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れっつ世界を救おう  作者: Luna
第3章 ラヤーナ争奪戦?
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3-31 セヴェリとギルド長 1


セヴェリが森にきて、アルバスと一緒にラヤーナを守るようになって1週間ほどたった。その間ラヤーナは大量に薬を作り、ギルドやリエスの町の店舗に送っている。おそらく今の世界の需要の2,3か月分は作ったのではないだろうか。魔道具もいろいろ分解してみて使い方が新しくわかったもの、それを基に自分でも似たようなものを作ってみるなどして、やることは尽きない。町で購入してきた材料や森で採取した材料、鬼獣の素材等、もう手元に残っているものはほとんどない。もしまだ薬を作るのであれば、町でビーロップなど、必要な材料を購入してくる必要があるし、森の中でたくさんの材料も調達してくる必要がある。


「もう薬を作るための材料がないわね。」


『ラヤーナいっぱい作ったのね~・頑張ったのね~』


「ほんとうにね。自分でもすごいと思うわ。薬を作っている間に、火と風、それから時間魔法の魔力が上がったと思うの、多分レベル上げができると思うわ。」


『え~ラヤーナ~・すごいのね~・やってみてなのね~』


ラヤーナは短期間に大量の薬を作るため、魔法を駆使して薬を作り続けた。魔法もほぼ無理やり大量に使い続け、魔力切れを何度も起こしながら魔法を使い、薬を作っていった。そのため、この短期間で魔法のレベルが上がるところまで魔力が上がったようだ。初めて魔法書で魔法レベルを上げた際は精霊の森に行って魔法のレベル上げを行った。その後もしばらくは精霊の森でしばらくは魔法のレベル上げを行っていたが、こちらの森の家でも自分で強く結界を張れるようになったため、ローラ様からアルバスとラティにも結界を重ねてもらうことで、精霊の森に来なくても、魔法のレベル上げをして大丈夫だろうと言われてから、こちらで魔法のレベル上げをするようにしている。


ラヤーナは自分の部屋に置いてあった、火、風のレベルを8に上げるための魔法書、時間魔法は7に上げるための魔法書を持ってくると、横でアルバスが見守られながら魔法書を使ってレベル上げをした。


「ふぅ~~~。」


『レベルが上がったようだな。』


「えぇ。これであとは…「土」、「空間」、それから今上がった「時間」魔法をもう一つレベル上げしないといけないのね。それから治癒魔法は…。…誰かに怪我をしてもらって治すことを繰り返さないと、これ以上は上がらないわ…どうしよう…」


『ケガ人が大勢いるところに行くのはだめなのか?』


「それはダメ…私が治癒魔法を使えることが知られてしまうと、森で過ごすことができなくなってしまうと思うの…。国の機関に監禁されてしまったりすると、薬を作る時間が無くなってしまうかもしれないし…」


『そうか…』


「治癒魔法のことは少し考えるわ。それよりも今日は一度町に行ってお店の様子を見て来ようと思うの。ビーロップやその他の材料も購入しておきたいし、騎士団の人たちとレスリーたちが仲良く仕事ができているのかも少し聞いておきたいしね。」


『ラティもいくのね~』


「えぇ、もちろんラティもお願いね。今日は向こうに泊まらずに、すぐに戻ってあと数か月分の薬をできるだけ早く、そうね…今週中か遅くてもその次の週くらいまでには作っておきたいのよ。在庫があれば急に何かあっても対応できると思うし…それくらい在庫があった方が良いような気がするの。数か月分作ると言っても、需要が増えれば数か月も立たずに売り切れてしまうでしょ。薬の在庫は多めに作っておきたいわ。ギルドにはとにかくたくさん送っておきたいの。こっちの家にも少し在庫を置いておきたいけれど…それは魔法の練習を始めてからにしておくつもりよ。」


『わかったのね~・薬いっぱいが先なのね~』


『材料が必要か…』


「明日は材料を集めに森をまわりたいわ。だから今日は様子を見たら戻ってくるつもりよ。今日は転送魔法を使ってギルドまで行ってしまうわ。帰りは、町での買い物が早く終われば森の入り口まで迎えに来てくれる?」


