32「少女の瞳に写ったのは」
長らく…本当にすみませんでしたあああああ!!
一ヶ月以上ぶりの作者です!もはや月一投稿見たいになってきてる…頑張って空いた時間に書いているのですが、自分の執筆スピー…言い訳はやめときましょう。
それでは本編をどうぞ!
「ふぅ…」
俺はやっとの思いでとれた宿のベッドにお尻をポふりと預けた。
あまりに久々のモフモフベッドだったため、その感触は俺を睡眠と言う名の欲に埋もれさせる。
だがしかし!
まだ寝ないぞ、これからの方針について決めていきたい次第でござるよ。
では久々にあの方に来てもらいましょう!
「ツェルトさーん!」
俺がそう呼ぶと、持っていた剣が光り、そこに英雄様が出現する。
「久々の肉体はやはりいいな」
パンパカパーン!ってことで、英雄様と一緒に今後の方針を決めて行こうと思う。
「ではツェルト、今後の方針決めていきましょうか」
「了解だ」
んで、話し合った結果。
第一に、ギルドで依頼をこなしつつ資金調達だ。
お金はあって困りゃしないし、多くもッてて損はない。
この皆から貰ったお金だっていつまでもつかわからない。
それにギルドのシステムとかにも早い内に慣れときたいしな。
そして、訓練…修行…スパルタツェルト再び…これを提案したのはもう俺じゃないって事くらい皆さんおわかりですよね。
そう言えば何か更にハードにするとか言ってたっけなぁ…はは、俺、死んじゃうかもね!あっははっ!
はーい、そして第三、観光でーす。
これはもう説明省きまーす。
そして、第四…これはツェルトに話していないが、多種族に会いたい。
ざっくり説明すると、エルフ美少女or幼女、ケモミミ美少女or幼女、などなど。
ん?てめぇロリコンか、だって?
おいおい、このアルたんに何を聞いてるだよ。
当然だろ?
とりあえず、この四つをメインに今後は行動しようと思う。
「ではツェルト、まずは腹ごしらえと行きましょうか」
「うむ、異論はない」
冒険者登録に宿を取ったりと今日はまだ何も食べていない。
もう正直、腹が捻れそうな思い、では初めての異世界で外食行ってみよう!
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露店にあった魚介料理系の店をチョイス。
「楽しみだなぁ!アル!」
「ですね!」
俺はツェルトとわくわくしながら食を待つ。
ん?ツェルトがなんで実体化してるのかって?
いやね、一人の食事って寂しいじゃないですか。
高校生の頃なんてね、友人など俺には皆無で、よく屋上で一人ご飯を食べていたのですよ。
今思い返せば苦い思い出である。
ちなみ成人した後は一人暮らしを始め、四年ほど一人で食事をしていた。
けれど、この世界で、あんな素敵な家族と一緒にご飯を食べてたらもう一人で食べようなんて思わないんだよな。
「…」
不思議と、変な笑みがこぼれた。
その時、ツェルトと食べたご飯はなんだか、いつもより美味しく感じた。
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「さて、ではツェルト腹ごしらえも済んだ事ですし、観光でもしませんか?」
「そうだな、私も見て回りたい」
「では、レッツラゴーです!」
美味しい魚介料理を食べ、腹が膨れた俺達は王都の観光を始めた。
まず最初に寄ったのは、俺がリクエストした本屋だ。
本屋の中に入ると、そこには古い本や、新しく綺麗な本、様々な本が沢山置いてあった。
俺はつい、その光景に目を輝かせ、気になるタイトルを探しながらちょくちょく試し読みをしてしまう。
ツェルトはツェルトで武器の本に手を出して楽しんでいるようだ。
お、ここからは魔術本みたいだな。
どれどれ…ほう!呪術なんてあるのか!へぇ…。?
と、俺が魔術本のコーナーに夢中になっていると「ん?」一つ明らかに可笑しい本があった。
何かこの本だけ…光ってね?
俺は一度その本を手に取り、ページを捲る。
その本はなんと、真っ白だった。
いくらページを捲っても全てが白紙、明らかに可笑しいと思い俺は店員の方へ向かい知らせる。
「あのーすみません」
「は…い?」
奥で本の整理をしていたであろう男性店員はこちらの方へ顔を出し、俺の顔を見ると何故か一度固まる。
動かない、ただの屍のようだ。
言ってる場合じゃないか。
「あの?」
「あ!はいすみませんなんでしょう!?」
急に復活したな。
まぁいいか、そんな事よりこれだ。
「あのすみません!この本なんですけど、これ全ページ白紙で何も書いていなんですよ」
「へぇそれはまたお客様、珍しい本を見つけましたね」
店員は興味深そうにその白い本を見ていた。
「珍しい?」
「えぇ、それは恐らく『魔法書』でしょう」
「魔法書?」
「ご説明対します。
魔法書、と言うのはこの世に存在する一つの魔道具の様な物です。
ただ違うとすれば、魔道具は人間に手で作られ、魔法書は自然に作られた物と言うことです。
そして、魔法書は初めから所有者が決められており、その人が触れたとき初めてその本が姿を表すのです。
触れられるのも所有者のみ、なのでその本はお客様が持ってして生まれたと言う事です」
「てことは、これって貰えたりすると?」
「えぇ勿論」
おお!何かラッキー!
