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れっつ世界を救おう  作者: Luna
第3章 ラヤーナ争奪戦?
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3-15 オータムナスのお祭り2 

お祭りの2日目、3日目ともラヤーナの薬店は大繁盛をし、レスリーもユリアも大活躍をした。両日の夜とも町の屋台や出店を見てまわり、剣術大会、魔法大会、ともに大きな盛り上がりを見せた。ユリアは自分も剣術の練習をして、家族を守る!と言い、レスリーは魔法を使った魔法剣士になりたい!と言っている。二人ともそのように言っているが、二人ともに剣技のスキルは持っていないようだ。それよりも、フランカを手伝っている様子を見ると、圧倒的に商売に向いているような気がする。鬼獣に襲われていた二人を助けたときのことを思い出すと、今は二人が元気になってお祭りを楽しめるようになった、それだけも十分よかったと思うし、まだ二人は子どもだ。これからゆっくりと何をしたいのかを考えればよいだろう。


「さぁ、今日はお祭りの最終日ね。レスリー、ユリア、今日もよろしくね!」


「任せて!!!もう品物は多めに補充しておいたよ。」


「今日も、きっと、おきゃくさんいっぱいくるね!」


「二人とも、すっかりお店の仕事も板についてきたわね。お母さんよりもずっと従業員らしいわよ。」


「え、お母さん、ほんと?僕、従業員に見える?お母さんからもそう見える?」


「ユリアも!ユリアもじゅうぎょういん?みえる?ねぇ、お母さん、見える?」


「えぇ、二人とも、今日もよろしくね。昨日もどれを買って帰るか迷っているお客さんもたくさんいらしたでしょ。今日はお祭りの最終日で、明日の朝早く町を出て帰る人達が大勢いるから今日はとても混むわよ。二人とも、しっかりね。」


「「はーい!」」


『ラティも頑張るのね~~~~』


「さぁ、時間になるわ。お店を開けましょう。」


ラヤーナは店の看板を開店にするためにドアを開けた。外にはすでに開店を待っていた人たちが数名いる。


「お待たせいたしました。いらっしゃいませ。どうぞゆっくりご覧ください。」


今年のお祭り最期の日の薬屋さんがオープンした。




「あ~~~~、おにいちゃん、きょうすごかったね~~~~」


「昨日までも大変だったけど、今日は本当に凄かったね、僕とユリアで、奥の在庫部屋から何度も商品を運んだけど、ラヤーナ、もう在庫あんまりないよ。」


「そう、そうなのよ…今日はさすがに私もびっくりだったわ。」


「そうね、明日帰られる方が多くて、皆さんたくさん購入されていったわ。すべて3つずつの制限で全種類買われた方もいたわね…」


「うん、ユリア、ちょうどお母さんがそのおきゃくさんとはなしてたの見た!すごいの!山のようなしょうひんが、する~する~って、カバンに入っていった…」


「僕も今日はずっと薬の説明をしてたよ。もう、寝ながらでも説明ができる気がする…」


「ねぇねぇ、今日はみんなでおまつりまわるんだよね!」


「今朝お父さんが、今日は仕事から早く戻るからみんなでまわるぞ!っていてったよね。僕、お父さんに見てもらいたいものがあるんだ。」


「ユリアはね、昨日ラヤーナとこれいいなって見てたのがあるの。今日かってお母さんにプレゼントしようとおもってたんだよ!いっしょに見てね。ユリアがおかあさんにかってあげるの!」


