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れっつ世界を救おう  作者: Luna
第3章 ラヤーナ争奪戦?
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3-49 魔道具の効果


「くそっ、魔弓隊が全滅するとは…。魔剣士隊はそのままセヴェリを足止めしろ。私があの小娘を消しに直接行く。魔術隊は私に続け!」




「…!まずい…あれがラヤーナの方へ…」


「ここは儂が止める。お主は嬢のところへ行け。」


「…すまない…」


「何、心配はいらんよ。嬢がいろいろと試薬として結構な強力薬を渡してきたからのぉ。」


「…そうか……ここは頼む…」


「ここは任せるんじゃ。それよりも嬢のところへ!」


「分かった。」




『ネトネトきたの~~~』 


『来たか…』


「…前よりも…ぞわぞわがひどいわ…」


『邪の力が強くなってしまったか…』


「…それって…この人は…もう…」


『…しかたがないだろう…この者の選択だ…』


「そう…そうね…」


ゆっくりとゲルハルトがラヤーナ達の前に現れた。

後ろには魔術師と思われる隊が控えている。


「ラヤーナ嬢…久しぶりですね。」


「…そうですか?」


「……どうです?私が側にいてあなたを守って差し上げるほうが良いと思いませんか?」


「……」


「そのような獣に守られ、セヴェリのような粗暴なものをそばに置くというのはいかがなものですかな?」


「あなたの方が良いと思っていらっしゃるんですか?」


「もちろんそうです。美しい私をそばに置き、洗練された私の側にいればあなたもその良さに気づくでしょう。美しい私の側にいたいとは思いませんか?」


「…美しい…ですか?…そういうの…ナルシストって言うんですよね…」


「…ナルシ…スト…?とは?」


「…思い込みが激しいということです…」


「わたしを侮辱するのかっ!!!」


「侮辱も何も…気持ち悪い方だなぁと…」


「わたしが…気持ち悪い…だと?」


「美しいと…自分のことをおっしゃっていますが…うーん…なんていうか…綺麗な入れ物に、ぐちゃぐちゃに物を突っ込んでいるというか…こう…汚れている服を隠すために綺麗な布で覆っているというか…何というか…そんな感じなんですよね…」


「な…な…な…なんだ!!!おまえは私を侮辱するのかっ!!!」


「侮辱というか…あまりにもご自分のことを美しいとおっしゃるものですから…つい…」


「ラヤーナ…それくらいにしておいてやれ…」


「え、あれ、セヴェリさん?」


「なんというか…相手が気の毒だ…」


「え、あ…そうですよね…すみません…ついうっかり本音が…」


『ラヤーナ~・相手がどうでもいいと容赦ないのね~~~』


『そうだな…気遣いが…皆無になるとこういう状態になるのだな…』


「…おのれおのれおのれーーーーーーー!」


「…あ、この人…怒っちゃったわね…」


『まぁ…そうであろう…』


『あ~・なんか変なもわもわがでてる~~~』


「…ラヤーナ…相手を煽るのは止めておけ…」


「え…煽ってなんかいないんだけど…」


『ラヤーナは自覚ないのね~』


『そのようだな…』


「ラヤーナ………」


「お前たち…許さん!皆この俺が消し去ってやる!」


「ラヤーナ、下がれ!」


「は、はい。」


「セヴェリ、お前とその女は俺の手で消し去ってやる!」


『いっぱい魔法使う人がいる~~~』


『…邪な気配がするな…』


「あ!これ、一応つけておくわね。」


ラヤーナがまた魔道具を取り出し、何やらスイッチを押すと、シールド内にいくつか転がしていった。


『ラヤーナ~・転がしちゃうのね~』


『そんな扱いでいいのか?』


「いいのいいの。これ…使わないかもしれないけど…せっかくアマートさんから道具を買ったから分解した後、自分でも作ってみた試作品だから。試しにね。」


「ここで試作品を使ってみるのか…」


「だってセヴェリさん…他で使うところないじゃないですか…だから…今使ってみようかな…と…。」


『…先ほどの吸いこむ道具のこともある。ラヤーナの道具だ。何をするか見てみんとな…何とも言えん…』


『そなのね~』


「何をごちゃごちゃ言っている!俺が一気に始末してやる!!!」


ゲルハルトがラヤーナに襲い掛かろうとするが、セヴェリがラヤーナの前に出てゲルハルトの動きを止める。


「ラヤーナ!」


「大丈夫です。セヴェリさん。」


ラヤーナとラティは防御関連の魔法をさらに強くかけていく。

アルバスは魔術師から放たれる魔法を防ぎながら、攻撃を返してはいるが、アルバスが得意なのは圧倒的に接近戦であり、遠距離から放たれる魔法の防御はできるが、攻撃となると魔術師相手には分が悪い。


