⭕ 呪われた家 4
セロフィート
「 〈 久遠実成 〉の求める条件に適う事をしければ、人間が救われる事はないです。
とは言え──、心が伴った道理,法則に基づく正しい善を行うのは難しい事です。
社会に目を向けるのも大事ですが、先ずは家庭に目を向け、家庭の在り方を見直し、家庭環境を改善する必要が有ります。
親の都合を優先し、未来を担う子供を親の犠牲者,親の被害者にしてはいけません。
男性には──、跡継ぎとして,家長として,父親として,夫として,婿として,息子として,長男として,兄として,次男として,弟として,孫として──様々な立場での役目,責任,義務が有ります。
女性にも──、母親として,妻として,嫁として,娘として,長女として,姉として,次女として,妹として,孫として──様々な立場での役目,責任,義務が有ります。
子供にも──、息子として,娘として,兄として,姉として,弟として,妹として,孫として,従兄弟として,甥として,従姉妹として,姪として,養子として,養女として──様々な立場での役目,責任,義務が有ります。
両親は子供の良き手本となり、信頼を裏切らず、家族が和合し、御互いを気遣い,思い遣り,尊重し合い,尊敬し合い,助け合い,譲り合いながら、協力を惜しまず、共に生活する事を “ 道徳を交えて ” 教えなければなりません。
家庭の中で培った能力を外へ出て、学校や職場で生かし、人の役に立ち,世の中に貢献し、皆で協力し合いながら、より良い社会を作って行く為に努力をする後ろ姿を子供に見せなければなりません。
私利私欲の為,私服を肥やす為に悪事に手を染め、笑っている人間は〈 久遠実成 〉の信頼を裏切っている事に気付いていません。
衆生に善悪を教える為には悪も必要です。
だからと言って悪事が容認される事はないです。
人間には思いも依らない方法で淘汰される場合も有ります。
〈 久遠実成 〉の信頼を裏切り生きている患者さんに、間違いを気付かせる役目も処方箋を使い教えます 」
マオ
「 セロ、台詞が長いよ。
それにセロが言っても説得力が無いだろ 」
セロフィート
「 それは仕方無いです。
人形には関係無い事ですし 」
マオ
「 それを言っちゃあ……。
それにしても、家が “ 呪われてる ” だの “ 祟られてる ” だのって相談が多いな。
怪異の類いが面白半分に人間を驚かせて遊んでるんじゃないのか? 」
セロフィート
「 冴えてますね、マオ♪
当然、それも有ります。
バイト料を支払い、頼んでいる患者さんも居ますし 」
マオ
「 はぁぁぁぁぁあ?!
ヤラセかよ? 」
セロフィート
「 はい♪
ガッポリする為です。
ヤラセもします♪ 」
マオ
「 えぇ~~~~……。
セロがヤラセに手を染めてたなんて…… 」
セロフィート
「 マオ、ヤラセもサクラと同じです。
カモを呼び寄せる手法の1つです 」
マオ
「 で、でもさ──、怪異の類いに支払うバイト料って何だよ?
金銭……じゃないよな? 」
セロフィート
「 人間に決まってます 」
マオ
「 やっぱりかよ…… 」
セロフィート
「 安心してください。
バイト料に使っている人間は、全国に指名手配されている犯罪者にしてます。
善良な一般人とやらではないですし、構わないでしょう? 」
マオ
「 う、うん……。
で…でもさ……ずっと逮捕されないと時効が切れて犯人が逮捕されないまま未解決で御蔵入りしちゃうじゃんか。
それはどうなんだ? 」
セロフィート
「 人間の都合等知った事ですか 」
マオ
「 そうだよな~~ 」
セロフィート
「 生首を梱包した化粧箱を丁寧に包装し、警察署に届けてます。
〈 テフ 〉で構成した生首です。
指名手配犯の生首を見れば警察も指名手配書を取り消す事が出来ます。
親切でしょう? 」
マオ
「 親切って言うか…………別の事件に発展しそうだな? 」
セロフィート
「 既
マオ
「 マジかよ?!
警察が来
セロフィート
「 マオ、安心してください。
他
県
この診療所は交番や警察署から離れてますし 」
マオ
「 それなら安心か……。
でもさ、何
セロフィート
「 怪異は異形と違い人間には見えません。
利用するなら異形より怪異を選びます 」
マオ
「 そっか──。
異形ってのは亜人類も入
でもさ、霊
そういう人間に怪異の姿が見えたらヤバいじゃ…… 」
セロフィート
「 それなら問題無いです。
バイト中
マオ
「 つまり、人間を脅
でもさ、怪異の類
神社とか寺に行ったり、他
セロフィート
「 チラシ,名刺を目に付き易い場所に置いてもらってます。
目に止
マオ
「 うわぁ~~。
雇ってる怪異の類
セロフィート
「 当然です。
大した宣伝もしてないのに患者が自分から来
マオ
「 うわぁ~~~~!!
そんなネタバレは聞きたくなかったぁ~~~~ 」
セロフィート
「 マオ、次の患者さんが来
準備してください 」
マオ
「 ………………分かったよ……。
次の準備ををするよ。
因
セロフィート
「 さて──、どうでしょう?
当ててみてください 」
マオ
「 いや、当てられないだろ…… 」
セロフィート
「 ワタシの診断を聞いていれば分かります 」
マオ
「 診断らしい診断をしないで終わってると思うんだけど、オレの気の所為かな? 」
セロフィート
「 ちゃんと診断してますし 」
マオ
「 良
オレは診察室を出て、キノコンが居
◎ 訂正しました。
思うんだけ、オレの気の所為かな? 」─→ 思うんだけど、オレの気の所為かな? 」




