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世界最強の魔法使い

クラストシリーズ事務所編はこれで最終回です。

ではでは、最終回スタートです。

再会


「父さん?」

目の前にはいなくなった父さんがいた。ローブを被って笑っている。

「よう、元気にしてたか?」

「今まで何処にいたのさ!八年間も息子をほったらかしにして!

「いや~、すまんすまん。」と父さんは頭をかきながらガハハと笑った。なんとういか、やっぱり父さんだ。

「なぁ、唯一。よく聴いてくれ。俺は今、そっちの世界にはいないんだ。」

「どういう事?」

「俺は今、昼夜さんと魔界でデート中なんだ。」

「真面目に話してください。」

「わり。俺達が魔界にいる理由は。この、大きな戦争を止める為だ。クラストの依頼でな。止めるのにかれこれこんな年数が経過しちまってな。さすがに、そっちに置いておいた式神も限界がきてるらしい。そこで、お前達クラストに頼みがある。唯一、いや、社長。魔界に、応援に来てくれ。」

「どうやって?」

「俺の式神が案内してくれる。くれぐれも、クラスト以外の人間にはなすなよ。」

「うん、この依頼、クラストがお引き受けいたしました。」

「おう、頼んだぜ。にしても、お前が社長か。偉くなったな。父として鼻が高いぜ。そんじゃ、式神ををクラストに行くように指示しておくぜ。」



「夢・・・か?」

しかし、夢だと思ってその事を七海達に話したら七海も唯も似たような夢を見たそうだ。まさかと思い僕らは仕度をした。

そして、彼は来た。

「父さん!」

「よう!知ってると思うが俺は奴の式神だけどな。にしても、三人とも大きくなったな。特に、七海ちゃんなんか胸が・・・」

「この、エロ親父!」と後ろからハリセンがヒットした。

「か、母さん!?」

「みんな大きくなって。知ってのとおり、魔界で大きな戦争が起こっているわ。ソレを止める為にみんなは行くの。」

「クラストは?」とノワールが言った。

「そうね。その間は天魔にでも任せておきましょうか?魔美ちゃんならやってくれるでしょうし。」

僕は行きながら父さん達に質問した。正確に父さん達の残した式神なのだが今はそれでもいい。

「ねえ、父さん。」

「ん?なんだ?」

「今まで助けてくれたのって。」

「あぁ、俺達だ。まあ、姿を現わすと色々と面倒だから俺達は身を隠してたけどな。」

「じゃあ、このペンダントも。」

「あぁ、俺が俺から預かったもんだぜ。」

これで、すべての謎が繋がった。

「でも、最強と歌われた貴方が魔界の戦争鎮圧に八年も掛かるとは思えませんが。」と雪。

「いや~、最初は両国を攻め落とそうかと思ったんだけど、昼夜さんがソレを嫌がってな。」

「当たり前です。平和的に解決してこそ意味があるんです。」

「ちょっと、まって?2人は魔界に行ってないのに何で魔界の事がわかるの?」と唯が言った。確かに、この2人は魔界に行ってないはず。

「いや、俺達は自分達と繋がってるから。」

「そこまで高レベルの式神、私でも作れない。」

「まあ、これは昼夜さんの作った式神(形代)に俺の魔力を入れたんだから。当たり前だけどな。」

さすがというか。なんというか。あいからず、無茶苦茶な事をやる。

「ここが、魔界へのゲートだぜ。」と父さんが言った。そこには古い井戸があった。

「この井戸の中が魔界へのゲート。普段は結界で封印されてるけどな。」

「白夜さん結界の解除、終ったわよ。」

「おう。サンキュー。さて、此処から先はお前達の仕事だぜ。俺達はもう、魔力の限界であと数時間しか持たなさそうだしな。」

「てか、八年間も持つ魔力量ってどんだけだよ。」とノワールが言った。

「まあ、父さんだからね。」

「まあな。」と父さんはガハハと笑った。

「ちなみに、魔界の俺達はイノシェントの宿屋で寝てる頃だな。むこうとこっちでは時間が違うからな。特にこれと言ってできる事も無いが・・・頑張れ!」と父がサインをだした。

