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れっつ世界を救おう  作者: Luna
第2章 れっつオープン薬屋さん
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2-18 ラヤーナ ギルドの依頼をこなす

ラヤーナとラティはリエスの町に入ると宿屋に行き、町に到着したことを伝えると、すぐにギルドに向かった。大量の食肉と素材を換金してしまうつもりだ。


ギルドの中に入り受付に行くと、先日お世話になったメリルが座っていた。


「メリルさん、こんにちは」


「あら…ラヤーナさんだったわよね!明日からの初心者講習のためにいらっしゃったのね。」


「はい。よろしくお願いします。」


「えぇ。楽しみだわ。あ、そういえば薬は持ってきたの?」


「はい。一応持ってきました。」


「そう。今日はまだ手が離せない仕事があって、あと1ルラルほどかかるのよ。その後なら是非この間の件、ご相談したいわ。」


「はい。ぜひよろしくお願いします。今日も鬼獣の肉と素材があるのでそれを出してきますね。」


「え、あら、ちょっと待って…えーと…あぁ、やっぱり…ちょっとこれを見ていただける?」


「これですね…はい。」


討伐依頼

グリズル― ☆

ダイアーフ ☆


「今鬼獣の討伐依頼が出ているの。ホーンビットやゴルブリは中堅クラスの冒険者や騎士たちが対応してくれるから、困らないんだけれど、グリズル―とダイアーフはちょっと困っているのよ。騎士団を編成して討伐はしてもらうんだけれど、最近数が増えてきているようで、少しでも数を減らせればっていうことで、ギルドに討伐依頼が出たのよ。」


「☆マークはどういう意味ですか?」


「これは数の制限はないということなの。1頭、1匹で報酬が出るわ。2頭討伐すれば2倍ということね。」


「あぁ、そういうことですね。」


「前回、買取にグリズル―もあったでしょ?あの時は討伐依頼が出ていなかったけれど、これは先週の終わりに出されたの。もし買い取り希望にグリズル―もあれば、通常買取にプラスで、討伐の報酬も出るわ。報酬以外に貢献ポイントも付くのよ。今回もグリズル―はある?」


「はい。あります。結構あると思います。それとダイアーフは…」


「これは他の鬼獣よりも知能が高いとされている鬼獣よ。オオカミの大きいような見た目ね。この鬼獣は珍しく同種でチームを組んで他種を襲うのよ。残虐性が高くて、ダイアーフの大きな群れに襲われて、村が全滅してしまったこともよくあるの。あなたの村もそうだったんじゃない?」


「あ…すみません…それは私も知らなくて…」


「あぁ、そうよね、きっとまだ幼かったんでしょう。知らなくても当然よね。ごめんなさいね。」


「いえ。あの…ダイアーフ、多分あると思います。オオカミの大きい鬼獣も、魔獣が倒してくれたので…」


「え!それはすごいわ。ありがたいけれど…あなたを育てた魔獣は相当な上位種なのね…」


「はぁ…」


「素材処理はしていないのでしょう?」


「はい。講習で明日以降受ける予定です。」


「そう、それならこの間の買取カウンターに行って、討伐のこの紙も一緒に持っていくといいわ。頭数を確認して、食肉分と素材分、討伐の頭数と一緒に計算してくれるわ。」


「はい。わかりました。」


「そうしたら後でまた来てくださいね。」


「はい。1ルラルしたらまたこちらに寄ります。」


ラヤーナとラティは渡された討伐依頼の紙をもって、買取カウンターに向かった。


「すみません、お願いします。それから、こちらも一緒にお願いします。」


「あら、討伐依頼の紙?討伐もしていただいたんですね。討伐したものも含めて、買取でよろしいですか?」


「はい。よろしくお願いします。」


ラヤーナは赤い箱を手に取ろうとした。


「あ、お待ちください。討伐依頼処理の場合は、ご面倒かもしれませんが、一度こちらの銀の箱に入れていただきます。そして討伐種と討伐数を確認した後、通常のように箱の色に分けて買取をさせていただきます。」


「分かりました。」


ラヤーナは自分のギルドカードをカウンターの検査台に挿入すると、渡された銀の箱を、検査台の上に置いた。そこにアルバスが狩ってくれた鬼獣をどんどん入れていく。はじめは普通に見ていたギルド職員だが、いくら入れてもなかなか終わらないラヤーナの様子を見てびっくりし始めた。入れているものはゴルブリやホーンビットも混ざってはいるものの、多いのは今回の討伐依頼が出ているグリズル―とダイアーフだ。

アルバスが使っていた魔法は確かに獲物の匂いを纏わせるものではあるが、グリズル―やダイアーフがラヤーナを狙ってくるということは、ホーンビットやゴルブリなどは自分たちよりも強い鬼獣を警戒して様子を伺っていたため、討伐依頼の鬼獣の方が圧倒的に狩った量が多くなっていたのだ。


「…ふぅ…やっと入れ終わったわ…これで全部です」


「……すごい……こんなに…どうやって…騎士団だってこんなには無理なのに…」


職員が非常に怪しい目でラヤーナを見ている。


「あぁ、狩ったのはもちろん私ではないです。私と一緒にいる魔獣が全部狩ってくれました。」


「魔獣が?……あぁ!!!あなたが魔獣に育てられて明日から初心者講習を受ける方ね。メリルが言っていたわ。」


「あ、そうです。お世話になります。よろしくお願いします。」


「こちらこそ。それにしても…すごいわね…あなたの魔獣相当強いわよ。騎士団1個隊よりも強いんじゃないかしら。あ、待ってね討伐数が出るわ。カード挿入口が光っているので一度ギルドカード抜いて確認をお願いします。」


「はい…」


「うわぁ~!すごい数ね。グリズル―が28体、ダイアーフが63体ですね。今回の討伐数はギルドカードに登録できました。報酬も入っています。こちらは…素材はどうされますか?」


「ええと、まだ素材処理の仕方は今度の講習で習うことになっているので、今日はそのまま食肉素材にします。」


「はい。わかりました。それでは再度カードを挿入し、そこの赤い箱をこちらの検査台に乗せてください。」


赤い箱を銀色の箱の隣に置くと、職員が何かボタンを押した。すると銀色の箱に入っていたものがすべて赤い箱に移っていく。

銀色の箱の中が空になっていることを確認すると、職員は銀色の箱をカウンターの下に戻した。

その後は前回のように『検査』のボタンを押し、検査終了後に『了解』のボタンが光ったため、それも押す。

今回の素材も無事買取されたようだ。


ラヤーナの現在の所持金はこのようになった。

ギルドバンク:1,868,400エルク


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