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身代わり〜眞子の場合〜(4)

 一年後、相変わらず麗子の代わりに仕事をしていた。


 本物の麗子は一時期復帰もしていたが、少し太っていてネットで「劣化した」と叩かれていた。一方偽麗子が雑誌やテレビに出ると、ルックスが良いので評判も良く、自ずと本物の麗子の需要が減り、偽麗子が仕事をしていた。


 こうして乗っ取りが成功してしまった。偽麗子自身も、眞子であった時の記憶が無く、本物の麗子と思い込んでいた。はじめは人助けの為に始めた身代わりだったが、周囲から褒められるようになると、やめられなくなっていた。


 眞子だった時の友達も切り、親とも縁を切ったわけだが、何の後悔もなかった。


 むしろ、麗子になれて嬉しくて仕方ない。満たされていた。あれほど憧れていた本物の麗子だったが、ネットで言われている通りルックスが劣化しているし、自分の方が絶対可愛くて需要があるという自信もあった。


「麗子ちゃん!」


 今日もカメラマンや橋爪などに褒められながら、カメラの前の立っていた。


 最近は麗子として若手俳優とも交際をはじめていた。CMの契約も決まった。握手会や一日署長ぼ仕事もある。脇役だがドラマ出演もある。もうこの船から降りられそうは無い。


 豪華客船なのか泥舟なのかはわからないが、乗り掛かったのだから、降りられやしないだろう。


 そう、私は麗子。


 そう思い込むしかない。財布の中にはマイナンバーカードや免許証も入っているが、見るたびに不快になる。そんなものは、一刻も早く捨ててしまいたかった。


 そういえば幼稚園の頃、一番目立つアイドルのような娘の服や喋り方を真似して嫌われてた事を思い出す。


 三つ子の魂百までだ。


 人を真似する性質は、死んでも治らないかもしれない。

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