「気を付けてね。」と母さんが言った。

「うん。クラスト、行って来ます。」



確かに、井戸は魔界へと繋がっていた。そして、僕らが最初に見た魔界の風景は

「で、でかい・・・。」

空飛ぶ魔物。飛竜だった。

「そういえばイノシェントって何処にあるの?」

「えっとね。行く前に昼夜さんに魔界のマップを貰ったんだ。ここから西、20キロ地点だね。」

「それじゃあ、空を飛んでいったほうがよさそうだね。唯一は飛べないから僕の箒に乗って。」

「うん。」

「それじゃあ、いくよ!」

町にはそこら中に魔物といわれる種族がいた。勿論、我々魔法使いも。そして、町に降りると僕らは人に聞く事にした。

「すいません、この辺に宿はありますか?」

「あぁ、それならあっちにあるぜ。」

「ありがとうございました。」

僕らはイノシェントへ向かった。

「ようこそ。」

「あの、夜天 白夜さんって泊まってますか?」

「えぇ泊まってますよ。304号室です。」

「ありがとうございます。」

僕らは304号室に行った。

「お、来たか。」

「父さん。母さん。」

「唯一。」と母さんが言った。

そして、父さんが目の前に来て僕にでこぴんした。

「いって!父さん!?」

「まったく、俺の息子ならそんな泣きそうな顔をするんじゃない。」

「まったく、父さんは・・・。」

「ここに来たって事は式神は役目を果たしてくれたみたいだな。それじゃあ、現状を手早く説明するぜ。昼夜さんが。」

「解ってますよ。白夜さんはそう言った事が苦手ですからね。」

この世界の地図を出して母さんは説明してくれた。簡単に言うとこの世界は二つの国に分かれていて東と西。その二つの国で戦争をしているらしい。

「ところで、その戦争の原因ってなんなの?」と七海が聞いた。

「う~ん、それはねあるヒホウを欲しがってるの。」

「秘宝?お宝でもあるの?」とノワールが言った。

「うんん。ヒホウはヒホウでも秘密の魔法の秘法よ。」

「その秘法って?」

「さて、此処で問題です。魔法使いが出来ない三大魔法って何でしょう?」と父さんが言った。僕らはすぐに答えた。

「時を操る事。」と七海。

「死んだ者を蘇らせる事。」と僕。

「永遠に生きる事。」と唯。

「正解。では、その中のすべてに関係している物は何でしょう?」

少し悩んでから雪が答えた。

「時間ですね。死者を生き返らせるのは死ぬ前に戻ってその者を連れてくればいい。自分の死ぬ時間を自由に出来るのであれば永遠に生きることが出来ます。」

「正解。そう、二つの国はその時を操る力を持った秘法を探してるのよ。お互いどちらかが持っていると思っているの。」と母さんが言った。

「しかし、馬鹿げた話だよな。ソレを持っていたらすぐにどちらかの国が滅んでるっての。それが無いって事は。」

「そう、どちらも持ってないの。だけど、もしそんな物が本当にあったとしたらそれだけで莫大な力を手に入れるわ。それも、恐れて発見する前に滅ぼそうと戦争を仕掛けているのが今の状況。」

