✒ 呪われた家 6
マオ
「 セロ──、今回は割りとまともそうな事を言ってたよな。
急にどうしたんだよ?
雷に打たれた訳でも無いのに── 」
セロフィート
「 随分な事を言いますね、マオ。
唯の “ 受け売り ” ですし。
それっぽい事をそれっぽく言ってみただけです 」
マオ
「 どゆことだよ? 」
セロフィート
「 マオは “ ポリ◯ンナ物語 ” を知ってます? 」
マオ
「 ポリ??
ポリ袋の出来る迄──とかいう物語か? 」
セロフィート
「 流石、ワタシだけのマオ。
惜しいです♪ 」
マオ
「 惜しいのか?
……………………………………分かった!
ポリ袋を思い付いて、実用化させた人を主役にした物語だな! 」
笑顔のセロに向かって、オレは自信満々に言い切った!
当たりかな?
セロフィート
「 ふふふ…。
ポリ◯ンナという少女が、“ あぁ、よかった ” と思える様な “ よかった探し ” をしながら、御近所さん達と打ち解けていく物語です 」
マオ
「 …………………ポリ袋は? 」
セロフィート
「 登場しません。
未だ誰にも発案されていない時代ですし 」
マオ
「 全然惜しくないじゃないかぁ!
全く無関係じゃないかよ!(////)」
セロフィート
「 ふふふ…。
そうですね♪ 」
マオ
「 セぇ~~ロぉ~~~~ 」
セロフィート
「 はいはい。
ポリ◯ンナは事故に遭い、歩けなくなってしまいますけど、ポリ◯ンナに感化された人々からの助けも有り、手術を受けれる様になります。
再び歩ける様になったポリ◯ンナは、自分の未来を切り開いて生きます。
周りに良い影響を与えていると、自分が望まなくとも “ 知らず知らず ” に回向し、自分の身を助けてもらえる──という因果応報の能きが分かる物語です。
前向きに明るく楽しく生きていると知らず知らずにジワジワと周囲も感化されて行きます 」
マオ
「 ふぅん?
あんまり面白い物語じゃなさそうだな? 」
セロフィート
「 女の子が逆境に負けず逞しく笑顔を忘れず生き抜く内容ですし──、時代劇好きのマオなら、ものの5分で寝落ちしてしまうかも知れませんね 」
マオ
「 酷ぉ!!
幾ら何でも5分は早過ぎだろぉ! 」
セロフィート
「 そうです?
では3分です? 」
マオ
「 2分も縮めんな!
で──、そのポリちゃんと相峙さんに何の関係が有るんだ? 」
セロフィート
「 相峙さんは、“ 不運 = 呪い ” という暗示に掛かっています。
自虐的な教育を受けて育った子供は後ろ向きな人間へと育ち易い傾向に有ります。
後ろ向きな思考のまま大人となった人間の暗示を解くのは容易では無いです。
相峙さんの意識を “ 不運 ” から “ よかった探し ” へ移行させる事が出来れば、後ろ向きな暗示も解け易くなるでしょう。
絶対では無いですし、暗示が解けない場合も有ります 」
マオ
「 その時はどうするんだ?
また別の処方箋を渡すのか? 」
セロフィート
「 記憶を改竄しますけど? 」
マオ
「 力業ぁ~~。
処方箋は書かないのかよ? 」
セロフィート
「 処方箋用紙もタダでは無いですし 」
マオ
「 タダでだろ!
でもさ、“ 呪われてる ” って言う患者が多いよな~~。
幻夢さん,玄武さんが作った御札を渡した方が早いんじゃないのか? 」
セロフィート
「 マオ、心霊カウンセラーが御札に頼ってどうしますか。
カウンセラーですから、カウンセリングをしないと意味無いでしょうに 」
マオ
「 カウンセラーらしいまともなカウンセリングをした事あったっけ?
セロがするのは “ なんちゃってカウンセリング ” だろが 」
セロフィート
「 カウンセリングには変わりないです。
処方箋の実践をしている患者さんは確実に良くなってます 」
マオ
「 そうかな?
オレには分からないけど…… 」
セロフィート
「 今日の患者さんは相峙さんで終わりです。
マオ、今日も1日、お疲れ様でした 」
マオ
「 オレは紅茶とスイーツしか運んでないけどな 」
今日も色んな問題を抱えた患者がセロのカウンセリングを受ける為に大勢やって来た。
今日も【 心霊カウンセラー診療所 】の売り上げはガッポリだ。
今日、診察を受けた患者は1ヵ月後が診察日になるけど、一体何人の患者が来てくれるんだかな。