「あらそう?楽しみね。ラヤーナさん、こうやって子供たちが祭りを十分に楽しませることができて本当に感謝しかないわ。ありがとう、ラヤーナさん。」


「いえいえ、私の方こそ、二人にいろいろと教えてもらえてとても楽しかったです。」


「今日はみんなでまわるんだよね?ラヤーナもだよね?」


「えぇ、お父さんがもうすぐ帰ってくるから、今日はみんなで回りましょう。もちろんラヤーナさんも一緒よ。」


「えぇ、一緒にみんなでいきましょう。あ、でも今日は途中までね。」


「え、全部じゃないの?最後までじゃないの?」


「ちょっと時間をかけてゆっくりと見たい魔道具屋さんがあるの。ほら、昨日道具屋さんがたくさんある通りがあったでしょ?あそこにいろいろ面白いものがあったのをちょっと見かけたのよ。以前ここにあった魔道具を修理できるかもしれないし、分解して組み合わせたり、そのための道具なんかも見てみたいの。だから今日はみんなと途中で別れたら、いろいろと道具探しをするつもりよ。」


「…そっか…魔道具だと…僕まだよくわからないし、ラヤーナももっと見たいよね…」


「…ユリアも…ラヤーナといっしょがいいけど…まどうぐわからない…」


「あ、あとでパレードを見る時は合流しようと思っているけれど…人が大勢いるから上手くみんなに会えるかわからないわね。その時は、パレードが終わったら私は店に戻るつもりだから、明日二人からゆっくり話を聞かせてね。明後日に薬を作りに森に戻るつもりだから。」


「うん…わかった!」

「ユリアも、わかった!」


父親のヘリットが戻ってくるまで、ラヤーナ達は店の片づけをしていた。

在庫を置いておいた奥の部屋にはもうほとんど商品がない。森の家に戻ったらまた大量に作っておく必要がありそうだ。今週はもう店は開かず、今日でお祭りは最終日、明日はギーの日のため、通常の店は閉店の日でみんなきっと片付けをするのだろう。

来週からラヤーナの薬屋さんも、通常営業の、週3日、ラーゴの日、バーナの日、グーフルの日の2ラルから4ラルの開店になる。このお祭りのこともあって、少なくともこの町の人たちには薬については大体知られるようになった。どうしてもお店が開店している日に買えない場合はギルドで購入できるようになっているため、しばらくは週3日、1日2ルラルの開店で大丈夫だろう。隣国についてはアルナウトがこれから手配するだろうし、それも基本的にはギルドを通してだ。ラヤーナはとにかくたくさん薬を作っていけばいい。

そういえばお祭りの間、時々アルナウトといろいろな出店で会うことがあったが、軽く挨拶を交わす程度がほとんどだった。一度だけ、屋台で会った時に子どもたちへとお菓子をその場で買って渡してくれたが、特にそれ以上何か言っていることもなく、その後は商談があると言ってすぐに離れていったので、レスリーとユリアと3人でゆっくり見てまわることができた。

店の片づけがちょうど終わったころに父親のヘリットが戻ってきた。


「「お父さん!おかえりなさーい。」」


「あぁ、レスリー、ユリア。二人とも今日も大活躍だったらしいな。」


「何で知ってるの?」


「ベルタの店の奴が火傷用の薬を今日買いに来てただろ。その時に二人ともしっかりと働いてたって聞いたんだよ。」


「えぇ、二人とも、とてもよく働いてくれています。」


「本当にね。お母さん、今日もとっても助かったわ。」


「そうか。それは良かった。さぁ、みんなで祭りに行こう!うまい肉を食わしてくれる店があるって仲間から聞いたんだ。そこへ行ってみよう!」


「わーい!おにくたべたい!」


「お肉?美味しいの?今までのとこよりもおいしいの??」


「あぁ、相当旨いらしい。みんなで行ってみるぞ。さぁ、ラヤーナさんももちろん一緒にだ。大きな塊で出すらしいから大勢の方が美味しいぞ!」


「おいしいのたのしみ!」

「塊!!!大きいのかな?」

「あら楽しみね。」

「一緒に連れて行っていただけるなんてとても楽しみです。」

『わ~い・お肉なのね~~~~~~~~!!』


さぁ、みんなでお肉を食べに行こう!


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