「で、この戦争を止めようと頑張ってみたんだが、言葉による解決には至らなくてな。」とがハハと笑う父さん。

「武力行使をしても、どちらかの勢力が弱れば責め滅ばされてしまうわ。」

「だから、武力行使をしようとしたら昼夜さんに嫌がられてしまってな。」

「でも、そんな猶予もなくなってきているの。」と母さんが真剣な顔で言った。

「どういう事?」

「戦争を続けていたせいでこの世界の磁場が狂い始めてるんだ。でも、馬鹿な国の王様は時が戻れば問題ないなど机上の空論をはなしてやがって考えちゃいねえ。」

「だから、今回はそんな方々にお灸を据えてみようかと。」

「二手に分かれて両国を攻める。最悪落としてもいいぞ。王様を捕まえて両国で手を結ばせる。そうすれば完成だ。ハッピーエンドだろ?」

「うん。でも、そうなると兵士達とかが・・・。」

「あぁ、大丈夫だ。俺も、人は殺した事が無い。全部魔力攻撃で精神ダウンさせただけだ。」

「相変わらず無茶苦茶な。」

「人を傷つけていいのは戦争だけにしたいからな。そして、その戦争をなくしたいから。」

「決行は、明日の朝六時。西は私と白夜さん。東は貴方達にお願いするわ。」

「解りました。」


その日の夜。僕は両親の部屋を訪ねた。

「よう!しかし、式神で見ていたとはいえ、なんだか久しいが感じがするぜ。」

「僕にしてみればすごく久しぶりなんだけどね。」

「八年か。ずいぶんと大きくなりましたね。」と僕の頭をなでる母さん。

「まあ、会ったからって特に何かしてやれるわけじゃないけどな。」

「それでも、こうして会えるだけで今は嬉しいんだ。」

「そういえば、唯一。」と父さんが言った。

「ん?なに?」

「七海ちゃんと唯ちゃんはどうだ?そろそろ、ドッチが本命か決まったのか?」

「な、何を言ってるの?」

「いや、お前も十七歳だろ?そろそろ、将来を見据えて恋人とか。」

「白夜さん!決戦前に何をきいてるんですか?」

「いや、こういうことは・・・。」

「親が口を出す所じゃありません。私たちだってお父様はなにも言わなかったでしょ。」

「まあ、それはそうだが・・・。」

「それにしても、相変わらず父さんと母さんは仲がいいね。」

「おう。俺が一番愛してる女性だからな。」

「ありがと。私も好きですよ白夜さんのこと。」

「えっと、子供がいる前でラブコメるのはやめませんか?そういうのは2人っきりの時にでもしてくださ。」

「そうだな。」と笑う父さん。これが、最強の魔法使いというのだから驚きだ。



決戦の朝はすごく綺麗な空だった。

「そうだ、みんなに言っておかなきゃ。この事件が終ったらみんなで焼肉でも行くとするか。だから、みんな生きて帰るぞ!」と父さんが言った。

「これ、もしもの時の転移魔法が施された術符。持っていって。」と母さんが僕等に渡してくれた。

「それじゃあ、全てが終ったらまた会おう!」

僕らは別れた。僕は遠くに行く両親の背中を見つめていた。そして、しばらくして七海が。

「此処から先は保護自治区じゃないからね。いくよ!」

七海の箒が加速していく。すぐに敵兵士が出てきた。お仕事モードの唯が魔獣を召喚する。

「此処に来る者は敵兵とみなし攻撃する。かかれ!」

飛竜に乗った兵士がこちらに来る。

「我が星野 唯の名の下に召喚する。来たれ キマラ・ケルベロス・銀月の騎士。」

一気に3体の魔獣を召喚した唯。さすがだ。

「まだまだ!我が星野 唯の名の下に召喚する。来たれ ドラゴン!ワイバーン!イノケンティウス!」

「魔力チャージ完了!いくよ!唯!」

「うん。七ちゃん!唯一君、合図を!」

「全艦一斉射撃!」

全ての魔獣が魔力砲撃と七海の杖から出た巨大魔力方が全てを包む。勿論、魔力なので物理ダメージは無いがものすごく痛いためこの量を食らったらいくら飛竜とは言えど落ちて行った。しかし、爆音と警報を聞きつけた兵士が一斉にやってくる。

「七海、唯。あの飛竜の中を潜り抜ける自信ある?」

唯と七海は笑顔で頷いた。

「よし。全員全力全開で敵本拠地に乗り込むよ!」

「唯一。しっかり掴まっててね。」

「うん。」

「いくよ!3・2・1・GO!」

全力全開のスタートアクセルだ。飛竜達の狭い間を見事に抜けていく。敵も味方の飛竜が邪魔で僕等に攻撃できない。でも、失敗したら一撃死だ。

「あの窓から中に入ろう!」

「了解。魔力障壁展開。突っ込むよ!」と七海がさらに箒の速度を上げていく。そして、窓を突き破ってきた。まあ、でかい城なので入ってきた場所は外庭の近い場所だった。そして、次の驚いたのが城が動き出して本命の場所か空へと浮き上がった。そして、魔力結界を張った。

「これって・・・天空の城?」と七海が言った。

「さすが魔法の世界。なんでもありだな。魔力結界で空中浮遊の城とは・・・。」とノワールが言った。

「まずは結界を解除しないと。」と雪が言った。

そこは巨大な都市のように所狭しと、建物が並んでいる、そしていろんなところから、緑色や赤色、青色をした、スライムのようなものが出てきた

「これは、城の防衛プログラムです、一体一体は弱いですが、集団で来るので注意してください。」と雪が言った。

「なんで、雪が知ってるの?」と七海が聞いた。

「実は昨日色々と情報を集めておいたんです。備え有れば憂い無しです。」

「そう。目指すは、城の頂上、道は僕らで作る、闇の精よ その強大なる力 龍の姿に変え 闇夜に現る 龍となれ 闇神龍」一気にそこにいた存在が消える、僕らはそこを、一気に抜ける。

