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れっつ世界を救おう  作者: Luna
第1章 ヴェルネールの森を再生しよう
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4 ラヤーナ 果実の名前を知る (2日目)


「…ん…眩しぃ?」


朝の眩しい光が顔に当たり、ラヤーナは目が覚めた。


「…あぁ…昨日はあのまま寝てしまったのね。…それにやっぱり夢ではないようだし。」


ふと自分の横にオレンジのような実が1つ転がっている。


「これは?朝ごはんなのかしら?」


そうつぶやくと、周りの木々がさわさわと揺れ 『そ・う・だ・よ』  とこたえている。


「…あら…昨日より声がはっきり聞こえる?」


『・・・・・ら・や・な・・・あ・り・が・と・・・す・こ・し・げ・ん・き・・』


「少しでも元気になったのかしら。それは良かったわ。」


ラヤーナは自分が空腹だったと気づくと、ありがたくその実をいただく。


「あら、美味しい!」


木々が嬉しそうにさわさわと揺れる。


『・・う・れ・し・ぃ・・・・・ら・や・な・・・・し・ん・す・い・・・』


「しんすいって、神水のこと?昨日のお水のことよね。」


『・・そ・う・・・・・ら・や・な・・み・ず・・・・し・ん・す・い・・・』


「わかったわ。さぁ、今日も水やりから始めた方がよいわね。それから、向こうの草だらけのところを少し何とかしたいわ。一晩地面にそのまま寝て体に痛みとか疲れとかはなくて、寝心地が悪いということはなかったけれど、それでもやっぱりねぇ…もうちょっと寝るところを何とかしたいわね。」


ラヤーナは体を起こし、昨日の入れ物をもってしばらくの間、泉と木々の間を行ったり来たりしながらせっせと水やりを行う。入れ物が小さいのでなかなかはかどらないが、水やりをすると昨日より淡く光る木が多くなっていると感じた。


『・・・ら・や・な・・お・い・し・い・・・し・ん・す・い・・・』


「美味しいの?よかったわ。それにしても効率が悪すぎるわよね…バケツかホースか何かないかしらねぇ…」


『・・・ら・や・な・・せ・い・れ・い・・・ほ・ん・・・み・て・・・・・・』


「本?あら、光ってる。」


昨日初めて手にしたときのように本が淡く光っている。


らやな、たくさんありがとう。

たべもののずかんみてください。

いれものいずみにあります。

もりにあったものもってきました。

くさのどうぐもほかのあったものもってきました。

このちかくといずみのまわりはあんぜんです。

もりとおはなししてください。

らやーなのおみずはしんすいです。

くさもきもしんすいがほしいです。

みんなげんきになるとたくさんおはなしできます。


「私のお水が神水?うーんよくわからないけれど、とりあえず入れ物があるみたいだしあとでもう一度行ってみましょう。あと、図鑑?」


ラヤーナは精霊の本をめくってみる。すると本の中頃にインデックスのようなものがあり、「ずかん」と記されてあった。

その中の「かじつ」には


かじつ

・らーご   あまい  げんきがでる

・おーらん  あまい  げんきがでる

・ばーな   あまい  げんきがでる

・まーご   あまい  げんきがでる

・ぐーふる  あまい  げんきがでる


「…これ…元気が出る、しか書いていないけど、でも…写真?絵…かしらねぇ、とりあえず食べられるものは確認できると。…ラーゴはりんごね、オーランはオレンジ、バーナはバナナだわ。草木が同じってあったけれど、確かにだいぶ似ているわね。あとマーゴ…これはマンゴー。グーフルはグレープフルーツね。昨日はラーゴで、今朝はオーランをいただいたということなのね。」


少し先にうっすらと光っているページがあり、そこにも別のインデックスがある。


やくそう

・ぎー  いろいろつかえる


「…これも…色々使えるしか書いていないし、これでは効能とかはわからないのね…。この薬草…ぎーって、このあたりにたくさん生えているわよね。ギーってよもぎに似ているわよね?色々使えるってあるけれど、よもぎなら確かに色々使えるわ。」


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