「アルバス、大丈夫?」


『我の心配は無用だ。』


「でも…」


『ラヤーナ~・変なの~~~~』


「え、ラティ?」


『魔力が吸い取られそうなの~~~~~』


「あー…やっぱり…そうなのね…」


『ラヤーナ…あの人間種の魔法は我らの魔力を吸い取ろうとしている。』


「そうかもしれないと思ったのよ…待ってね、魔道具を増やすわ。」


『…あの道具はそれを防ぐものなのか?』


「そうね…防ぐ…というか解除する道具なんだけど…相手が掛けてくる魔力吸収の数が多いのね。一体何人の魔術師がいるのかしら…」


ラヤーナは話しながらカバンから次々と魔力吸収解除の魔道具を出す。アマートから購入したものを分解し、自分でいろいろ作り変えてみたものを大量に出し、始動させるとシールド内やシールドのすぐ外に、いくつも転がしていった。


『あ・吸い込まれるのなくなったのね~』


『そうだな。』


「そう、良かったわ。そうしたら…これも使ってみるわね。」


ラヤーナは魔力吸収解除の道具と見た目が少し似ている、おそらく別の道具を大量に取りだすと、こちらも次々に何か操作をすると、アルバスにお願いをする。


「アルバス、これ…相手の魔術師がいる隊に送り込めるかしら…相手の位置は私ではわからなかったから…」


『それくらいはすぐにできる。先ほど我らを狙ってきた輩がいる辺りに送ればよいのだろう。』


「えぇ、それで十分よ。後、半ミル(1分)ちょっと前くらいにお願いね。」


道具をアルバスの前に置き半ミル経過する少し前に、アルバスの魔法で敵の魔術師隊に送り込んだ。

アルバスが送り込んでしばらく経つと、敵の魔術師隊の様子が明らかにおかしくなった気配がする。


『攻撃・なくなったのね~』


『ないな…』


「な、な、なんだ!魔術師隊が!!!」


『干からびてるのねぇ~』


『…魔力吸収か?』


「鬼獣退治用の道具なんだけどね…」


「鬼獣用なのか?」


「はい。害をなすものに向けて効果がある物なので…。一応念のために、道具が作動するときに、こちらではなく敵陣に届くように、アルバスに魔道具を送り込んでもらったんですけど…」


「害をなすものか…」


「はい、正確には…この世界の平和の営みを脅かすもの、です。」


「そうか…」


『…あの魔道具は…地の力…ラヤーナの地の恵みの力が関わっているものだな…』


『不思議な魔道具なのね~』


「………」


「フォッ、フォッ、フォッ!」


「ギルド長!」


『おじいちゃ~ん』


「嬢の力は不思議じゃのぉ…」


「ギルド長、敵は?」


「うーむ…数が多くてのぉ…面倒になってな。セヴェリに何とかしてもらおうと思ってのぉ…」


「………」


「弓隊も魔術師隊もいなくなった様じゃしの。」


「あ、魔術師隊の人たちは…干からびたって…」


「そうじゃの…あの状態は生きる屍じゃよ(ゾンビ状態)……。…正直気の毒じゃて…アルバス、お主の青炎で塵に返してやった方が良いの。そのほうが奴らもいくらか救われるじゃろう…」


『そうか…』


アルバスは青炎を出すと、魔術師隊のいた方へ炎を飛ばしていく。


「あ、後で魔道具を回収してくださいね。」


「嬢はのんきじゃのぉ…」


『ラヤーナ~・今危険なの~』


「え、そうなの?」


『奴がな…』


『ネトネトが~・ベットリになったの~~~~』


『邪な力が増大している』


「ラヤーナ、守りを固めろ!俺の後ろに!!!」


「お前たちーーーーーー。許しはせん!俺がすべてを消し去ってやるっ!」


「…仕方がないのぉ…セヴェリ…行くぞ…」



※戦いはもっとピリピリした雰囲気のはずなのですが…緊迫感が無くて申し訳ありません。m(__)m


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