「みんな、どいて!あの障壁を壊すから!」

「唯一君?何をする気なの?」

「こうするのさ!来たれ風の精霊 集え雷の精よ 嵐となりで全てを打ち砕く力となれ 逆巻く嵐!!」

魔力を全力全開で制限無しで放ったその力は障壁を砕き城の一部を破壊した。

「いくよ!」

襲い来る兵士達を魔力攻撃でどんどん倒していく。七海と唯の力があれば楽ではあった。そして、僕らは大広場へでた。そして、上からの一斉射撃。

「盾よ!」と唯が大きな盾を張って護ってくれた。僕は眼帯を外して死神化した。銀の髪に白い服にコウモリみたいな黒い羽に真っ黒い鎌。そして、弾幕を避けながら進んでいく。

「はぁ!」

鎌を振り下ろして気絶させる。その行動を繰り返していく。死神の力で弾幕は見えるものの体力の消費が激しい。流石に、死神2人の力を全力にしたのは辛いな。そして、僕らは王座の魔へとやって来た。

「ほう、たった三人で乗り込んでくるとは。」と王様の前にいる3人集らしき人物が言った。

「あの、魔法集団を倒すとはよほどの腕前と見える。何者だ?名を名乗れ。」と偉そうな人が言う。偉そうな人とは勿論王様のことだ。

「クラスト 社長 夜天 唯一。」

「同じくクラスト社員 月影 七海。」

「同じく 星野 唯。」

「クラスト、夜天。まさか!?」

「さぁ、この馬鹿げた戦争を終らせるんだ。」と僕は言った。

「おのれ、西の連中めクラストに依頼をしたな!お前らやってしまえ!」

「七海は左を!唯は右!僕は正面を潰す!」

「「了解!」」



七海視点

「へぇ、あんたは魔族だね。」

「その通りだよ。お嬢さん。だからちょっとやそっとじゃやられないよ。魔法騎士隊の連中と比べ物にならないよ。」

「だったら、僕も本気で行かせて貰うよ!」

僕は杖をランスに変形させた。相手はデーモン。かなりの高等魔族だけど。今の僕なら倒せる!

「集え、雷!」

ランスに電気が溜まる。僕は走って奴の元へ向かう。

「そういえば、まだ名乗っていなかったな。我が名はデーモン。その名の通り悪魔だよ。」

「んなもの。見れば解る!」

僕はランスを突き出した。

「デーモンの特性は雷。それを知ってその技を選んだのか?召雷弾」

上から雷が降って来る。

「知ってるよ!でもね、電気にはプラスとマイナスがあるんだよ。重なったとき電気は道を途絶えてスパークする!」

威力を倍増したランスがデーモンを突き刺す。

「ガァァカ。やるな!だが、我はこの程度ではまだ倒れぬぞ!」

雷がデーモンの腕に落ちて雷の剣を造り出した。しかも、二刀流か。でも、負けるわけにはいかないんだ!

「?!」

七海がランスで攻撃を受け止めた。一撃が重い。僕は一旦距離をとった。

「炎の精霊よ 我が声に答えよ 我が力の糧となれ!」

僕のランスに火が灯る。

「喰らえ!我流槍術 焔!!」

連突きされる炎のランス。

「見切った!」

『は、速い!』

僕の攻撃が全てかわされた。そして、背後に回られる。

「っく!」

炎術を使って回転して攻撃を防いだが反撃する隙が無い。

「さすが、騎士達を倒した実力だけはあるっといったところですかね。」

っく、斬撃の一つ一つが重くて速い!僕が、押されている・・・

「だったら!これが僕の秘術!一氷両断!」

ランスを氷で巨大化させて敵を叩き切る。氷で敵を凍らせて爆破させる僕の最大呪文。てか、氷がつかえる時点ですごいんだけどね。

「どう?これなら雷は使えないでしょ?」

勿論、雷の剣の力でデーモンは雷にやられていた。そして、雷が止んで氷が割れた。そして、その中から一人の女の子が出てきた。

僕はランスで攻撃を受け止めた。

「誰?」

「さすがクラストさんですね。あの一撃を判断するとは。私は冥府の使途が一人。朧月 月夜姫と言います。月夜でいいですよ。先ほどのデーモンは私の使い魔ですの。まさか、負けるとは思いませんでしたけどね。」

二刀流の剣士スタイルの女の子。歳は中学生位?微妙に浮いた声だ。

「行きますよ。」

なんだか子供みたいな性格と口調だがその剣筋は確かだ。僕も、本気で行かないと負ける!

『っく!この子、意外に出来る。』

「きゃあ!」

唯の悲鳴が聞こえた。

「唯!」

余所見よそみはダメです~。今は私を見てくださいな!」

「この!我流槍術 百花繚乱!」

ランスから放たれた無数の炎の球体が360度に飛ぶ。

「わぁ!」

月夜は飛んでいった。

「どうだ!」

僕は体勢を立て直す。

「残念でした!」

そんな、上に!

