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れっつ世界を救おう  作者: Luna
第3章 ラヤーナ争奪戦?
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3-16 お肉!


「美味しい!」

「おいしー!」

「美味しいーーー。」

「旨いな!」

「美味しいわね。」

『美味しいののののーーーーーーー!!!』


ヘリットに連れて行ってもらった店は大人気で、半ルラルほど並んでようやく食べることができた。全員の感想が「美味しい!!!」という肉はヘリットが言っていた通りだ。


「本当に美味しいわね。この町にはない味ね。」


「あぁ、そうだろ。特別な香辛料を使っているらしい。」


「どんな香辛料なんでしょうね?」


「ラヤーナさんは香辛料に興味があるの?」


「はい。薬の調合をするときに、香辛料を混ぜると効果が上がったり飲みやすくなったりするんです。上手くいかずに失敗することもあって、いろいろと試しているところなので、他国からの知らない香辛料にはとても興味があります。」


「そうなのね~。ラヤーナさんの美味しい薬の秘密は香辛料でもあったのね。」


「はい。このお祭りで、いろいろな香辛料を手に入れたので、森に戻って薬を作る時にいろいろと試作する予定です。」


「またあたらしいくすりができるの?」


「上手くできるかはまだわからないけれど、いろいろ作ってみるつもりよ。」


「僕も!僕も美味しい薬ができたらお手伝いするよ。甘くて美味しいのがいいな。ジージャロップみたいなのがいい!」


「ウフフ…そうね!美味しい薬…うーん飴のような…キュロップのようなものができるといいなと思っているの。」


「キュロップ、甘くて美味しいよね。」


「あぁ、ベルタのところのあれか。俺たちの中でも、仕事の途中で口に入れてるやつはいるぞ。疲れた時にいいんだよな。」


「そうですよね。甘いものはちょっと元気になるので、それを実際に軽い薬の様な物にできたらと思っています。」


「へぇ~。それはいいかもな。」


「身体によいものを、おやつのような感覚で一日に2,3個舐めるのもよいかと思っています。」


「それは手軽で良いわね。」


「ねぇねぇ、ラヤーナ、それってあまいの?おかしみたい?」


「お菓子なら、僕毎日舐めるよ!夜飲んでるジージャロップ、すごい美味しいもん!」


「えぇ、そんな風にみんなに、美味しい、と思ってもらえる薬を作りたいのよ。」


「できたら僕1番目ね!ちゃんとどんな風か、ラヤーナに言うよ!」


「ユリアも!!!ユリアもほしい!!!!!」


「もちろん、出来上がったら、二人には一番に試してもらって、味の感想を聞かせてね。」


『薬は美味しいほうがいいのなの~!・でも今はお肉なの~~~~~~~~~~~~!!!』


「そうね。薬はできるだけ美味しく作りたいわ。特に子供用のものはもっと改善するつもりよ。でも今は、お肉をいただきましょう!次にいつ食べれるのかわからないもの。」


「あぁ、ラヤーナさん。そうなんだよ。肉のソースと味付けは秘密らしいんだ。この町の店の奴らがどんな味付けなのか、昨日も仕事場で話してるのを聞いたんだよ。でもなぁ~誰もわからないみたいだな。どうやらこの町にはない香辛料を使っているらしい。」


「そうなんですね。香辛料か…」


「この店の店主は、香辛料はこの祭りでも出店して販売しているらしいぞ。」


「え!そうなんですね。…後で、魔道具屋さんの他にも、香辛料のお店をまわってみたいと思います。」


「ラヤーナさん、本当に熱心ね。」


「ねぇねぇ、もしかしたらこのお肉の香辛料がわかるの?」


「うーん…それは難しいと思うわ、レスリー。」


「え、そうなの?」


「えぇ、私は薬として使うのは得意なのだけれど、味付けのための香辛料の使い方はそれほど上手ではないの。薬であれば、使っているものは何となくわかるのだけれど、お料理は普通にしかできないわ。」