けどこれ使い道がようわからんし、全ページ白紙でどうしろと?よし、聞くことにしよう。
「ちなみにこの白紙が意味する事とは?」
「すみません…魔法書をお目にするのは私自身これが初めてでして、どの様な力があるかは所有者次第らしいのです。
なので、使い道もその所有者によって決められてしまいますので…」
「なるほど…わかりました、ありがとうございます!」
「い、いえいえ、礼には及びませんよ」
俺が笑顔で返すと、店員は頬を少し赤く染めていた。
おっと、これはまさか惚れさせてしまったかな?
うふふ…私ってば罪な女…うっわ、自分でやってて鳥肌たつとか世話ねぇわ。
っと、んなことより、これはなかなか面白い物が手に入ったな。
『魔法書』か…宿屋に戻ったら色々実験だな!
そして、俺とツェルトは本屋を後にした。
「それじゃ次は何処に行きましょうか?」
さて、次はツェルトが提案する番なのだが、いやもう大体予想できるよね。
だってさっき読んでた本がまさにそれだしね。
「そうだなぁ…私は武器屋に行きたいな!」
ほら。
「やはりそこを選びましたかツェルト、では行きま…」
その時だった。
「っ!」
俺の耳に入ってきたのは、泣いてる声。
あの時のミーニャと同じ…いや、きっとそれ以上に悲しみに満ちた声…行かなきゃ。
俺は、あの時と同じ、ミーニャ時と同じ恐怖を感じた。
行かなきゃ、助けなきゃ行けない。
その時、俺の体は勝手に動き出していた。
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少女は思う。
この世界はなんなんだ、と。
なにもしてないのに、そんな言葉を口にしたくても、その喉はもう喋れない程に枯れ果てていた。
痛い…寒い…体の感覚など、とうに忘れている。
もうここで倒れてからどれ程の時間がたったのだろう。
押し寄せてくる、恐怖、孤独。
その場で踞り、枯れ果てぬ涙を流す。
何度泣いたのだろうか、声が聞こえる。
賑わい、笑う人々の声が。
少女は何度も問う。
何ん…で…お前らは笑う…?
お前ら…が…ボクらに…何したと思う…?
ゆる…さない…許さない。
ボクは、お前らを許さない。
憎しみに埋もれてく少女は、ただその場で、泣いたのだった。
少女の苦しみを、涙の嗚咽を。
それをただ一人、聞き逃しはしなかった。
「大丈夫!?」
その時、憎しみに満ちた少女の瞳に写ったのは、そんな憎しみなど忘れさせてしまわせる程に気高く、そしてなにより美しい金色の髪を靡かせる少女だった。
【アルたんのプチ劇場】
1
アル「はいどうも皆さんこんにちわ!
アルトリアことアルたんです!このコーナーはメタい発言、その場にいないばすのあの子が登場したり、ゲストを呼んでお喋りをするコーナーです、メインパーソナリティは俺と」
ミーニャ「ミーニャだよー!」
ツェルト「ツェルトだ」
アル「で、お送りします、えぇ色々ツッコミ所もあるかもですが、時間がないのでもうゲストを呼んじゃいましょう!ええ今回のゲストはこの方!」
ルミア「どーもー」
アル「俺の母様ことルミア=シューレルさんです!」
ミーニャ「わー!アルちゃんのママだー!なんか久し振りー!」
ルミア「久し振りね、ミーニャちゃん何ヵ月振りかしらね?もう本当久し振りすぎて泣きたいわ」
アル「えぇと、これ以上は作者の心を抉るので控えるように、お願いします。
さて、ここで一つご質問よろしいでしょうか?母様」
ルミア「何かしら?」
アル「実はですね、この小説の感想欄に一つ気になる事が書いておりまして番外編「ルミアの幸せ」を投稿したさいに来た疑問なのですが」
ルミア「ビクッ!」
アル「母様は娘のパンツをその…被ったりは…?」
ルミア「プイッ」
アル「おい母様」
ミーニャ「そう言えばアルちゃんはどうして私のパンツ被ってたのー?」
アル「では今日はこの辺で!お相手はアルたんと愉快な仲間達でしたー!」