「月夜流剣術 朧です。今、貴方が倒したのは私の幻影。本当は・・・」

また消えた。何処に?何処に居るんだ?

「見えた!そこだ!」

僕はランスに魔力を込めて突撃した。

「喰らえ、我流槍術 神葬魔王一閃!」

神おも殺す魔王の一撃。その威力は破壊知れない。僕の持てる直線の最終奥義。

「!?」

刀を十字に組んで僕の一撃受けた。凄まじい火花が飛び交っている。そして、僕の攻撃は刀で弾かれてがら空きになる。そこを切り裂かれる。しかし、彼女が切ったのは残影。前に上に上がったときに転移符を打ち込んで置いた。それが作用して僕は上に行った「!?」

「喰らえ!我流槍術 幾千の雨!上から分身させた槍が降り注ぐ。」

「月夜流剣術 守護結界!」

二つの剣を垂れていた紐で結んで振り回した。槍が弾かれる。でも、それは全体防御、一部の集中攻撃には弱いはず。僕は全魔力を集中させて

「我流槍術 神葬魔王一閃!」

魔力ブースとと重力でその威力は上がって月夜へ向かう。

「っく!」

でも、かなり硬かった。でも、ここで負けたらダメなんだ。みんなの為に誰よりも唯一の為に!僕の全力全開!

「わぁぁあ!」

「そんな!この私が!」

刀が折れて彼女は吹っ飛んだ。

「勝負、ありだよ。」

「ふゅみゅ~。負けてしまいました。今の一撃で私に戦うだけの体力は残っていません。」

月夜は気を失った。



唯視点

「っく!」

この人、かなり強い。私の召喚術が全部消されてる。仮面をつけた黒い人。正確には黒いマントをきているからそう見えるのだけど。紫外線対策バッチリって?

「さすが、クラストの召喚師 星野 唯。ですが、その程度では私には勝てませんよ。この、冥府の使途が一人 影使いのルヴェラにね!」

「来たれ精霊 我が声に答えよ。敵を貫く千の刃よ今ここに!奇襲千剣」

千本の刃を召喚した。全てを敵に向けて放った。

「これほどの刃を召喚するとは・・・しかし!」

彼のマントが盾のように変形して幾千の刃の攻撃を防ぐ。

「すごい。」

「お褒めに預かり光栄です。影時雨!」

上から黒い球体がいくつも降ってくる。

「光の精霊 大いなる盾となれ!」

盾で防ぐも、ひび割れていき私は攻撃を受けた。

「きゃあああ」

「唯!」

七ちゃんが叫んでる。そっちも、かなり苦戦してるみたい。

「これで決めます。千の影槍!」

「しまった!」

上から千の影が降ってくる。私は盾を使ったけど無意味で攻撃を喰らった。すでに体はボロボロ。でも、負けたくない。

「我が星野 唯の名の下に召喚する。来たれ キマラ・ケルベロス・銀月の騎士。」

一気に3体の魔獣を召喚した。

「まだまだ!我が星野 唯の名の下に召喚する。来たれ ドラゴン!ワイバーン!イノケンティウス!」

ドラゴンに双翼竜に炎の魔人を召喚する。唯の合図で一斉に襲い掛かる。

「まさか、これほどの召喚獣を!?来たれ 影の槍 敵を射抜け!」

槍がイノケンティウス達をを貫いた。キマイラと騎士は避けたがドラゴン達は刺さって消えた。しかし、イノケンティウスは死なない。

「召喚師なら知ってるよね。イノケンティウスはルーンを消さないと消えない人工魔獣。そんな攻撃じゃ死なないんだ!」

「しかし、そんなルーンを書く時間も配置する時間も無かったはず。」

「さあ、問題です。ルーンは言った何処にあるんでしょう?」

「・・・・まかさ!この城全体に!?」

「正解です。この城全体にルーンを書いた札を貼っておいたのよ。さぁ、どうする影使いさん?イノケンティウスは倒せないよ。」

「ならば術者を殺せばいいだけの話!」

影使いが術を使った。

「それを待っていたのさ!イノケンティウスファイアーブレス!」

イノケンティウスが炎を吐いた。

「影は強い光を浴びれば光源の反対側にしかいられなくなる。もう、貴方の影は動かない!これで、終わりです!我が 星野 唯の名の下に召喚する。来たれ!青龍・白虎・玄武・朱雀!」