『それはかまわんが、セヴェリがいるだろう。』


「えぇ、もちろんセヴェリさんには付いて来てもらうけれど、早めに帰れるようなら途中で鬼獣の素材を集めていきたいの。明日も材料と素材集めはするつもりだけれど、この間作ってみた新しい薬は鬼獣の素材をかなり消費するのよ。だからできれば鬼獣を狩ってほしいの。」


『わかった。ラヤーナが戻る頃に森の入り口で待っていよう。』


「ありがとう、アルバス。よろしくお願いします。」


ラヤーナは町に行くために必要な材料を確認し始めた。

アルバスは相変わらずラヤーナの側にいるが、ラティは、


『ラティも準備するのなの~~~~』


と言って、森の家のどこかに行ってしまった。

ラティの準備って何なのだろう…?と思いながら、ラヤーナは素材の確認をし、確認が終わるとカバンの中にいくつものカバンを押し込め、ギルドカード(支払い用)などを持って町へ向かうために、この家の隣にいるセヴェリのところへ向かうことにした。


「ラティはどこかしら?これからセヴェリさんのところへ行くんだけれど…」


『ラヤーナ~・ラティここなのね~~~』


「ラティ、あら、もう準備はいいの?」


『準備大丈夫なのね~・ラティも持っていくのね~』


ラティの小さな体にはさらに小さなカバンを腰辺りに付けている。


『ギルドのおじいちゃんにもらったのね~』


「あら、素敵ね」


『そなのね~・ラティもお買い物してここに入れるのね~・キラキラお菓子欲しいのね~』


「そうなのね。じゃあ、買った後、誰も見ていないときにこっそりラティのカバンに入れましょうね。」


『ラティのカバンね~・お菓子入れるのね~~~!!!』


「さぁ、町に行ってお店の様子を見て、その後は買い物をしてきましょう。今日はみんなに驚かれないように、ギルドに転移してからレスリーたちに会いに行くわよ。」


『出発なのね~』


「アルバス、帰りのこと、よろしくお願いします。」


『わかった。』


「さぁ、セヴェリさんのところへ行きましょう。」


ラヤーナが森の家を出ると、そこにはセヴェリが立っていた。


「セヴェリさん!どうしたんですか?」


「これから町へ行くんだろう?」


「そうですけど…でもどうして…」


「もう町で買った材料がなくなると言っていたからな。それに…」


『さぁ、出発なのね~~~!おじいちゃんにも、レスリーにも会うのね~~~。お菓子ね~~~~~!!!』


「…まぁ、情報はいろいろと手に入るからな…」


「情報?」


「さぁ、町に行くんだろう?」


「はい。あ、空間魔法もレベルを上げないといけないので、私の魔法で行きます。」


「そうか。」


「セヴェリさんは…どんな魔法を使えるんですか?」


「まぁ、いろいろ…だ。攻撃関連のものが多いな。」


「攻撃…そうですよね…団長さんですものね…」


「まぁな…俺の魔法は威力は大きいが、細かい調整はあまり得意ではない。」


「細かい魔法が苦手ですか?」


「まぁ、そう言うことだ。」


「大丈夫です!私が細かい魔法を担当します。」


「…フッ…そうか…」


「あ、セヴェリさん!今笑いました?私、こう見えて、魔法は結構使えるんですよ。」


「あぁ、ステータスを見せてもらったな。すごいものだ。」


「だから…」


「ラヤーナ、今は無理をするな。いずれ我々にはお前のその魔力と魔法が必要になる。今は自分のすべきことを一つ一つ進めていけばいい。お前のことは俺が守る。」


「セヴェリさん…セヴェリさんは…何かを知っているんですか?私が森神人だっていうことも驚かなかったし…私のステータスを見ても驚かなかったし…」


「…そうだな…ギルド長と知り合い…ということだからな…」


「ギルド長と知り合い…」


「あぁ。だからそういうことだ。」


「そういうこと?」


『ラヤーナ~・お菓子~~~~』


「さぁ、行くぞ。レスリーたちの様子を見たいんだろう?材料も買うんだったら、いくつも店をまわらなければならない。あまりゆっくりしていると日が暮れるぞ。」


「え、あぁ、そうですよね。もう行かないと。」



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