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神界にて②

スマホ水没してFGOできないの無限にツライ

「では、どんな力がよいでしょうか?」

「?選ぶんじゃないのか?」

「選ぶ、とは?」

「え、だって………」


 仮にも高校生だ。当然、ライトノベルは読んだことはある。そういうもののなかに、『神様からチートを授かる』というものもあった。それらは大抵、与えられたポイントを使って能力を貰ったり、或いは、自分の中の心の奥底に眠っている才能の具現化みたいなものが大半であった。

 だから彼女は、今回の『これ』もそういう類いのものであると思っていた。


「そんなみみっちい制限なんてありませんよ」

「ない?」

「えぇ。私は『有』の神。『存在』という概念そのものです。無から有を産み出すなど造作もないこと。あなたが願う能力全てを発現させましょう」

「マジか………」


 と、ふと思う。勇者召喚されたという私のクラスメイトも、こんな待遇であるなら、魔王など秒殺ではないだろうか?

 無制限で能力を貰ったとしても、ギリギリの戦いになるくらい魔王とやらは強いのだろうか?


「いえ、彼らに関しては、私は一切手を回していませんので」


 曰く、勇者召喚は神界を介しただけであり、彼女が直接現れて能力やら何やらを説明したり、授けたりはしなかったのだそうだ。私以外の38名のクラスメイトは彼女以外の神の神域を介して召喚されたため、その神の与えられる権限内で能力を発現させているらしい。なので、強力には強力なのだが、そこまで異世界のパワーバランスをひっくり返すほどのものではないということであった。

 それに比べて私は望んだ能力を無制限に発現させてもらえる。

 なんてイージーモードなんだろう。


「では、どんな能力にいたしますか?」

「そうだなぁ…」

「あの」


 今まで蚊帳の外でずっと黙って話を聞いていたアナスタシアが入ってきた。ごめん。普通に忘れてた。


わたくし、冒険者になってみたいですわ」

「冒険者?」

「アナスタシアさんの世界で主に害となる魔獣の駆除を生業とする者のことですね」

「いや、それは分かる。私がわからないのはなんで冒険者なんかになりたいのかってとこだ。あんた、侯爵家だか何だかしらんけど、貴族なんだろ?なんだってそんな危ない職業になりたがる?」


 貴族といえばなんかめっちゃ金持ってそうで、なおかつめっちゃ権力ありそう位の認識しかない茜。しかし、それでも衣食住すべてが満たされていた年頃の娘が抱く願いにしてはいくら何でも物騒である。まぁ、アナスタシアは一度自殺未遂しているのでそれに比べると物騒でも何でもないのだが。


「…昔、ある絵本を見たのです」


 それはおそらく一番初め、第一世代の勇者の話。

 訳も分からずこの世界に連れてこられ、いろいろ苦労はしたが、道中大切な仲間と出会い、別れ、ついには魔王を倒すという普通のテンプレストーリー。


わたくしも、いつかこの勇者様のような旅をしてみたい。そう夢見ておりました」


 しかし彼女は侯爵令嬢。そんな夢など「夢」でしかないわけで。


「親の勧めで王子と婚約、そこからは王子のふさわしい妻となるために日々修行のの毎日でした。しかし、それも昨夜破棄されました」


 積み上げてきたものの全否定。何年間もの間王子のために費やしてきた日々、経験がすべて無駄となった瞬間。今までの人生は何だったのか。その結果としての自殺。まあ未遂に終わったわけだが。


「ですから、一回死んだも同然の今こそ、冒険をしてみたいのです」

「そうか…」

「では、荒事にも対応できる能力がいいですね」


 そういうと、彼女が手を茜のほうへ振りかざす。茜の体が光る。


「とりあえず、いままで取得していた能力については二人とも上限値まで上げておきました」

「「え?」」


 体の操作や魔力の操作、料理など、その他もろもろの基本的能力をMAXまで上げたらしい。


「茜さんは少し特殊な能力も持っていましたね。カリスマという人を惹きつける能力です。それも上げておきました。ほかに欲しいものは?」

「…そういや貴族なんだよな?冒険者なんてしてばれらやばいんじゃ……………」

「………それもそうですわね…」

「では体全体がおおわれる鎧でも能力に追加しましょうか。それならばれないでしょう」

「身体能力って上げられないのか?」

「種族値上限まで上げておきましょうか。ひとつ、種族値を超えて設定できますが」

「では俊敏性をあげてくださいましっ」

「わかりました。しかしバランスが悪いですね。鎧に上昇効果でも付けますか」

「それとわたくし、可愛い傘が欲しいです」

「では…」


 と、先ほどまでのシリアスはどこへやら。

 気づいたら能力の設定に盛り上がっていた。

 そして





 アナスタシア=イシュタル(鈴谷茜)LV5


 ATK9999999 DEF9999999

 VIT9999999 INT9999999

 MAT9999999 MDF9999999

 AGL9999999(+999999999) 

 LUK-


 skill

 学問EX 指導EX 作法EX 料理EX 奉仕EX 自慰EX 家事EX 売買EX カリスマEX 属性魔法EX 魔力操作EX 身体操作EX 気配察知EX 危機察知EX 刃物EX 鑑定EX 習熟EX 魔法EX 体術EX 手加減EX 威圧EX 殺気EX 必殺EX 咆哮EX

創造EX




 アーティファクト


 魔力鎧

 概念之力=双剣

 概念之速=刀

 パゴダ傘・UVカット=魔法陣付与=概念銃

 




 化け物になった…………あと自慰って………








これまだ能力全部ではありません。一気に能力付加すると体が耐えられないってことで今はこれだけです

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ここまでスクロールした人に感謝を
死神は地球に転生したあと、異世界に転移しました
とか
現実は異世界よりファンタジーファンタジーしてました
とか連載中ですのでこちらもどうぞ
気に入ってくれた方はブックマーク評価感想をいただけると作者が狂喜乱舞したのち執筆スピードが上がるとか上がらないとか
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