四聖獣全てを召喚した。

「ば、馬鹿な!四聖獣だと!?」

「私を甘く見ないでよね。私は、クラストの召喚師 星野 唯だ!」

四聖獣が口に魔力弾を溜めた。

「いっけ!ゴットブレス!」

砲撃が放たれてた。影使いを粉砕する。勿論、魔力弾なので痛いだけで肉体的ダメージは無いけれど、四聖獣の攻撃を全て受けたのだからそのダメージは半端ではない。影使いは気を失った。



唯一視点

「僕は冥府の使途が一人。ナイト・ハルト。夜天 唯一、その実力のほど試させてもらう。」

「僕達の任務はこの戦争をう終らせる事。だから大人しくしていてください。風の精霊 我が声に答えよ 戒めく風よ。敵を束縛せよ。」

「起動せよ、世界を闇に染めたもの、バクラ!」

中央に投げられたのは地の石、そこに闇が包み込み巨大になってゆく。闇は形を作り、おぞましいものになった。それは色々なものを寄せ集めたもの。キマイラよりもおぞましい。何といったらいいのだろう、目の前のこの光景をたとえて言うなら、千変といおう。口のところから光を吸収していく、光線を発射した。

僕は飛んで避けた。床は地割れでもあったかのごとく砕け散っていた。一直線には言った亀裂凄まじい威力を物語っていた。

「喰らえ!」

僕は鎌に風の力を溜めて振った。鎌鼬がバクラを切り裂く。紫色の血が飛び散るがすぐに再生する。

「な!?回復が早い!?」

「バクラは魔力吸収体。この世界にある魔力を吸収して何度でも再生する。魔法使いであるお前に勝ち目はないんだよ!」

「・・・」

僕は無言で突っ込んだ。バクラが爪で引っかこうとするが勿論魔力体が見える僕には攻撃が見える。掻い潜って敵の懐に入って鎌で腹を切り裂いた。回復させないようにその体内に爆札(爆発魔法を儀式で札化したもの。)を埋め込んだ。離れてから爆札を爆発させた。バクラは見事に粉砕。

「よし!」

僕はガッツポーズをとった。

「ははは!まさかね。こうも簡単にバクラがやられるとはね。魔法攻撃では死なないはずなんだが鎌で切られたときにどうにかなってしまったか?」

「・・・」

「さて、それじゃあ、僕が直々に相手をするよ。この、ナイト・ハルトが!」

「わぁぁ!」

僕は突っ込んだ。地面をギリギリに飛んで鎌を構える。

「正面突破とは喰らえ!」

魔力砲撃!?まるで大砲から放たれたような大きな砲撃。魔力障壁を張っても簡単に飛ばされた。でも、ダウンする前に壁に足を着いて再び突っ込む。

「魔法の射手!」

いくつもの小さな魔力弾が飛んでくるけれど小さければ避ける事が出来る。僕は銃弾を掻い潜る戦闘機のように敵に近づいた。

「喰らえ!」

鎌を振った。でも、鎌は魔力で作った剣に防がれた。

「魔力量なら君に負けないよ。さっきのバクラと同じ性質を僕は持っているからね。魔力が尽きる事が無い。」

「だったら!その魔力ごと断ち切ってやる!」

僕は一旦距離をとって風と雷を鎌に溜める。そして、一閃を引いて鎌を振った。魔力の剣で受けるけどあっさりと砕ける。

「馬鹿な!」

「終わりだ!」

鎌でナイトを切った。魔族だ、この程度で死ぬほど軟くはない。

「これで・・・全部。」

後は、王様だけだった。

「そんな。私の騎士達が全滅だと!?化け物か。」

「そうだな。あえて言うなら神だな。それも、死神。」

「てか、本当に死神だものね。」と七海が言った。どうやらそっちも片付いたようだ。

「まあ、死神なのは唯一君だけだけどね。」と唯が言った。

「さぁ、これで、この戦争は終わりです。」と鎌を僕は王様の前に突き出した。



そして、父さん達は・・・

「しかし、あいつらを信用してないわけじゃないが大丈夫なんだろうか?」と俺は言った。

「まあ、大丈夫でしょう。七海ちゃんや唯ちゃんも一緒ですし。」

「そうだな。それじゃあ昼夜さん。ちょっと、荒っぽいデートに行くとしますか。」

「えぇ、何処までも着いて行きますよ。」

「まずは盛大に花火でも上げるとしますか。魔力砲撃!砲撃後拡散して雨となれ!」

魔力の塊を上空に打ち上げてソレを魔法の矢で打ち抜いて花火のようにした。勿論当たれば精神ダメージは大きい。

「相変わらず呪文はいい加減ですね。」

「それが、俺のクオリティー。」と俺は煌く歯を見せた。昼夜さんはクスクスと笑った。やっぱり、俺はこの人が好きだ。この笑顔を護る為にもこの戦いを終らせて今度はちゃんとデートしよう。騒ぎを聞きつけた竜騎士隊がやって来た。俺は魔法の矢を何千本と溜めて撃ち放った。撃った全てが当たるわけじゃないがソレはまるで弾幕の壁。さて、何人耐えられるかな?

