──*──*──*── 1ヵ月後
相変わらず心霊カウンセラー診療所は暇だ。
名倉谷さん以外にも患者さんは来てくれる様にはなってるけど、それでも1日に入る予約は1件や2件だけだ。
セロめ、稼ぐ気あるのか??
「 ガッポリする 」って言ってたじゃん!
まぁ、お金なんて幾らでも〈 テフ 〉で構成する事が出来るから諸
──*──*──*── 診察室
今回は診察3度目の名
セロは名
セロフィート
「 ──初めての試
日記帳は今迄通
今回は少
名倉谷
「 は、はい…… 」
セロフィート
「 今回の処方箋の内容は “ 実家と本家のお墓参りへ行く ” です 」
名倉谷
「 はい?
実家と本家……ですか? 」
セロフィート
「 そうです。
実家が本家であれば、実家だけで構いません 」
名倉谷
「 あの……お墓参りと心霊現象の繋がりが分からないんですけど…… 」
セロフィート
「 信仰心の薄れている現代人には、繋がりは分からないでしょうね。
2ヵ月後
名
名倉谷
「 何
セロフィート
「 実家や本家へ帰省し、元気な姿を見せたり、お墓参りには行かれませんか? 」
名倉谷
「 ………………行かないと駄目ですか?
実家は遠いし、交通費も掛かるし、渋滞も凄いし、面倒なんですけど── 」
セロフィート
「 名
御先祖様の誰か1人でも欠けていたら、名
里
お盆に帰省が難
墓地の何
家墓には誰が入
墓石は御先祖様の家です。
草抜きは勿論、汚
墓石が欠けていたり、ヒビが入っていたり、傾
墓石の掃除をするなら、骨壺を納めている中も綺麗にしてください。
水が溜まっていたら抜いてください。
サラシに巻かれた状態で置かれていたら、洗って乾かし、綺麗にしてから粗末にならない様
遺骨が汚
綺麗な状態で御先祖様が “ お盆 ” を迎える事が出来る様
骨壺に関しては勝手にせず、先ずは本家や実家の主人に相談し、許可を得てから御手伝いする立場でさせて頂くと良
本家の家
──お盆迄に子孫が出来る最低限の事柄を書き出しました。
此方
名倉谷
「 ………………あの~~、一気にハードルが上がった気がするんですけど…… 」
セロフィート
「 子孫の元気な姿を見せ、挨拶しがてら近状報告を御先祖様にする事は難
名倉谷
「 …………………努力は……してみます 」
セロフィート
「 御先祖様を喜ばせてあげてください。
今日
1ヵ月後
次の処方箋を用意します 」
名倉谷
「 はい…………分かりました…… 」
名
マオ
「 セロ、墓参りと心霊現象って何
セロフィート
「 心霊現象は一般的に “ 霊的な現象 ” と認識されています 」
マオ
「 う、うん? 」
セロフィート
「 幽霊と言えば、悪
“ 守護霊 ” と呼ばれる御先祖様の霊も居
マオ
「 守護霊ねぇ……。
でもさ、本
セロフィート
「 守護霊の存在を盲信している人には言っても通
“ 守護霊 ” も使い様
マオ
「 使い様
セロフィート
「 “ アナタの守護霊さんが泣いてます ” と言えば、ほいほい信じてくれるます。
チョロいので丸め込むには便利な言葉です 」
マオ
「 使い方ぁ~~。
ならさ、名
セロフィート
「 心霊現象に悩んでいる人に “ 守護霊 ” は禁句です。
名
マオ
「 そうなんだ?
心霊現象と言えば、霊的な存在──。
霊的な存在と言えば、幽霊──。
幽霊と言えば、守護霊──。
守護霊と言えば、御先祖様──。
御先祖様と言えば、お墓参り──ってな感じか?
何
セロフィート
「 〈 久
全
それでも関連性は有ると思いません? 」
マオ
「 …………まぁ……言われてみればな?
じゃあ、〈 久
セロフィート
「 そういう事が “ 比較的に多い ” というだけです。
“ 御先祖様が粗末になっている ” とか “ 御先祖様を蔑
マオ
「 先祖が泣いたり、お墓が泣いたりするもんなのか? 」
セロフィート
「 御先祖様も家墓も泣いたりしません。
物の例えです 」
マオ
「 例えか~~。
セロ、名
セロフィート
「 さて、どうでしょう。
心霊現象を本
かなり嫌
マオ
「 処
セロフィート
「 漂
澱
マオ
「 一応は効果が有るんだな~~。
消臭剤の容器と中身の備長炭は売らないのか? 」
セロフィート
「 容器は貸し出しているだけですし、中に入
マオ
「 清
セロフィート
「 転売されても困るでしょうに。
非売品を使えるのは患者さんの特権です。
転売したり悪用したら相応の罰
マオ
「 ははは……。
それは恐いな~~ 」




