20.神々
神の世界....。
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さてと...
我はまだ瞑想中だ。
瞑想は楽しい。
暇すぎる時間を喰うのには最高だ。
今ミダラは人型になる準備をしている。
下手したらその時に神になるかも知れんが。
…あ、もうこんな時間か。
仕方ない、もう瞑想は中断だな。
立ち上がり、周りを見る。
扉を見つけて、開く。
視界に飛び込んでくるのは....
どこまでも広がる空、綺麗な建物、美しい神達。
神の世界の日常である。
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「今日も平和よねぇー。」
「まあな。ってオマエが何故ここにいる!?」
「えぇー駄目なの?」
「まあいいが。」
「なにそれぇー。」
「...。」
そう言って話しかけてきたのは、メジェドだった。
毎回ファウンダーアビディティーを持ってる我からなんか情報をくれくれ言ううるさいやつだ。
全く面倒くさ...
「今面倒くさいって思ったでしょ?」
「えっ」
「うわああああ酷おおおいい!」
「あっ、いやっ、そんな事断じて思って...」
「びやぁぁぁぁガルの馬鹿ぁぁ!」
「お、お...」
「意地悪!意気地なし!」
「...。」
どうしてこうもいわれなきゃならんのだ!
しかも此奴ニヤニヤしておる。
我を使って遊んでるのかこいつは?
...そういえばミダラにもそんな事言われたな。
なんでだ、まさか我が押しに弱い事を知っているのか?
ファウンダーアビディティーではこういう心の事はわからない。
...少し不便だ。
「ふふーんだ!良い情報でも教えてくんないと悪戯するよ!」
「子供見たいにはしゃぎおって...源祖の神としてそれはどうなのだ!」
「うわあああまた酷いこと言われたああ!」
「あああ、もううるさい!わかったわかった!良い情報教えてやるから!」
「はーい、ありがとうございま〜す!」
「はぁー、なんで最初から教えて欲しいって言わんのだ!」
「なんか楽しいから?」
「え」
「それよりもー。早くう」
「...これだから貴様には恋人が出来んの...」
「黙れ。早くいえあ。」
「あっ...。」
しまった、禁句に触れてしまった!
まずいまずい。
「おい、」
「あぁぁそーいえば我に好きな人が出来たんだが。」
「...聞かせてもらおう。」
フラグを超展開で回避。
これがファウンダーアビディティーで成せる技であるな。
我ながら面白い使い方だ。
「じ、実はだなぁ、只今我の分身体が妖狐に召喚されてなあ。」
「え?まじすかそいつ強くない?!」
「あぁ、だがまだ創造思考が手に入ってない様でな。…こちらには入れないんだが、そいつがどーしても勇者を倒したいらしく仕方なーく手伝っている。その時にギルドという場所に言ったんだが出会ったって訳だ。」
「へぇー、因みに名前なんていうの?」
「リアだ。...あぁ、リア。なんて素晴らしい名前なんだ。」
「フーフー、いいねいいねえ!」
「やめんかい!」
「...一回あっちへ行ってみたい!」
「んなっ、何を無茶な事を!」
「実はわたしのアビディティーを使えば案外簡単に行けるんだよねぇー。」
「そうなのか?!」
「私のアビディティー、知ってるでしょ?」
「んなっ、そうか。お前の“複在造化”の
力でか!」
「やっぱガルは違いますねぇー」
「いやいや、そうでもないぞ?」
「照れちゃってー。」
「あはははは...」
「....。」
?!
何だこの無言の圧力は?!
まさか、本気とは...。
仕方ないなぁ、こ...召喚させて貰うしかないのか。
[ミダラよ、悪いが我の本体を召喚して欲しいのだが...]
[なんでですか。こっちは今余計に真核使いたく無いタイミングなんですよ。]
[いやー、実はだな。]
その後これまでのいきさつを教えた俺は訳も分からず文句を言われた。
いや、ミダラのやつやっぱ暇人なだけだったんですねとか言ってたな。
うーむ、あれは文句なのか?
我にちょっと語彙力が無いのはわかってるが、やはりわからないな。
[もしそれだったらあなたのスキル使えばいいじゃないですか。]
[な、何故だ?]
[ファウンダーアビディティーを持ってるからわかるとは思いますが、分身体を召喚したら本体は召喚出来ない。ただしもし召喚された対象物が拒否しなければ、本体が分身体と“交換”できるって。]
[げっ。]
[なにめんどくさがってんですか。自分で蒔いた種でしょ。そこは自分でなんとかして下さいよ、おさぼりさん。]
[...。]
なんて日だぁ!
今日はついてない!
これはリアに会いに行くしか無いな。
「いいらしいぞ。」
「あれ?どーしてガル顔真っ赤なの?」
「う、うるさい!」
「えぇー?!」
「[いくぞ。]」
[え、今ですか?]
「え、今なの?」
アビディティー“本換分在”を発動。
慌ててアビディティーを発動するメジェド。
...準備はできた。
さあ出発といこう。
[っッと、待ってください。]
「?!」
「あ、あれは....」
「っくっ...腫れ物のお出ましだ。」
この世界には、中側と外側が存在する。
内側が内界という我々の平和な世界、外側が外界という争いの絶えない世界。
そこでは悪魔と天使が戦っている。
まるで人間と魔物の様にだ。
我々とは真逆の世界と言える。
そして、こちらとあちらは完全に分離されている。
しかし、なぜかはわからないがあちらの世界の反動の様な物がこの場所に発現するのだ。
我々はこれを災害と呼んでいる。
改めて上空を見てみると、大量の“小さな星”が出来ていた。
星が輝きを増し始める。今回の災害は規模が少し大きめだ。
まあ、大丈夫だ。
[すまないミダラ。しばらくの間そちらに行けぬ。]
[あーそうですか。そっちの方がいいですよ。]
[なにを根拠にだ!]
[勘ですね。]
[くぅ!なんなんだそれは?!]
「よし、ミダラも良いと言っている。あの厄災供をどうにかするぞ。」
「そうだねえ。めんどくさいけど。…ん?ガル凹んでない?」
「いや、そうでもないぞ。」
「あやしー。」
我々は重力操作を使い空中に浮かぶ。
空からはかなりの数の建物が見えた。
綺麗に出来ているな、と思いながら上を見て頭上の星と対峙する。
「発展したな…..」
「そだねー。」
「…やるか。」
「そだね。」
さあ、いざ運動と行くか。
アビディティー、神導冥生…発動。
大変遅くなりました!!!
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