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れっつ世界を救おう  作者: Luna
第1章 ヴェルネールの森を再生しよう
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11 ラヤーナ 水魔法を使う(4日目)


ラヤーナは周れる範囲の場所をまわり、水を撒いた後、光る実をくれたラーゴの木のもとへ戻り話しかける。


「よかった。みんな喜んでくれているようだわ。…できればもっと一度にたくさん撒けるとよいのだけれどねぇ…どうしたらよいのかしら。」


『・・・み・ず・・・ま・ほ・う・・つ・か・う・・・・と・く・す・・・す・き・る・・・つ・か・う・・・』


「水の魔法…それにスキル…そういえば特殊スキルには”神水の作成“ってあったわね。」


『・・・み・ず・・・ま・ほ・う・・さ・き・・・お・ぼ・え・る・・・・』


「水の魔法を先に使えるようなった方がよいってことね。せっかくアドバイスをいただいたし、ちょっと試してみようかしら。」


火の魔法を試したときと同じように、まず魔力の流れを感じる。光るラーゴの実のおかげか、今でも魔力は綺麗に流れていると感じる。次に水のイメージだ。


「水のイメージは…そうねぇ…さっき手でバケツから水をすくっていたから、手のひらに水をのせた感じかしら。」


するとラヤーナの手のひらに少しの水が現れる。水を手ですくったときほどの量ではないが、泉の水と同じようなものが手のひらにある。


「これが水の魔法…すごいわ!」


しかしすぐに水が消えていく。何度か試してみるが、火の魔法のように安定しない。


「火の魔法より難しいわね…。同じようにイメージもしているし、魔力もうまく流れていると思うのだけれど…」


『・・・は・じ・め・・ま・ほ・う・・・・・・』

『・・・ひ・・・ま・ほ・う・・ひ・・つ・く・・・ま・ろ・く・・・つ・か・う・・・・』

『・・・み・ず・・・ま・ほ・う・・・ま・ろ・く・・み・ず・・・・あ・つ・め・る・・・』


「はじめの魔法は…初級魔法のことかしら。火の魔法は魔力で火が付くのね。魔力は…ろうそくの蝋とか、ランプの油のようなことのようね。水の魔法は魔力で水を集めるのね…水分を集めるのかしらね。そうすると、同じ魔法でも全然違うわ。火は私の魔力をエネルギーにしているのであれば、魔力があるうちは火が付くけれど、水は集めているのであれば、集めてそれを維持するとか、そのまま状態を落ち着かせないといけないのかしら…。そうすると、集めた後固定させるようなイメージかしらね……うん、そうね。もう一度やってみるわ。」


ラヤーナはもう一度、魔力の流れを追い、手のひらに水がわくイメージを作る。すると水が手のひらに現れる。これはラーゴの木が言ったように、きっと近くの水分が集まったものなのだろう。今度はそこから集まった水を手のひらにとどめるよう、固定させるイメージを強く持つ。

固定させるイメージがより鮮明になったためか、今度は表れた水は消えずに手元に残る。水の魔法もこれで何とか使えるようになりそうだ。


『・・・ら・や・な・・・ま・ほ・う・・お・ぼ・え・る・・・・は・や・い・・』


「本当!それはうれしいわ。使っていると少しずつどうしたらよいのかわかって、体に馴染んでいく気がするの」


『・・・ま・ほ・う・・あ・ん・て・い・・・た・く・さ・ん・・れ・ん・しゅ・・・・』


「たくさん練習すると、魔法が安定するのね。水の魔法は水を集めるという感じなのだけれど…そうすると、水のない地域では水の魔法は使えないのかしら…」


『・・・み・ず・・・ま・ほ・う・・あ・つ・め・る・・・は・じ・め・・・・・』

『・・・み・ず・・・ま・ほ・う・・つ・く・る・・・れ・べ・る・・・う・え・・・・』



「魔法のレベル…上って、上級魔法のことかしら。まだ精霊の本には中級までしか書いていなかったから、もっと魔法が使えるようになったら、水の魔法は集めるではなく作るができるようになるということね」


『・・・み・ず・・・ま・ほ・う・・う・え・・・しょ・・・ひ・つ・よ・う・・・』


「しょ…書のことかしら。上級になると書がひつようなのね。精霊の本でレーリナもそう言っていたわね。」


『・・・ま・ほ・う・・しょ・・・こ・こ・・・な・い・・・ま・ち・・・』


「書はここにはないのね。まち…町かしら…」


『・・・も・り・・・げ・ん・き・・・ま・ち・・い・け・る・・・・・』


「森が元気になれば、町にも行けるようになるのね。まだまだ森の木々に水を配りたいし、魔法も上級までは時間がかかりだし…そう、まずはこの森をしっかりと元気にするようにお手伝いすることが最優先ね。きっと書についても、そのころにまたいろいろとわかるようになるでしょう。」



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