「ほう、騎士は何体いるのやら?」と俺は落ちて行った竜騎士を見ながら言った。目の前にはまだ無数の魔法騎士。

「今度は、私がやります。集え 光の精霊 幾千の雨となり 光へと誘え!」

上から光の雨が降ってきた。そして、ソレがはじけた。光の羽となって降り注ぐ。

「これって、まさかドラゴンブレス?昼夜さん!?」

「大丈夫、このドラゴンブレスは軽い衝撃を脳に与えて気を失わせるだけだから。」

実際のドラゴンブレスは触れた者を破壊する危険な魔法の羽。こんな高度の術を撃てるとはさすが昼夜さんである。

「さぁ、敵陣へ突入するぜ!」

敵の城を砲撃した。壊れた壁から中へと侵入。そして、階段をどんどん上がっていく。しかし、偉い奴はなんで一番上とか一番下とかがお好きなんだろうね?なんかと煙は高いところが好きだったから?あんまり頭が良くないから解らないがどんな事だって俺はあきらめないぜ。俺は世界最強の魔法使いだからな。どんな不幸も救ってみせるんだ。昼夜さんの涙は見たくないからな。あの方は、不幸を見つけると救ってあげたくなるみたいでね。でも、全部が全部救えるわけじゃないその度に涙を流した。だから、俺はこの人を泣かせないために強くなってみんなを救うんだ。道に迷った奴がいれば何処に行けばいいのか教えてやり。道を誤るものが居れば正してやり。ってなんだか昔の詩の様だな。でも、俺も全てが救えるわけじゃない。でも、一人ぐらいは救えるはずだ。彼女だって、この世界だって。

『フフフ。白夜さんたら、まるで勇者の目ね。格好いいな。やっぱり、私はこの人に着いていって正解だったみたいですよ。さぁ、デートの為に今はこの戦争を終らせましょう。』

