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5「親子でドラゴン退治」

「あれがドラゴン…」


俺は汗を拭い呟く。


こ、こえええええええええ!!

なにあれなにあれ!?予想外なデカさ!何メートルあんだよ!遠目でこの距離だから近くに行ったらもっとデカイんだろ…?

やべぇよ…今更だけどめちゃくちゃ危険なことしてるよ …完全にモン○ンのクエスト気分で来てたわ…。


と、俺がわなわなとひきつった笑みを浮かべると、父様がこちらをニヤニヤした顔で見てきやがる。


「怖じ気付いたか?」


「っ!だ、誰が!そう言う父様こそ私が一緒に行くと言うまでは震えていたではないですか、今更その震えか舞い戻ってきたりしてませか~?」


「ん、んな訳あるか!」


父様はプイッとそっぽを向いてしまう。

腕を組んで明らかに不機嫌ですアピールをしている。


「本当ですか~?」


「本当だよ!」


父様はこちらに向かって抗議する。


「「…」」


しばし見つめあっていると


「「ぷっ!ハハハ!」」


と俺と父様は笑い出す。

なんでドラゴン目の前にして俺達こんな普通に会話してるんだろ…ハハハ…あぁ…おかしい。


父様も同じ気持ちだから笑ったんだろうな。


何かさっきまでの不安が消えちまったよ。

そして、どうやらそれは父様も一緒みたいだ。


「では父様、気を取り直して作戦会議をしましょう」


「だな」


「父様、何か策はありますか?」


と、俺が訪ねると父様は苦い笑いと共に答える。


「正直…俺はドラゴンと戦うのはこれが初めてだ。

だから正しい戦術がわからない…」


マジか…でも、魔獣についての本を読んどいて良かった。

それには、勿論ドラゴンについても載っていた。

だからこそ、弱点は知っている。


「では父様、ここは私の考えた作戦で行きましょう」


「何か案があるのか?」


「えぇ…では説明していきますーー」


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ̄ ̄ ̄

「では父様、準備はよろしいですか?」


「あぁ…いつでもいいぞ」


「それでは…作戦開始です!パンツァー・フォー!」


「パンツぁ?」


「それはいいですから、ほら早く!」


「お、おう!」


父様は二つの剣を抜くとドラゴンの元へ直進する。


「よし…じゃあ俺も」


想像しろ…自分が消えてるイメージを…。


【透明化】!


俺は、無詠唱で透明化魔法を自分にかける。

ドラゴンに見つかる訳には行かないからな。


透明化の魔術をかけたら、父様の後ろに着いて行くように走って行く。


てか父様はや!?よし!俺も負けてらんね!


覚えたてほやほやだぜ父様!


「【瞬速】!【剣速】!」


俺は頭の中で浮かべたイメージと共に術の名前を叫び、父様にかけた。


【瞬速】

一時的にスピードが上がる魔術。


【剣速】

一時的に剣の振りのスピードが上がる魔術。


これら二つは父様のスピードを底上げさせる為に使った。

これで少しは動きやすくなるはずだ。

更にそこに身体強化の魔術、父様への魔術付与はこれくらいにして…。


俺は父様がドラゴンの近くまで来たところで、ドラゴンも父様に気づいたらしいな。


『グオォオオオオオオオオオオ!』


おお…おお…見事な雄叫びですこと。

とりあえずここにある石で身を隠すか。


石影からヒョコリと顔をだし父様に合図する。

予め伝えてあるため、父様もこちらを向きokサイン。


よし…んじゃやりますか…。


そして、俺は頭の中でイメージする…強く光る閃光こ様な光り…。


「【ライト】!」


俺がそう叫んだ瞬間、ドラゴンの目の前で大きな光が輝く。


そして、俺は瞬時に風の弓を作成。


光は段々と病んでく…そして、光が消える寸前を狙う…。


風の弓をドラゴンへと構える。


ーここだ!ー


「【ウィンドアロー】!!」


俺が放った二本の風の矢は鋭くドラゴンを目掛けて放たれた。


瞬間、その二本の弓は俺の狙い通りにドラゴンの目に、直撃した。


「よし!クリティカルヒット!」


『グオォオオオオオオオオオオ!!!』


ドラゴンが翼を大きく開いて絶叫する。


「父様!今です!」


「わかってるよ!」


そして父様はドラゴン目掛けて、二つの剣を構える。


それは、一瞬だった。


目に見えない程の、速さ。


「【双刃】」


父様が静かにそう呟いた瞬間、ドラゴンの二つの羽がスパッと綺麗に切れる。

そこに溢れふは鮮血、血の雨が降る。


「クッソ…カッコいいな父様」


そんな感想がつい溢れてしまった。

俺は父様からドラゴンへと視線を移しその生死を確認する。


ドラゴンに動く様子はない。


「ふぅ…終わったぁ…作戦成功」


そう、この作戦はワンターンキルだ。

相手に攻撃する隙を与えず、猛追。

ドラゴンの鱗は鋼より固いと聞く、けれど本に書いてあったが弱点は目と翼、ならば後は簡単だ。


目を潰した後に翼をもぐ。

そうすればこっちの勝ちはもはや確信に近いものとなる…実に単純な作戦だ。


父様がドラゴンを惹き付け、その間に目を潰し、そして父様がトドメ。


それにしても、上手くいきすぎだな、これ。


ドラゴンってこんなものなのか?

それとも父様が強すぎたのか…ま、いっか。

とりあえず父様の所に行くかね。


「とうさ…」


その瞬間、俺は固まった。

俺はいつの間にか全速力で走っていた。




「父様!よけて!!!」




俺は全身全霊で叫ぶ。




「え?なにいっーー」





父様は後ろを振り返ると共に、固まった。




そこにいたのは、大きな翼をはためかせ、赤き豪炎を口に宿している『ファントムドラゴン』の姿だった。

読んでくださりありがとうございます!

今回は少し早めの更新です!

そして戦闘描写がやはり難しいですね…もっと上手く書ける様になりたい…。

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