次はどこに行こうか、それが問題だ
闇が空間を支配するーーー。
松明に灯る不気味に燃える蒼い炎がゆらゆらと僅かに辺りを照らす。
城の中である事が辛うじて分かる。
仰々しい玉座、鏡が空間にポツリと、だがハッキリとそこにはあった。
玉座は黄金色でも漆黒でもなく、血塗られた赤茶げた色を帯びていた。
1人の男がその玉座に腰を掛けていた。
床まで伸びた真っ白な髪、腰まではあろう長い白髭、清潔感と言うものはない老人のそれであった。
ただ身に纏っている物は王族の様なものばかりでシワの入った指には宝石の散らばった指輪、頭には冠がある。
王である。
帝国ネーナブルガの王【ネーナニアブリュンガルマ6世】である。
実の父親である先代の王を陥れその座を奪い、武力と恐怖で国を支配するその様は、凶王と恐れられている。
「………………」
凶王は目の前にある鏡をじっと見ている。
そこには別の世界の風景が映っていた。
侵略の為その世界へ攻撃を仕掛けていた凶王軍が謎の3人物に壊滅されたのだ。
「……………」
静かに、じっと鏡に映るそれを見つめる。
コツン………
無音の空間に足音が響いた。
ーーー辺り一帯の魔物達は一掃された。
たった3人でここまでとは……。
流石伝説の勇者!
「もう終わりかよー!ったく、根性ねぇヤロー共だな、おい!」
ユウはまだまだ暴れ足りないみたいだ。
「恐らく先の凶王軍は撤退したみたいだな。我らのこの戦いは凶王の耳にも届くだろう。これから更に手強い敵が襲いかかって来るだろう」
ラヴィニアは冷静に次の事を考えていた。
「どんなやつがきてもよゆーっち!!☆」
シャルルが可愛くウィンクしながら答える。
可愛い!……が、男である事は決して忘れてはならない。
「ここには結局生存者はいらっしゃらなかったですわね。マスター、どうされますか?」
正常モードに戻っていたエイブラハムが尋ねてきた。
「そうだなぁ。生存者は引き続き探したいんだか、どこがいいかな…」
「海に出るってのはどーだ!?」
ユウがドヤ感で提案してきた。
確かに日本から出るっていうのは一つの手段だ。
世界的に被害の状況を見たり生存者を探すことは人と出会う確率が高い。
「うん、よし!外国へ行ってみよう!」
こうなったらやれる事はやっていこう。
次なる一歩を踏み出す為に。
「じゃじゃじゃーー☆出発だーー☆」
だからなぜお前が仕切る…。




