夏。花火【小説版】
久しぶりの小説です。ずっと書いてなかったので5時間かかりました
【小説版】というのは歌の歌詞を小説にしたものだからです!
ぜひ歌詞のほうも見てください
https://ncode.syosetu.com/n3362ey/「夏。花火」
僕はとても焦っていた。
「早く誘わないと…でも何て言えば…」
焦っている理由は1つ。同じクラスの三奈をどうやってお祭りに誘うかというものだ。
今年の夏休みは7月25日からでお祭りは7月の28日。
今日は23日だった
夏休みが始まってからだと学校で会うことがないので電話や家に行って誘うしかない。
しかし電話で誘うのもなんか嫌だし。家に急に行くのもおかしい…そもそも早くしないと他の人に誘われてしまう。
そんなこと考えながらいつのまにか夏になっていた。
「おはよう!清くん」
「あ、おはよう!三奈…」
「どうしたの?」
「いや…なんでもない…」
「おかしいのー」
登校してきた三奈が話しかけてくるがちょうど考えていたせいか変な返答になってしまった。
結局この日は誘えず、明日の終業式にかけることにした。
「何て言おうかな…お祭りいかない?軽いかな。お祭り行く予定とかある?回りくどいか。俺とお祭り行こうよ!これが無難か…」
家に帰り夜中まで明日のシチュエーションを繰り返す。
いろいろ考えた。他にも何人か誘ってカモフラージュって手も考えたが、それはなんか違う気がした。
二人で行きたいのだ …
目覚ましが鳴る。。。。。
「お兄ちゃん。学校行かないの?」
「…なにいってんだよ。」
「私もう行くけど?」
「は?え??」
時計を見ると8時を指している。
大遅刻だ。
「なんで起こしてくれないんだよ…」
「起こしたわ!!」
髪をセットする時間もご飯を食べる時間もなく、ただ制服に着替え学校に走っていった。。
「すいません!遅刻しました!!!」
「佐藤。早く席に座れ。まだ移動前だったからよかったが最終日がそれではなー…」
「はい…」
クラスから笑い声があがる
「清くんww寝癖ついてるよ?ww」
「あ、…」
三奈は笑いながらそういう…終わった。そう思った
先生の話が終わり体育館に向かう。終業式だ。
「清くん、なんで遅刻したの?」
「…ただの寝坊だよ」
「なんか隠してるでしょ??」
「なんも隠してないわ!!」
どうやって誘ったらいいか考えて夜更かししたせいだ。なんか言える訳もない。
終業式は校長の話がいつも通り長引き終わったのはお昼を回っていた。
朝御飯も食べないで出てきたのでお腹が鳴ってしまいそれを押さえることばっか考えていたのでよく話は聞いていなかったが勉強と遊びを両立してくれ。的なことをいっていた。
そうだ。三奈とお祭りに行って遊ぶためには誘わないといけない…。結局昨日はどう誘うかの答えが出ることはなくぶっつけ本番で行くしかない。
教室に戻り、先生が帰りの話をして帰ることになった。
「じゃ、みんな9月にな。さようなら」
「さようならー」
バタバタと走ってくる男友達
「おい!清!!お祭り一緒に行こうぜ!!」
「あ、それ一回保留でいい?」
「ん?あー、まぁいいけど?なんで?」
「…一緒に行くことになったら話すよ」
「今日お前変だぞ?」
「普通だよ。」
友達はふーん。というとまたバタバタと走っていった。
友達を見送って。ここからが勝負だ。タイミングは三奈が女友達と離れた時だ。
「って。あれ?三奈がいない。え?帰った??」
さっきまでいた所に三奈の姿はない。どうやらしゃべってる間に帰ってしまったようだ。
「誘えなかった…」
ミッションを果たすことができなくて落ち込んだ。
「ねぇ。清くん」
「わぁ!!三奈!!」
「そんな驚く?」
「帰ったのかと思ったから…」
「そんなすぐ帰らないよww」
どうやらどっかから回り込んで来てたみたいだ。
「で。なんだよ」
「あ、うん。お祭りの話なんだけどさ。わたs」
「俺と行こうぜ!!お祭り!!」
「う、うん。www私が誘うおうと思ったんだけどなー」
お祭りの言葉に反応して誘ってしまったが余りにも不自然で完全に誘う気だったのがバレてしまってとても恥ずかしい。
…でも三奈も誘う気だった…??
