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ギルドにて①

5000字とか嘘だしテンプレでもなかった………………


なんかテンポ早すぎるんだよなぁ……。どうすればいいんだろうか。地の文気にしながらほかの人の作品見てみようかね…

「お嬢様、冒険者というのはですね…」

「危険なんだろ?さっきも聞いたって」

「お嬢様」

「……さっきも聞きましたわよ。これでよろしくて?」

「えぇ、気を付けてくださいね?」

「わかりましたわ」


 いつも気を張っていないといつの間にか地に戻ってしまう。そのたびにリリアに注意されてしまう。はてさてこのお嬢様言葉はいつ身につくのだろう。一向に慣れる気がしないのだが。


「で?ここがギルドですの?」

「はい」


 私たちは冒険者ギルドとやらの建物正面にいる。つい先ほど着いたばかりだ。三階建てだろうか?高さも奥行きもそれなりにあるかなり大きめの建造物であった。


「しかしどうするのですか?お嬢様は侯爵令嬢ですので、冒険者をやっているなんてことがばれたら……………」

「それは大丈夫ですわ」

「?」

「リリアついてきて」


 さっと建物の陰に隠れる。


「ちょっとまってね」

「?はい」

「いくわよっ」


 足を肩幅に開いて立つ。自分で言うのもなんだが今の私は少し緊張気味だ。少し肩の力を抜く。


召喚コール


 召喚コールと念じると、私を中心に魔力の渦ができる。体の中心から流れ出る魔力の本流。それは一瞬ののち、かっこいい・・・・・鎧を残して消えた。もう一度言う。残された鎧はかっこいい・・・・・。重要である。

 頭を覆うフルフェイスの兜。全身ゴツイ印象を与えながらも限りなく細くしてある胴部分。某狩りゲーの衣装にアレンジを加えまくったデザインを元に、神に作ってもらった渾身の作品である。


「これでばれないでしょう?まさかいいとこのお嬢様が鎧つけてるなんて誰も思わないでしょう?」


 最初は神が提案してきたこの鎧だが、今考えると神様さまさまである。あの一言がなければ、なんでもくれるという条件下の中で鎧という選択肢は出てこなかっただろう。


「…………」

「?どうしました?」

「…………で?これは何ですか?お嬢様」


 怒気を孕んだ声で私を指さしながら問い詰めるリリア。いや、正確には鎧を指さしているのだろう。


「何って………鎧ですわよ?はっ!まさか鎧を知らない……?」

「その鎧は何なのかと聞いているのですっ」

(茜さん……さすがにいきなり鎧姿になればさすがに誰でも困惑しますわ)

(そうか?)


 とりあえず誤魔化しておく。以下ダイジェストでみていこう。


Q「そんなもの買った記憶はありません」

A「作った」

Q「誰が」

A「神様」

Q「なぜ」

A「神様に聞いて」



 こうなるともう全部神様のせいにできるので誤魔化しが楽だ。次からは積極的に神様に押し付けていこう。


「…………もういいです」

「ま、私は昨日までのお嬢様じゃないからさ。いろいろあるんだよ」

「…………本当にお嬢様のもう一つの人格なんですよね?」

「…………おう」

「今言いよどみましたけど」

「本当だって」


 厳密には違うけど今はこれでいい。あながち間違ってもいないのだ。全部説明するとなると面倒である。





★★★★★★★




 陰から出てきた私とリリアは再びギルド正面に立った。


「ではいきましょうか」

(いきますわよっ!!)

「はい」


 ガラン、とベルが鳴り、扉を開けると、まず正面の受付が目に入る。続いて溢れんばかりの人、人、人、人…………。立っている人もいればイスに座っている人もいる。男もいれば女もいるし、獣人もいればなんかエルフっぽい人もいた。

 みんな結構いかにも『冒険者してますっ!!』という装備を身に着けていた。ゲームの世界がそのまま出てきましたって感じだ。


そして


 なぜかみんなこっちを見ていた。

 視線がザクザクと刺さっている。なにやら私を見ながらひそひそと話しているが、鎧をつけているせいでそれが何なのかはわからない。





『気配察知EX』

 これは、鈴谷茜が培ってきた技術である。不良なんてものをやっていると自然と身についてしまうスキル。見られていたり、殺気なんてものが放たれていると意図せずにそれを拾ってしまう高等技術。EXまで上げたのは神様であるが、上げなかったとしても茜のスキルレベルはAAAであった。『気配察知AAA』。すなわち、EXとワンランクしか違わない。これは、茜がもともと普通の少女であったことが起因している。

どういうことかというと、茜は『臆病だった』。それだけの話である。臆病であるが故に、不良になった当初は周りの視線が痛いほど気にしていたし、それ故に視線という見えないものに敏感になってしまった。




 さて、話を戻そう。

 ワンランクレベルの上がった『気配察知』。いつもより敏感に感じる人の視線。真正面から刺さる数えるのも馬鹿らしくなるほどの冒険者の視線。好奇心、嘲り、嘲笑、侮蔑……。視線、視線、視線、視線……。

EXというレベルになってしまったスキルは、『誰がどういう思惑でこちらを見ているか』を個人レベルで認識してしまっていた。

周りの人間すべてが、自分を無遠慮に観察してくるこの状況。


 こうなると、不良がとる行動などただ一つしかない。




すなわち―――――



「―――――――――――てめぇら何メンチきってんだゴラぁっ!!」



 威嚇である。

 鎧の中で反響して、耳が壊れるかと思うほど声を荒げる。いつものように大声を張り上げた茜。『気配察知』で見ている人物を特定し、『殺気』を放ちながら、『咆哮』で威嚇する。喧嘩を始める前に、茜が行うルーチンワークであった。

しかし、忘れていないだろうか。茜は、ほかのスキルもEXまで上げられているのだ。



 まず、ナチュラルに放たれた殺気。

 これの威力は『殺気EX』に準拠する。これも茜が不良不良していた時に獲得していたものだが、『殺気』のスキルは、ある程度の耐性がない限り受けた相手を『恐慌』という状態異常に陥れるアクティブスキルである。

 次に発動したスキルは、発せられた言葉自体にかかっていた。

『咆哮EX』。これも、茜がもともと持っていたものだ。『咆哮』は、相手の戦意を刈り取り、場合によっては意識をも刈り取るスキルだ。これもレベル依存である。

EXとなった『殺気』と『咆哮』。


 こんなものが普通の冒険者なんてものに発せられたらどうなるか、もうわかるだろう。

そう。





 どさ………


 ぐら……


 バたん、ばtバタ。ガタがた……


 ガシャバタドタドタバタドタガシャドスガシャドサバタン……………




 全員気絶してしまった。





 ……………え。どうしよう。







……頑張ろう。

目指せ一話5000字

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ここまでスクロールした人に感謝を
死神は地球に転生したあと、異世界に転移しました
とか
現実は異世界よりファンタジーファンタジーしてました
とか連載中ですのでこちらもどうぞ
気に入ってくれた方はブックマーク評価感想をいただけると作者が狂喜乱舞したのち執筆スピードが上がるとか上がらないとか
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