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れっつ世界を救おう  作者: Luna
第3章 ラヤーナ争奪戦?
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3-27 店舗増築


「ラヤーナさん、こんな感じになりましたがいかがですか?」


「メリルさん、いろいろとありがとうございます。とても使いやすい感じになっていると思います。」


「今朝、ラヤーナさんに確認をしていただいた通りです。建物を別にするよりも、本宅もつなげておけば緊急の時の対応も素早くできますね。」


今朝ラヤーナを心配して護衛の件を話した後、増築予定の店舗の間取りを見せてもらい、当初は同じような間取りでも建物を別にしたプランだったが、緊急時の対応などを考えて店舗と家をつなげる形で少し修正してもらったのだ。もちろん店舗、ヘリットの家、そして増築部はドアでしっかりと仕切りをしてある。(が…おそらく緊急時にはセヴェリでなくともサフェリアの騎士団員であればドアは突き破って入ってこられるだろう…)


新しく建てた部分だが、店の裏側の敷地に本宅へとの間を完全につなげるような形で増築をしてある。将来的に、店を元の小さな規模のものに戻す際、その部分だけを取り壊せばよいように作った。店の裏手の出口と、本宅の玄関を繋げるような形で廊下の様な通路が本宅と店の間にでき、店舗から見て廊下の左側に宿泊部屋が、右側にお風呂や、装物所(トイレ)がある。倉庫として予定してある部屋は、会議室としても使えるようになっており、いろいろと活用できるだろう。本宅の玄関は建物横に増設するような形で移動させた。

宿泊用の部屋も、普通の部屋が15あり、それよりも広めの部屋が3つある。

こちらの増築部の掃除と管理は、メリルが手配をしたギルドの職員がやってくれるそうだ。ただし倉庫として準備した部屋については、サフェリアの騎士団が従業員としてここにいる間彼らが使用するため、掃除も含めて騎士団の管理ということになっている。


挿絵(By みてみん)

(超絶下手ですみません (>_<) )


「すご~い。へやがいっぱいある~~~~~!」


「すごいね、ラヤーナ。みんな新しい従業員さん用?」


「そうよ。レスリーもここに泊まる?」


「え~~~」


「泊まりたくなったらいつでもどうぞ。ただし、お父さんとお母さんに許可をもらってからにしましょうね。」


「うん。わかった。」


「食堂も手洗い場も広くて使いやすそうだわ。」


「そうでしょ、ラヤーナさん。」


「はい。メリルさん、ありがとうございます。」


「皆さんが今晩からすぐに使えるように、すでにいろいろと手配してあります。今日は午前中に建物の中に設置するものがいろいろ届くので、皆さん搬入や設置のお手伝いをお願いします。お昼前には生活の準備が整う予定です。お昼は食堂で食事が用意されますので、私も含め皆さんで食事を取っていただきます。午後は今後の打ち合わせをこの食堂で行い、明日から従業員として皆さんにお仕事をお願いいたしますので、よろしくお願いいたします。」


「皆さん、お世話になりますがどうぞよろしくお願いいたします。」


メリルから今日のスケジュールが伝えられた後、ラヤーナは騎士団員に挨拶をした。これからしばらくはこの店で働いてもらうことになるのだ。ヘリット一家を守るという本来の任務があるとはいえ、できるだけ気持ちよく働いてもらいたい。


宿泊施設の増築部に関しては、フランカさんとジェラール含めた団員に任せ、ラヤーナはメリルと子供たち、建築魔法を使うギルド職員、セレスタンと店舗部に移動してきた。


「中でつながってると便利だね~」


「うん。いえからすぐこれるね!」


レスリーとユリアは廊下をまた戻って家の入口まで行き、すぐにまた戻って店舗に入ってきた。


「ラヤーナさん、この店舗部は少し広げた方が良いですね。」


「はい。私もそう思います。隣の部屋は倉庫として使っているんですが、その部屋の隣にまだ空いている部屋があるのでそちらを倉庫として使うことにすれば、この部分は広げられるんじゃないかと思います。」


「そうね…それがいいと思うわ。」


「分かった。僕、ここにある商品を動かすね。この倉庫の隣の部屋だよね。」


「えぇ、そうよ。私も手伝うわ。」


「あぁ、ちょっと待ってください、ラヤーナさん。レスリーも。僕が魔法で動かしますよ。」


「セレスタンさんは転移魔法が使えるんですか?」


「メリルさん、転移魔法は使えることは使えるんですが距離が出ないんです。重さに関しては、かなり重くても動かせますが、距離は家3件程度しか移動できないんですよ。そういうことなので、この部屋の中のものを別の部屋に移すことでしたらすぐです。」