「そっか…香辛料が分かればこのお肉がまた家で食べれるかもって思ったんだけど…」


「レスリー、ごめんね。私はそこまではお料理上手ではないのよ…フランカさんの方がずっと上手よ。フランカさんならわかりますか?」


「…そうねぇ…7割くらいの香辛料は予想がつくけれど、全部は無理ね。私の知らない香辛料が混ざっていると思うの。」


「やっぱり他国の味って、不思議なものなんですね。」


「お父さんも、お母さんも、お兄ちゃんも、ラヤーナも、らいねんまたおにくをたべればいいんだよ!お母さんのおりょうりはとってもおいしいよ!このお肉は、たまにたべれるからおいしんだよ!!!」


「ユリア、そうだね!一番はお母さんの料理だよね!!お母さん、いつも美味しいご飯をありがとう。」


「そうだな。フランカの飯が一番だな。こういう肉はたまに食べるから旨いんだな。」


「そうだよ、お父さん。ユリア、お父さんが元気になって、おかあさんもおうちにいてくれて、いっしょにユリアもお兄ちゃんとお店のお手伝い出来て、とっても楽しいよ。」


「そうね、ユリア。みんな元気で、楽しくお祭りに来ることができる、それが何よりよね。ラヤーナさん、本当にありがとう。」


「え、いえいえ、いえいえ、本当に、私の方こそお店を開くことができて、町の人だけではなく、他国の人にも薬を使ってもらえるようになったのは、皆さんが助けていただいているおかげだと思っています。私の方こそ感謝でいっぱいです。」


「みんながうれしいってすごいね!」


「そうね、ユリア、レスリー、二人のおかげよ。ありがとう。これからもお店をよろしくね。」


「もちろん、任せてラヤーナ。僕、ユリアとお母さんと協力して、ラヤーナのお店をちゃんと助けるよ。」


「ありがとう。」


「さぁ、せっかくのお肉よ。みんなで頂いたら、もう少し屋台を見てまわりましょう。」


「そうだね!ラヤーナはこの後、魔道具屋さんに行ってみるんだよね?」


「えぇ、魔道具を扱っている出店の通りに行ってみるつもりなの。」


「あ、あのちょっと奥にある通り?」


「えぇ。今のお店の中にもともとあったたくさんの魔道具を修理したり、仕組みを教えてもらえたりしそうな魔道具屋さんがありそうなのよ。」


「あ、おとといのおみせ?お兄ちゃんとユリアとみつけたところ?」


「えぇ、あそこよ。面白そうな魔道具もあって、もう一度行ってみようと思うの。その通りには他にも魔道具の出店があったから、もっと面白いものが見つかるかもしれないと思っているの。」


「ねぇねぇ、もし面白い魔道があったら僕にも見せてね!」


「ユリアも!ユリアにも見せてね、ラヤーナ。」


「もちろんよ、レスリー、ユリア。面白そうなものがあったら後で二人には披露するわね。」


「楽しみ~~~!!!」


「うん。僕も楽しみだ。」




みんなで美味しい肉をたくさん食べ、お腹いっぱいになったところで、ラヤーナはヘリット一家と別れて魔道具の出店通りに向かった。ヘリットたちはもう少し他の出店を見た後パレードを見るらしい。ラヤーナも魔道具を見終わったらパレードを見てみると告げて別れたので、もしかしたら後で合流できるかもしれない。これだけ人が多いと難しいかもしれないが、レスリーとユリアが持っているカバンにこっそり位置確認の魔法を付けておいたので、おそらく見つけることはできると思う。ただし、人が多いと、そこにたどり着けるのかはわからない。


「あとでパレードに合流できるかしら…」


『二人を見つけるかんたんね~・でも人がいっぱいね…』


「そうなのよね…。まぁ、合流できなかったら、パレードを見た後お店に戻りましょう。明日になればまた二人にも会えるわ。」


『そうなのね~・今は魔道具なのね~~~~~!』


「えぇ、おとといのお店、まだあるかしら?」


『あると思うのね~・また行ってみるのね~』


「えぇ。できれば魔道具の仕組みを教えてもらえるといいのだけれど…」


ラヤーナとラティの足はすでにその魔道具の出店に向かっている。

今日はお祭りの最終日だ。今日を逃すと次はいつこのようなチャンスがあるかわからない。できるだけいろいろと教えてもらえればいいとラヤーナは思っていた。



※最初の「美味しい」のセリフは、

ラヤーナ、ユリア、レスリー、ヘリット、フランカ、ラティの順番です。


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