「てことはいいのか??」
「いいよ」
「っし!」
心のなかでガッツポーズをした。。
お祭りの日はあっという間にやってくる。お祭りの前の日から祭り囃子のように頭のなかが騒がしかった。
集合はお祭りの通りにある郵便局に18時だったが予定より1時間早くついてしまった。
暑いなかそわそわしながらどこから三奈が来てもいいようにキョロキョロしていた。
時より通る人からみたらなかなか不審だったかもしれない。。
6時になって人通りも増え始めた。しかし三奈は見当たらない。
「もしかして…」
「もしかしてなに??」
「もう来ないのかなって…って。え?」
「よ!ちょっと遅れた!」
三奈はいつの間にか横にいた。
少しも悪びれている様子はなく笑顔だ。かわいい
「いつも急に登場するよね。」
「清くんが気づかないだけだよ!それよりなんかないの?」
浴衣の袖をひろげ少し首をかしげて見せる。…かわいい
びっくりしてそこまで気が回らなかったが三奈は青に花柄の浴衣を着ていた。
「浴衣着てきたんだね。似合ってる…」
「恥ずかしいな。あんまり見ないで!!」
「いや、見てってことじゃないのww」
「そうまじまじと見られると。ね?」
「じゃ、見ないで歩くね」
「見てよ」
「え?w」
そうしてやっとお祭りにくり出していくのだった。
郵便局から歩くと最初に金魚すくいがあった。
「あれやろ!」
「あ、うん。」
金魚すくいは苦手だ。今まで1匹もとれたことがない
「おじさん!1回で!」
おじさんは「あいよ!」といい。300円を受けとるとポイ渡す。
「じゃ、俺も」
見てるのは暇だったしやらないのもおかしいので俺も300円を渡しポイをもらう。
「どっちがとれるか勝負ね!」
「俺苦手…」
「負けたほうはから揚げ奢りね!」
「はいはい。」
三奈は奢られるのが好きなのかもしれない
「やるか…」
水のなかに手をいれ金魚を追う。
「ここだ!…すくえた!おい!三奈!!救えたよ!」
あまりの嬉しさに濡れたポイを持ったまま勢いよく横を向き水が三奈の袖にかかってしまった。。
「冷たい。それに今の声で金魚逃げちゃったじゃん!!ばか!」
そういうと少し不機嫌そうに三奈は俺を睨んだ。。
「ごめん…初めてとれたから…」
「よーし。から揚げ買ってくれたらチャラにしてあげよう!」
「え。じゃ金魚すくいやった意味ないじゃn」
「文句あんの?」
少し被せていってくるあたりさすがだと思う。
「ナイデス」
「苦しゅうない。じゃ!先から揚げのとこ並んでるね!」
そういうと三奈は3つとなりの出店まで行ってしまった。
「彼女さんワガママだねーwwお兄さん頑張んなよ!」
「あ、はい!」
金魚すくいのおじさんに話しかけられてとっさに返事をしてしまったがどうやらおじさんには恋人に見えていたらしい。もしかしたら他にもそう見られていたのだろうか。
「清くんこっち!!」
「はーい」
「500円で大だって!大でいいよね!」
「そんな食べれるの?」
「食べれなかったらあげるよ」
「じゃ、小でいいんじゃない?」
「大がいい」
「はぁ。」
そういうと濡れた袖を目の前で揺らす。
「わかったわかった大ね。」
「ありがとう!!」
500円を払いから揚げをもらう。
お祭りのから揚げは美味しいから好きだ。
「清くん」
「ん?」
「あーん」
「え?」
「あーーん」
「え。あ、あーん…あっつ!」
「まぁでしょうね。」
すごく熱かったけどあーんされて顔のほうが熱かった。
19時頃になると「花火が上がりますよ」とスピーカーから放送が流れた。
人の数も今まで以上に増え、気を抜くとはぐれてしまいそうだ。
「清くん…すごいね人。」
「すごいね。はぐれそう。」
「はぐれそうだね。」
彼女とかと来てる人はどうしているのだろうか。
前のカップルを見ると手を繋いでいた。
もしかしてこれはチャンスかもしれない。はぐれないための口実で手を繋げるかもしれない。
恐る恐る手を三奈の手にのばす。
柔らかくて小さい手を握ってみた。
「ん?清くん?」
「は、はぐれないように。」
「ふーんw」
そういうと三奈は少し笑って手を握り返してくる。
作戦は成功した。
手のふるえを抑えて人混みのなかを歩いた。
近くにいるからか三奈の匂いがしてまた少し手がふるえた
「何?緊張してんの?w」
「べ、別に?」
「ふるえてるけど?」
「いつもだよ…」
「ふーんww」
少し人混みを抜けて花火が見えやすい位置まで移動した。
「ここら辺でいいかな」
「人もあんまりいないし、よく見えるしいいんじゃない。」
「座るか」
「浴衣なんだよなー」
「あ、ベンチあんじゃん!」
ベンチに二人で腰をかける。手は離すタイミングを失ったままなのでしっかりと握られていた。三奈ももうそれにたいしては何も言って来なかった。
ドン。ヒュー。ドン
赤、青、緑に白。色んな花火が上がり黒い夜を彩っている。
「綺麗だね」
「うん。」
三奈は花火に夢中なのか全くこっちを振り返らない。
花火色に染まった三奈もまた綺麗だった。
1時間くらい見ただろうか。
終わりを告げる。音だけの花火があがった。
さっきまでなっていた花火の音が消え夜はまた静けさを取り戻す。
「帰るか」
「そうだね。」
依然繋いだままの手が、熱かった。
花火の匂いなのか少し火薬の匂いがする帰り道をあるく。
行きはあんなに元気に騒いでいた三奈だが帰りは話しかけたら返事するだけだった。
三奈が静かだからか。ふと我に戻ると手を繋いでいることやお祭りに2人で来ていることを考えてしまい、また緊張が顔をだす。
出店のある通りを抜け。いつもの帰り道に出る。
自分も緊張してしまい、声がかけられなくなり無言が続いていた。
家に帰る別れ道につく。ここで三奈とはお別れだ。
「三奈」
「ん。」
「今日は楽しかった。ありがとう!また!」
緊張していてこれ以上言えなかった。多分ここでコクったほうが良かったのだろうが頭も回らなかった。
「ねぇ。清くん」
そういうと三奈は俺の耳元に手を当て口を近づける。
そして囁いた。
「ありがとう。大好きだよ」
そういうと三奈は顔を隠して家に続く道をそそくさと帰っていく。
どうやら俺は夏に春が来たようだ。
歌詞、小説化シリーズやっていきたいと思います




