表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/21

2-11: 洞窟内の療養生活

無事に帰ってきました。

いつもの洞窟に着いた私はその後、クーゲルベアー流の看病を受ける生活になった。

まず私は、元々のクーくんの寝床に寝かせられた。木の葉っぱが敷かれた人間の物とはかけ離れた寝床だったけど、枝とかそういう固いものはなかったから案外フカフカだった。

落ち着いた今考えてみれば、この感じ、肋骨折れてる?……確かめるために自分の胸を触る勇気はない。一応腕は動くんだけど。

ちなみに、最初は横向きに寝かせられたんだけど、それだと痛いし首も傾いて痛いから色々となんとかして(あお)向けにしてもらった。

クーくんが仰向けで腹出して寝てるとこ見たことないなぁ。大体うつ伏せだし、たまに横向きになるくらい。仰向けって野生の魔物には馴染みがない?

次にクーくんは、追加の寝床用の葉っぱを採ってきて、寝床を広くしたかと思うと、なんと私の隣で一緒に寝始めた。

横向きで寝ながら私を見るクーくんは、本気で私のことを心配しているようだった。

クーくんがどうして人間の私にここまでよくしてくれるのか、もう考えないことにした。

いくら考えたって答えは出なさそうだし、クーくんに聞いても言葉通じないし、答えを知ったところで何も変わらないだろう。

今はただ、クーくんといる時間を大切にしよう。

にしても、安静にして自然(しぜん)治癒(ちゆ)か。屋敷では考えもしなかったな。風邪とか切り傷なら大体魔法薬で数分で治るんだもん。……今の私の状況を魔法で治すとなると、数時間かな?

あ、ベルに治してもらえば……、ダメだ、私の魔力がない。


ベルの魔法、何回使ったら私の魔力が尽きるんだろう?

最初は、ムーナウルフだっけ。私が霧魔法で撹乱(さくらん)して、透明化魔法も使って、ベルがドラゴンに変身して、その後炎魔法と電気魔法で私の魔力が尽きた。

次は魔法の修行を色々した後、ベルに色々変身してもらってたら尽きた。

さっきのロブロの時は、魔鉄砲で魚とりとロブロへの射撃、あとは……あれ?ロブロから魔力を吸い取って?その後クーくんを強化して、私を持ち上げて尽きた。

えーと、変身はどう考えても相当な量の魔力を使いそう。1分くらい変身して、8割くらい?消費された。

でも、魔法の修行の時に6割くらい使ってたはずなのにその後のベルの変身は3分くらい継続した。ドラゴンの時だけ消費量多いとか?

ロブロの時の魔鉄砲は魔力消費に考えなくてよさそう。だって本当に微々たるものなんだもん。50発撃って1割消費するレベル。あ、でも100発くらい撃ったかも。じゃあ2割だ。

ん?でもその後ロブロの火炎魔法から魔力吸い取ったよね?じゃあその時魔力はほぼ全快したと考えて、その後のクーくん強化と私の持ち上げで魔力を使い切った。

あの時の体感なんだけど、クーくん強化で8割くらい持ってかれた気がするんだよね。魔法の種類でも消費量違う?いや、それは私もそうか。

うーん、一回ベルで魔法消費量の実験をしたほうが良いかもなぁ。ここらを把握してないと実戦でベルの使い道に困る。

……まぁ、初手からベルに全部任せたら一瞬で一掃(いっそう)しそうだけど、私の魔力を消費する関係で連戦ができなくなる。

それに、誰かに頼ってばかりではダメだ。


……頼ってばかりじゃ、ダメ?

今回だって、ベルに頼ってたらここまでの大事にはならなかったかも。それに、今だって、クーくんやベルに頼るしかない場面だ。

……もっと誰かに頼って良いのかな?

思えば、屋敷でも父上や親戚に頼ってばっかり。私だけじゃできなかったことがたくさんある。

……いや、どうなんだろう?頼ってばかりだと怠けてしまうから頼ってはダメなのか、独りでできることに限界があるから頼るべきなのか、どっちなんだろう?

その答えに答えてくれる存在は、この場にはいなかった。


……もういいや、しーらない。寝る。


それからは、私はほぼ毎日洞窟の中で過ごした。その場に座ることはできるようにはなったんだけど、立つと痛い。

ベルの治癒魔法でも、骨折までは治らないらしい。ベルにできないことがあるのは、ちょっと意外だった。

ただ、それでもベルは私に毎日治癒魔法をかけてくれた。もちろん私の魔力を消費するけど、今の私が魔法を使うことはない。

クーくんは、毎日私の分の木の実や魚を採ってきてくれた。料理はベルがやってた。料理といっても、焼くだけだけど。

寝るときは、やっぱりクーくんやベルと一緒だ。誰かに触られても痛くない程度にまで回復した頃には、クーくんが私を抱えて眠るようになった。

あったかい。毛で覆われてるからっていうのもあるんだろうけど、何より生き物の温かさが伝わってくる。

ベルは、冷たい。材質のせいなのかもしれないけど、冷やしたゼリーみたいな冷たさだ。

て、これ、温かいのと冷たいのでサンドイッチにされてる?

……やっぱり、私は頼ってばっかりだ。でも、今はこれで良いや。

いつかもっと強くなって、誰かに頼られるくらいの魔法使いになりたいな。


そして、何日か経った後、私は外出できる程度にまで回復した。

うーん、超久しぶりの外。何日か、いや、何週間か洞窟の中で過ごした気がする。

明らかに痩せたなぁ。多分体重も軽くなっただろうね。

軽い準備運動を済ませて、脳内地図の再確認だ。

洞窟に近づいてくる魔物はみんなクーくんが追い払ってました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