表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

サイボーグ保安官


 西部の町「サンドロット」。

 この町には悪党共が湧いてくる。


「へールプッ!!」


 今まさに美女が悪党に(さら)われようとしていた。


 人相の悪い二人組が縄で縛った美女を抱えて、二頭のうちの片方の馬に乗せた。

 そしてそれぞれが馬に(またが)ると、馬を走らせて町を出て行こうとした。


「エミリー!!」


 美女の父親らしき老人が娘の名を叫んで、届くハズのない腕を伸ばす。

 当然馬はそのまま町の外目掛けて走っていた。


 町の人々は悪党を恐れて手出しができず、ただ走り去っていく馬を眺めることしかできなかった。



 馬が町の外に出そうになったその瞬間、二頭の馬の足元の近くの地面にそれぞれ銃弾が当たった。

 それに驚き馬は暴れる。

 二人はなんとか馬を落ち着かせようと手綱を操るが、落ち着かせることはできず、そのまま地面に落ちた。


 そのまま二頭の馬は走り去っていった。

 美女を乗せたまま。


 だが、美女を乗せた馬の前に一人の男が立ち(ふさ)がった。

 その男は奇妙な姿をしており、一言で言ってしまえば「サイボーグ」だった。


 男は勢いよく飛び上がって、こちらへ走っている馬の上に乗り、そのまま(またが)った。

 すると手綱を操って馬を落ち着かせることに成功した。

 馬が足を止めると、馬から降りて縄で縛られている美女も降ろした。

 そして縄を解き、彼女を自由にした。


「センキュー、ジャック!」


 美女は男に抱きつきながらお礼を言う。

 しかし男は別のものに集中していた。

 二人の悪党共だ。


 男は美女を自分から離し、こちらへ歩いてきている悪党共の方へ近付き始めた。

 悪党共は男目掛けて持っている拳銃で撃ちまくっている。

 しかし命中率は低く、男の体には弾一つ当たっていなかった。

 これは悪党共の射撃が下手なのと、男の回避が上手いことが合わさった結果である。


 次は男の番だった。

 男は銃になっている自身の左腕を悪党に向けると、そのまま撃った。

 すると悪党の被っている帽子が吹っ飛んだ。

 そして瞬時にもう一人の帽子目掛けて銃を撃った。

 当然もう一人の帽子も吹っ飛んだ。


 悪党共が射撃をやめたことで、静寂が訪れた。

 二人はそのまま膝をついて、両腕を肩より少し上くらいの位置まで上げた。

 そして苦笑いを浮かべていた。




 こうしてまた、町の平和は守られたのだった。

 勇敢なサイボーグ保安官 "メタルジャック" の活躍で。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