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彼女持ちの変態

俺の名前は『永田董次(ながたとうじ)』今日から都内の高校に通う15歳。


今日の入学式が楽しみで余裕をもって起きることができたので、予定より早めに家を出ることにした。


エレベーターを降りて、自転車置き場から自転車を取り出し漕ぎ出すと、目の前に何かが飛びだした来た。


「ちょっと待った」


「こら、いくら自転車とはいえ飛び出したら危ないだろ」


「彼女を置いていこうとしたからだろ。なんで昨日約束したのに置いていこうとするかな?」


この急に飛び出してきたのは同じマンションに住む幼馴染兼彼女の『阿賀沢茶姫(あがわささき)』同じ高校に今日から通う花の女子高生である。


「早く起きてしまったから先に行こうと思って」


「どうせ、ホームレスのおっさんのとこに行こうとしたんでしょ」


「師匠をそこらのダメ人間と一緒にするな」


茶姫も自転車を取り出して、二人並んで高校へ向かい始める。


「ダメ人間でしょ。いっつもモールの階段の下や『業乃湯』の覗きをしているの知っているんだから」


「覗きはロマンなの」


「なにがロマンよ・・・そんなに覗きたいなら私のを覗けば良いじゃない」


反対を向いてぼそぼそと何かつぶやいているがよく聞き取れなかった。


「ん?よく聞こえない」


「何でもない」


少し頬に朱が差していたのが気になり、自転車を止めて茶姫を呼び止めた。


「どうした?少し顔が赤いが風邪か?」


熱があるのか気になり前髪を書き上げおでこに手を当てて熱を測ろうとした。


「ちょ、恥ずかしいから。別に風邪を引いたりもしてません。」


手を払いのけて、今度は耳まで赤くさせたしまった。


「ごめん、なんか恥ずかしいことしてしまったみたいだな、帰りに『みつみつ亭』で奢るから許してくれ」


「あんみつと杏仁豆腐」


「うん?」


「あんみつと杏仁豆腐で許してあげる」


「ありがとう。じゃあ行こうか」


「うん」


いまだに、バイトをしているわけでもないので親からもらっているお小遣いで毎回奢っているのであるが、高校生になるからにはバイトしてプレゼントを上げたいなと計画を立て始めた。



師匠は覗きの師匠です。

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