第三十話 「修行!」
〜森〜
グレン「せいやぁっ!!!」
ものすごく遅いパンチをグレンは繰り出してきた
天「……」
ヒョイッとオレは軽く避けてみた
グレン「うわぁっとと…」
避けられて体勢を崩すグレンに少々呆れた目で見るオレ、魔法だけ習っていたとはいえここまで運動音痴とは思わなかった、いや、チームマスターを決める闘いの時点で分かりきってはいたのだ…だがここまで、ここまでひどいとはな…
天「お前修行やる気あんのか?そんなんじゃバースに勝てねえぞ!」
グレン「う、うるせぇ!わかってんだよそんなことは!!この!!」
またしても遅いパンチが繰り出された
天「お前のパンチ、全体的に遅いぞ!…こんなんじゃカウンターして下さいって体が言ってるようなもんだぜ!」
攻撃を避けてすぐさまカウンター攻撃をしてみた
グレン「ぐあっ…!げほげほっ…痛ってえ…」
天「それとさっきからふらふらしてるぞ」
グレン「ふん…気のせいだ」
天「明日にした方がよくないか?遺跡での闘いでだいぶ魔力使ったんだろ?」
グレン「余計な心配はするな…オレは「今」強くなりてえんだ!」
なにもそんなに焦らなくても…と思ったが
グレンの目は炎の様に燃え上がって見えた
しまったな…こうなったグレンは言うことを聞いてくれないのである
天「わかったよ!んじゃ組手続けるぞ!」
再び組手が始まった
始まった途端グレンはオレめがけて走ってくる
オレはそれに対して構えをとった
グレン「はぁぁあ!!せい!でりゃあ!!」
一撃目はパンチ、これを軽く避ける
二撃目もパンチ、これも軽く避ける
三撃目はキック、これはしっかりガードしてみせた
なんとなくグレンの攻撃の速度が上がっていることに気づいた、もはやその攻撃は先程の遅い攻撃よりも早く成長していることが身をもって感じた
天「いい調子だぞグレン!さっきより動きがマシになってきてるぜ!」
グレン「はぁ…はぁ…はぁ…ま、マジか?」
天「マジだ!!っておいおい大丈夫か?そろそろ体力限界なんじゃないか…?」
グレン「へっ…まだ組手が始まって3時間だぜ…まだまだいけるぜ…オレは!!」
気力は十分にある様子だった、しょうがない続けるか…ただしここからは組手ではないがな、もっと過酷な修行だ
オレは左ポケットに入れてある小さめな石をグレンの目の前にかざした
グレン「なんだその石は?」
天「持ってみればわかる」
オレはグレンに持っている石を渡した
グレン「……!?」
グレンの体勢が一気に変わった、そうまるでとても重いものを持っているかの様な体勢に
グレン「な、なんだこの重さは…!!ぐおぉおっ!?」
グレンは石をつい持ち外した、すると石は地面にドゴォォオオ!!っと一気に地形が変わるぐらいの重さを見せた
グレン「なんだこの石は!?」
天「ジゴクってとこにある小石だ、すっげぇ重いだろ?オレは修行してる時にこれを身につけて修行してたんだ」
グレン「お前…遺跡でこんなもん身につけて闘ってたのか!?」
天「あぁ!いやぁおかげですっげぇ軽いぜ!!」
グレン「(こんなとんでもねえもん身につけてあのスピードなのかっ!?じゃあこれを外した天はさらに早くなるってことか!?な、なんて修行してやがる…!)」
天「お前にもこれを身につける修行をしてもらう、肉体のスピードを極力に引き上げる為だ!」
グレン「ま、マジか…?」
天「大マジだ、お前は全体的にスピードが遅いことがさっきの組手でわかった…この修行が慣れればすっげぇ早くなることを保証しよう!」
グレン「…ふっ…強くなれるんならやってやるぜ!」
ぐぎゅるる〜〜と腹の音がなった
グレンの腹からなったな…そういやそろそろ夜か
グレン「……腹減ったな」
天「まっ!今日はここまでにしようぜ、今頃マリアが飯作ってくれてるとこだろうしな!」
グレン「カレーライスだったらいいな…」
天「好物だっけ?お前の」
グレン「辛口だったらなおいい!そう考えたら居ても立っても居られくなったな…!部屋に帰ろうぜ天!」
ニッと嬉しそうにグレンは言った
天「ちょっと待てグレン」
グレン「なんだよ」
天「石忘れてるぞ」
グレン「……!?」




