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ある異形の物語  作者: 椎橋 由哉
心の在処
1/13

…気づいたら、この闇の中にいた




いつからここにいるのか、ついでに自分が誰なのかすら思い出せない





何も感じない






何も聞こえない








まるで、身体など存在していないような感覚










あれから、どれくらいの時間が流れたのだろうか







辺りを見回しても、闇しかないこの空間では時間など分かるはずがない














不意に









目の前が、仄かに明るくなった





明るくなったと言っても、まるで蝋燭のようなか細い光だ






「えーっと…どこにあったかなぁ?」




不意に、誰かの声が聞こえた






まだ、声変わり前の少年のような声






「ああ、あった。や、起きているかい?」







…誰に話かけているのだろうか








「君に決まってるでしょ?まだ寝惚けてるの?」






自分の視界に、灰色のローブを纏った人物が現れた




頭は深くローブの帽子を被っている為、口元しか見えない





自分に?話かけているのか?





「そうだよ。しっかりしてよね、もう」




お前は誰だ?ここはどこなんだ?自分のことを知っているのか?






矢継ぎ早に質問すると、そいつははぁ、とため息をついた







「そんなに一気に質問しないでよ。僕はジィヴァルデと呼ばれるモノ。呼ぶ時はヴァを強く発音してねー」





…そんな注釈いらないし、聞いてなどいないんだが






「まぁまぁ、そんなこと言わずにさ。さて、君にはこれからある世界に行ってもらう。何をすればいいかは、自ずと分かるはずさ。質問は一切受け付けない」






そいつが、そう言うのと同時に自分の意識は遠退いていった







薄れゆく意識の中で思ったのは









色々と強引過ぎやしないか?





ということだった


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