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マトイビト  作者: varitora
8/10

第7話 圧勝


「絶景だな、弱気者達を踏みにじるのは」


6人の人間はうるさ過ぎるので口を塞がれていた


んーんー煩いがさっきよりはましか


民衆はデーモン達が捕らえて壁外へと連れ出している。手はず通りだな


お?ようやく人間の兵士がお出ましか


千人程の人間の兵が集まり、隊列を組みデーモン達へとせまる


こっちの人間がんーんんー!と喜んでいるところを見るとこの国の最高戦力か。さて、お手並み拝見といこう


ザハランも同じ考えのようでメイジに爆発の魔法を放つように命じた。人間の兵は1人残らず砕け散った。ちょっとぐろいな


こっちの人間の心も砕け散ったみたいだな。全員目が死んだ魚みたいになっている


上々だ。ザハランはこのまま城へと進軍するだろう。ん?ザハランが兵士に何か言ってるな。声が聞こえないのが難点なんだよなー。見れるだけマシか


悪魔兵士は街へと散らばって行ったが、ザハランは一人国の中心へと馬を走らせた


ほう。一人で城を突破するつもりか


城壁の門は閉ざされ城壁の上から矢が放たれるが、それを全てザハランは槍を回転させ弾く。まるでゲームの世界だなとクスリと笑ってしまった


ザハランはそのまま2メートルはある城壁を飛び越えて場内へと入ると愛馬を異空間へ帰還させた


また叫んでるな。やぁやぁ我こそはとか言ってたら笑えるがまさかな


ーー


「やぁやぁ我こそはゼル様が家臣の一人、将軍ザハラン!この国はゼル様の糧となる事が既に決まった。大人しく降伏すれば命だけは助けてやるとゼル様のお達しだ、大人しく門を開けろ」


「ば、化け物だ」

「騙されるな!」

「これは大人しく死ねと言ってるんだ!」

「アトランタ王のために!」


兵士は無謀にもザハランへ攻撃を開始した


近付く者は全て首を飛ばされる。ザハランの目にも止まらない槍捌きは普通の人間には全く見えないのだ。それでも人間の兵は突っ込んでくる


ザハランはこれではせっかくの人間が全て死んでしまうと思い、場内へと進んでいく。辿り着いたのは玉座の間だろうか、王であろう老人と側近の騎士が二人待っていた


「ほっほっ、悪魔をこの目で見れるとはの。長生きしてみるもんじゃな」


「「王は私らがお護りします」」


二人の騎士はこれまでの兵士とは全く違うようでザハランの即死の間合いに簡単に入ってこない


「入ってこないのは良いが、もう後が無いぞ?」


ザハランが進む毎に下がっていた騎士はすぐ後ろに王がいるところまで下がってしまった


この二人の騎士はザハランが只者では無いことを理解していた。あの間合いに入ったら自分達が即死することも。二人の騎士には特別な力があったのだ。1秒先の未来が見えると言うチート級の能力を持っていた。だが、1秒先が見えてどう行動しても待ち受けるのは死。槍を受け止めてもその衝撃で壁に激突死。どんなに避ける動作をしても首を避けるだけで精一杯で頭が半分になる。どちらかの命を捨てて突進しても二振り目で殺される


「「すみません。私らでは」」

「よい、お主らは生きよ」


アトランタの王は立ち上がり剣を抜く


「本気かご老体」

「ほっほっ、人はいつか死ぬ。儂も長生きし過ぎたでの。民は助けてくれるのかぃ?」


愚問、とザハランは王の首を刎ねた


二人の騎士はその場に崩れ落ち、お父様と泣き出した。ザハランは少し心が痛んだ。なぜこんな気持ちになったか理解できないが胸の奥にしまった


「着いてこい、そこの二人」


騎士は観念してザハランの後を着いていく


「王女様…」

「私たちの負けです。降伏しなさい」


これにてアトランタ国との戦争?は終幕


ーー


「最後の爺さんはカッコよかったな!」

オレは王だろう爺さんを讃えた。王としては器が広かったな、器だけでは戦争には勝てないが


アトランタから合計3万の人間が連れて来られている。7万は戦死した。もっと戦い方を考えないと勿体無いな


「そこの6人を牢へと入れておけ、3万の人間も到着次第、牢へと入れておくのだ」


そうだな、オレが設定したコミュ障を治す良い機会かもしれない。ディアブロは巻き添えだがシルビアと二人に管理を任せるか


「それと、最後の戦いに映っていた二人の騎士をここへ連れて来い」


あの人数を連れて来るんだから数時間はかかるだろうな。とりあえず解散して業務に当たるように命じた。将軍二人には兵舎で兵士とのコミュニケーションを取っておくように伝えた。何か二人の中で新しいモノが見つかるかもしれないからな


「双子、シャドーを動かして貰いたい」


双子にシャドーを山の反対側にある国へと向かわせるように伝えた


いやー、楽しい。やっぱ人間が死ぬ姿を見ても何とも思わなかった。薄々感じてはいたのだが、やはりオレは悪魔の方が自分らしいようだ


確保したこの世界の住人は1万は奴隷にするが、残りは何に使おう。この国の民衆に奴隷として配ったら民衆はどう思うかな?流石に引くだろうか。オレの国には今100万の民衆がいるそこに1万の奴隷を入れると100人あたりに1人の奴隷か。2万で50人に1人。ちょっと双子に調査してもらうか、奴隷を雇う事に反対する民衆がいるかどうか


双子には本当仕事ばかり与えている。ボーナスでも出してやりたいが何が良いかな?