「え~おじちゃんすご~い。」


「…おじちゃん…」


「ユリア、見てみたいな~。ここにある物、シュッてうごくの?」


「え、あぁ…そうだよ。えーと…、移動先の部屋は隣だよね。入り口はどこかな?」


「こっち~」


セレスタンはユリアの「おじちゃん」の言葉に一瞬ショックを受けたようだがすぐに立ち直ると、ユリアに案内され移動先の部屋を確認した。


「あぁ、なるほど…ここに動かすのであれば、先にこの部屋にある物をもう少し片付けておきましょうか。」


「そうね。そのほうがいいわ。この店舗部はラヤーナさんが管理というか使っているのよね?」


「はい。まだ片付けが途中の部屋だったんです。ここにある物はこの隣の部屋においてください。そこはだいぶ片付けてあります。後で必要なものを動かしますし、ここのものを隣の部屋と併せて、後で使う予定です。」


「そう。では動かしちゃいましょう。」


メリルの提案に従い、部屋のものを隣に移動させ、倉庫として使っている部屋に置いてある商品を空いた部屋に移動させた。その後、ギルドの職員が建物の店舗部に建築魔法を掛け、倉庫部屋と合体させ、店舗部を拡張することができた。さらに商品を置いてある新しい倉庫部屋と行き来が楽にできるように、店舗部側との壁に新しい入り口も作ったので、商品の補充も楽にできるようになった。

この建築魔法だが、土魔法を使って建物そのものを造り出す魔法とは異なり、部屋の内部や細かい内装も含め、建造物の中の様々な状態を整えたり、建造物の中の構造を変更したりすることができるそうだ。そういえば自分にもまだ発顕はしていないが、建築魔法がステータスに表示されていたから、いずれ使えるようになるのだろう。秘森の家も森の家も、どちらも増築などは簡単にできたが、レイアウト変更などは基本的な物しかできなかった。建築魔法はもっと細かい部分まで変更したくなった時に使えそうだ。使えるようになったら森の家のリフォームをしてみようと思う。


広くなった店舗部分に、さらにカウンターやお茶の試飲ができるような簡易キッチンを付けてもらい、ユリアの遊び場を少し広げカウンターからもっと見やすくした。これで子供連れのお客にも安心して買い物をしてもらえるだろう。商品棚も増やし、広くなったことでこれまでよりもお客がゆっくりと商品を確認できるようになった。これで騎士団員とメリルが手配した従業員たちで順番に店番をすれば、開店時間をもっと長くすることができる。店番ではないときの騎士団員には町の様子を見に行きながら、不審者がいないかなどの情報を集めるらしい。店番ではなくても、何人かは必ず店舗に残り、常に情報を集めながら任務を行うそうだ。


「さぁ、これで店舗部の改築はだいじょうぶね。」


「メリルさん、皆さん、ありがとうございます。」


「ラヤーナさんこの後は?私は今日一日、店舗の増築や薬屋の仕事についての調整担当よ。増築した宿泊部屋の方は荷物を入れて生活ができるように準備をしているところだけれど、そちらはフランカさんたちに任せてあるからもし町で必要なものを調達したいようだったら一緒に行くわよ。」


「メリルさんに一緒に行っていただけると嬉しいです。」


「僕も行く!」


「ユリアも!」


「ではみんなで行きましょうか?セレスタン副団長、私とラヤーナさん、子どもたちの護衛をお願いできるかしら?」


「はい、もちろんですよ。メリルさん。」


建築魔法を掛けてくれたギルドの職員は、この後仕事があるからとギルドへ戻り、残りの5人で町に出る。店舗を拡張したので、掲示用のプレートや、試飲用の茶器、その他にユリアの遊び場コーナーをもっと充実させるものが欲しい。試飲の際の小さなテーブルは、使っていないものがあったのでそれをそのまま利用することにしている。


店で使うものはメリルのアドバイスをもらいながら購入し、今使っている道具であっても、もっと使いやすいものがあればそちらも合わせて購入した。遊び場コーナーはユリアとレスリー二人の意見を参考にしながら玩具などをいろいろと購入したので大幅にパワーアップしたコーナーになるだろう。


ちょうどお昼前になったため、店舗に戻ることにした。

帰る途中でお菓子も購入した。新しい従業員(騎士団員)も含め、レスリーたちの家族も入れてみんなで食べることにしたため、大量のお菓子になった。


「ラヤーナ、みんなでお菓子はきっと楽しいね!」


「ユリアわかるよ!おじちゃんたちもぜったいお菓子が好き!!!」


「そうね。きっと皆さん喜んでくださるわね。さぁ、みんなで戻りましょう。」


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