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れっつ世界を救おう  作者: Luna
第2章 れっつオープン薬屋さん
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2-17 ラヤーナ 食肉を大量に入手する

外森の家もラヤーナの魔法で作れる部分はほとんど作り終わった。ベッドのマットや上掛けなどは町で購入するつもりだし、キッチンの細かな道具も町で購入する予定だ。住めるようにするにはもう少し生活するための道具が欲しい。初心者講習で町に行くときに、それらの物も購入することになっている。


秘森の森神人の小屋で、土魔法を使って1キュプの可愛い容器を大量に作った。塗り薬も大量に作って、容器に詰め、まずは100個用意した。その他に、小さな茶筒も作ってみた。薬草を乾燥させ、薬茶としてこの薬茶筒に詰めてみた。15個はラーゴの香り付き、10個はオーランの香り付き、10個はマーゴの香り付き、そして5個はマースカの香り付き、5個は薬草のみで作ったものだ。今回はすべてギーの葉で作った。全部で45個作った。

そして、塗り薬と薬茶は同じものを外森の家でも作った。材料は秘森から持ち込み同じ個数を作った。秘森で作ったものと、外森で作ったもので、効能が変わるかを確認するため、容器の模様を少し変えた。そして試作品として(まだギーの葉がたくさん育っていないため)、外森の家の畑で採れたギーの葉、ラーゴの実を使い、塗り薬とギーの葉だけのお茶、そしてラーゴの香り付きのお茶も作ってみた。

これらの品物をギルドで鑑定してもらい、効能の違いがあるかを確認するつもりだ。

そのうち、時間魔法が使えるようになったら、町で購入した普通の材料と神水を使い、薬の効能がどこまで出るのかも試してみるつもりだ。

これらの品物と試作品については、ラヤーナ自身が、効能が少し違うという感覚がある。

念のため、鑑定スキルを使うが、効能については表示され、その高さについては、“小”とか“中”としてしか表示されない。おそらく鑑定スキルが上がると、もっと数値化されたものが表示されより詳細な情報が分かるようになるのだろう。

鑑定の表示がまだ大雑把なため、鑑定では、秘森で採れた素材を使うと秘森で作っても、外森で作っても、同じ“中”の効果を示している。しかも試作品も“中”と示す。感覚では明らかに効能の高さが違うと感じるが、“中”にも幅があるのだろう。鑑定のスキルは正直もう少しレベルを上げたい。もっといろいろな薬を作って、バンバン鑑定をしてスキルアップを図る必要がありそうだ。


初心者講習初日の前日、ギーの日にアルバスに朝早く秘森入り口まで迎えに来てもらった。こちらに関しても転移魔法を使っていく方が空間魔法のレベル上げにはよいのだが、アルバスに迎えに来てもらうと鬼獣狩りができるというメリットがあるため、焦らずにレベルアップを考えることにしている。今日は鬼獣を狩って、素材を集めながら森の中を歩き回り、夕方前にギルドに向かう予定だ。できるだけ狩って、鬼獣を退治し、ついでに食肉や素材を売ってエルクを稼ぐという予定だ。


朝からかなりの数の鬼獣を狩り、空間魔法をかけているカバンの中は魔獣の肉と素材だらけになっているだろう。お昼ごろになったため、秘森の小屋から持ってきた昼食をラティとアルバスに用意する。今日はマースカの薬水を用意した。アルバスも飲めるように大きな水筒を取り出す。重さを軽くする重力魔法というものもあるとレーリナが言っていたので、そういう魔法も使えるようになりたい。

その他に、ラーゴの実、オーランの実、ウィーで作ったサンドイッチも持ってきた。ラヤーナのお昼はフルーツサンドだ。アルバスはラーゴとオーランの実をおいしそうに食べている。さすがにサンドイッチはまだいらないらしい。


『…秘森の果実はやはり違うな…』


『そなのね~・でも外森の家のラーゴも美味しくなってきたのね~』


『あぁ、それは我も感じていた。ラヤーナがいるからか?』


『それもあるのね~・あとは神水なのね~・ラヤーナ行くと外森の家のシールドの中・神水撒いているの・美味しいのね~』


『あぁ、そうか。そうだな。神水は旨いな…』


「アルバス、今日はすごくよく鬼獣に遭遇するわよね…。いつもはこんなに見ないのに…」


『我の魔法だな。』


「アルバスの?」


『まず、我の気配を消す。気配で鬼獣たちが逃げないようにするためだ。その上で獲物の匂いをラヤーナに纏わせる。』


「え!私、獲物認定されていたの?」


『守護獣が使う魔法だ。敵をおびき寄せて狩るほうが早いからな。』


『獲物気配の魔法ね・アルバスに纏わせると気配が戻っちゃう・駄目なのね~・ラティは精霊だから・匂いの魔法・効かないのね~・ラヤーナしか・魔法・かけられないのね~』


「…そうなのね…」


『肉がたくさん手に入るぞ。ラヤーナの薬は我も見てみたい。道具も町で買うのだろう。肉がたくさんあれば、欲しいものと交換できるぞ。』


「えぇ。それは…とてもありがたいけれど…」


『それからな、町から戻る時、我に“焼肉”なるものを用意してほしい』


「焼肉!?」


『ラティが言っていたからな、“旨い”と。我も食してみたい…』


「…それでさっきから鬼獣を狩る時に『この肉は旨いのか』『こっちの方が旨いのか』って言っていたのね…」


『まぁ、そういうことだ。』


「ふぅ…、わかったわ。焼肉はこっちに戻る日に買って、アルバスのお土産にするわ。そのうち…まだしばらく先になると思うけれど、外森の家で焼肉を作れるようにするわ…タレとかの材料も調べないといけないし、道具も考えてみるわね。」


『おお、そうか!それは楽しみだな。』


「家で作れるようになるのはだいぶ先よ。しばらくは町で買ってくるから、それで我慢していてね。」


『旨いものならそれでいい。』


『ラティも食べたいのね~・ラヤーナ・頑張ってなのね~』


「はいはい…」


みんな食欲旺盛だ…


食事の後、さらに大量の食肉と素材を手に入れると、アルバスに森の出口まで送ってもらい、リエスの町へ向かった。



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