「そんなこんなで、奴隷は有りか」


双子の仕事の早さには感動する。モノの数十分で100万の民衆の声を聞いてきてくれた


それじゃ街で奴隷を働かせるか


条件として

奴隷を養える収入がある者

奴隷を人道的に扱うこと

雇った奴隷を転売しないこと


これで張り紙を出させて双子が仕切る国の役所にて販売する事になった。成人男性は金貨一万枚、成人女性は金貨二万枚、未成年は金貨五千枚。老人は金貨百枚


これを相場に金貨で売り払う


これはオレの国に流した金貨を回収する作戦の第一弾である。国にある金貨を回収して兵士の作成へと回す


これが実現できれば金貨の悩みも解消される


「ザハランが奴隷を連れて帰って来たようです」

ベラルからの報告を聞き、天守閣から国の様子を眺める


ザハランが奴隷を連れて来ると聞いてから既に門から城への道は民衆の人だかりが出来ていた


ーー


「ザハラン様ー!!!」

「あれが奴隷か、思ったより綺麗な格好だな」

「あの娘欲しい!」

「イケメン!」

「ザハラン様素敵ー!!!」


ザハランは突然の人だかりに驚くが胸を張って城へと凱旋する。流石ゼル様、粋な事をしてくださると勝手に解釈して感動していた


ーー


「ザハラン、此度の戦は誠に見事だった。後日褒美を与えよう。何か欲しい物は無いか?」

「褒美ですか、今は思い付きませんな」

「なら何か欲しい物が出来たらいつでも言うのだぞ」


一礼をしてザハランは所定の位置へと下がる


「そして、お前達がさっきの騎士か」


鎧を剥がされ下着姿になった金髪の美女がゼルの前にひざまづかされていた


「この化け物が!いつか必ず、っ!」

ベラルの加減した蹴りが腹部を捉え騎士は悶絶する


「リア!私は何でもしますので、リアは許してください!」

「っ、なに言っ、てるのニア、はぁ…。はぁ…。」


姉妹愛か、美しいな


「安心しろ殺す気は無い、今の所はな」


ゼルの言葉と存在感の重圧に今にも失禁しそうなくらいに恐怖を覚えた二人はその場にひれ伏した


「お前達には聞きたい事があってな」


二人は顔をあげて何なりとお聞きくださいと声を揃えて言う。少し双子に似てる所があるかもな


「お前達はゼルフィシアと言う言葉を聞いた事はあるか?」

知らない。まぁこれはついでに聞いた事だ


「では、龍族を見た事があるか?」

これも否だった。どうやら龍は伝説の生き物で、それが現れた時は国が一つ滅ぶと言われてるらしい


「お前達が知る国で最も強い国はどこだ?」

フィシアだと答えた。まあそうか。戦争に負けたんだもんな。ここが最強だと言うしかないだろう


それから、いくつか質問したが欲しかった答えは出てこなかった


「よし、もう用はない」

この言葉を聞くと二人は抱き合うように震え出した


「双子よ」

「「はーい!」」

「この者達は双子の部下とする。要するに家族だ。丁寧に扱うのだぞ?」


双子は困惑しながらも命令であるため仕方なく了承する。ゼルの思惑が理解出来ていないようだ


「その者らは役所に勤めさせて奴隷の寄り所とする。民衆が奴隷に酷い扱いをしていないかなどの調査に当たらせろ。他にも仕事を与えられるのなら与えてやれ、良いな」


少しだけ理解したのか、なるほどと相槌をうっている


「それでは皆ご苦労だった。解散」


側近はそれぞれの業務に当たった。少しずつ忙しくなってきたな。人手が足らない時はサブキャラクターを作成しても良いかもしれないな。金貨回収を作戦が成功したらサブキャラクター作成も心置き無く出来る


次はあの国だな、さぁ、次はどうしてやろうか


人物紹介

デーモン

最初に作成出来る兵士で消費資源金貨は100。簡単な魔法と武器で戦うが主な役割は荷物持ち


デーモン・ソルジャー

デーモンの中で剣技に秀でた兵士。消費は2000


デーモン・ガードナー

デーモンの中で盾技に秀でた兵士。消費は2000


デーモン・メイジ

デーモンの中で魔法に秀でた兵士。消費は3000


デーモン・エリート

デーモンの中で戦闘に秀でた兵士。消費は5000


デーモン・ジェネラル

デーモンの中で将軍クラスの兵士。消費は7500


デーモン・アークメイジ

デーモンの中で魔法を極めた兵士。消費は10000


デーモン・シャドー

デーモンの中でも特異な存在。影の中を移動する事が出来る上に人間の言葉を熟知する。消費は5000

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