「おわ!」

扉を蹴破っていった所は一つの大きな部屋。

「来たね。侵入者は2人っか。あの数の騎士を倒すとは貴方達は一体何者なの?」と一人の少年が言った。

「昼夜さん。久しぶりにきめ台詞行きますか?」

「2人バージョンは久しぶりですね。」

俺達は決めポーズを取った。そして

「氷結の使途。凍る世界。」

一面が凍りに包まれる。

「砕けろ!」

氷が割れていった。

「氷結の使途っか。なるほど、その実力もうずける。だったら、ドールマスター。アリアがあいてします。」

そして、人形が投げられる。なるほど、魔法人形マジックドールっか。

「男の子なのにお人形遊びか。」

「あら?いいと思いますよ。ただし、壊したりするのはダメですよ。あと、かじったりしても。」

「僕はそこまで子供じゃないです!」と少年が憤慨している。人形にはレイピアが着いている。どうやらさして来るようだ。

「とりあえず。本体に攻撃だね。」と俺は魔法の槍を投げた。

「魔法の矢じゃなくて魔法の槍ですか?」

「いや、魔法の矢を撃つつもりだったんだが魔力を出しすぎて。」

人形が目の前に集結して槍を止める。その間に近づいた。

「てい!」

魔力を拳に込めて人形を殴ろうとした。でも、拳がとまった。

「!?」

そして、俺は空中へと運ばれる。まるで蜘蛛の巣に掛かった獲物。

「白夜さん!」

「掛かったね。ドールマスターの特徴は相手を自分の人形にしちゃう事。」

「なるほど、これが魔力の糸か?」

「そうだよ。これで、君はもう僕の玩具だ。」

「俺にSMの趣味は無いんだがな。」

「あら、そうなの?」と昼夜さんが言った。

「え?えぇ、もしかしてお望みだった?」

「そ、そんな事ないですよ。でも、白夜さんの愛を感じられるなら何でも。」

「えっと、貴方達この状況わかってます?」と少年がいった。

「あぁ、忘れてた。」

「この!」

腕をぎゅうぎゅうと締め付けるけどあんまり意味無いんだよね。だって・・・

「!?」

「魔力って他の魔力で押さえ込めるって知ってた?」

「そんな!?僕の魔力が通じてないの?」

「まあ、お前の魔力じゃおれの息子にだって勝てないよ。」

「この!」

人形が飛んでくる。しかし、あんまり、可愛くないなこの人形。

「無駄。」

上から雷が落ちて人形を燃やす。さっき上に持ち上げられたときに唱えておいた。

「ほい。チェックメート。」

俺は少年にデコピンした。少年は驚いていた。なんでそれだけ?って顔をしていた。

「俺はこの戦争を止めに来ただけだからお前を倒す義理は無いね。」

「僕には有るんだよ!」とまた人形をだそうとしたけど昼夜さんがその手を掴んで抱きしめた。

「もういいの。この戦いが終ればそんな事しなくて済むから。だから、今はここで休んでいて。」と優しく言う。そして、催眠魔法を掛けて眠らせた。ゼロ距離で喰らった為確定で深い眠りに着いた。さすが、昼夜さん優しいけど確実に相手を倒してる。

「最上階まであとどのくらいだと思う?」と俺は聞いた。

「さぁ、後どのくらいなんでしょうね?」

「なんだか、さっきから同じ場所を回ってる気がするのは気のせいかな?」

「まさかと思うけど無限ループ?」

俺はソレを聞いて魔法の矢を放った。そしてその矢は後ろから飛んできた。

「!?」

「どうやら、昼夜さんは当たりみたいだね。」

「さて、問題です。無限ループを突破するにはどうしたらいいでしょう?」

「こうするのだ!」といって昼夜さんにシールドを張った後。俺は全身に魔力を溜めて爆破させた。言わば全面攻撃。全てか消し飛んだ。そして、目の前の風景は階段と扉になった。

「どうやら、魔力の結界に閉じ込められてたみたいね。白夜さんの無茶苦茶な魔力で結界が破壊されたっと。」

「それじゃあ、先に行こうぜ。」

『あいかわず無茶苦茶な人。だけど、これが楽しいのよね。真面目な私にはこういう刺激が嬉しいのかも。』


「王座の魔へとやって来た。

「ほう、たった2人で乗り込んでくるとは。さすが、氷結の使途といった所か。」と王様の前にいる2人集らしき人物が言った。

「さぁ、この馬鹿げた戦争を終らせるんだ。解ってんだろ?そんな、謎のアイテムが無いって事ぐらい。」

「ふん。それはどうかな?」と2人のうち一人が言った。

「なに?」

「時は操れなくとも死者を蘇らせる事は出来るのだよ。」

「そんな事、できるわけが無い。」

「だったら、これを見よ!」

そこには継ぎ接ぎだらけの亡骸が。

「ふん。そんなのがどうしたってんだ?」

「生物は全て魂を持っているその魂が成仏できずに居る。」

「だ~から。何が言いたいんだ?」

「亡骸に浮遊の魂を入れれば再び死者は蘇る。」

そして、光は亡骸へと吸収されていく。

「知ってるか?それは、フランケンって言うんだぜ。」

「ふん。あんな下等な魔物と一緒にしてもらっては困るな。一度魂を入れられたこいつは周りの魔力を吸収して肉体を作る。つまり、何度でも蘇るのだ。まさに不死!」

「不死なのはフェニックスだけで十分だ!」

「来たれ 氷の精霊 全ての命に 氷の棺の安楽を 凍る大地。」

昼夜さんが唱えた呪文で足元が凍り付いていく。そして、それはフランケンを包み込み。

「砕け散れ!」

その瞬間砕け散った。そして、破片を再び凍らせた。

「これで、再生できませんよね。」

その笑顔は全てを凍りつかせる冷たい笑顔だった。あぁ、怒ってるよ。きっと、空に逝けない魂を利用した事に怒ってるんだろうな・・・。こうなったら手がつけられないよ。俺は素直に下がるとした。

「昼夜さんやっていいよ。」

「ありがと。それじゃあ遠慮なく。基本術式はもう打ち込んだから・・・。」

「ちょっと待って?基本術式は打ち込んだって?」

「うん。さっきの凍る大地でこの床に基本魔法を打ち込んでおいたの。永遠に眠らせて上げられるよ。」

コワ。えっと、基本術式とは儀式などで使われるルーンの事でほら変な魔方陣が書いてあったりするでしょ?あれの事。

「招待しますね凍る世界に。」

その瞬間ゲートが開いて全員が取り込まれた。そこは氷と結晶の世界。すごく綺麗だけど、此処は昼夜さんのフィールドだ。そして、氷が徐々に固まっていき大きな魔人へと変貌した。そして、魔人は敵を殴り続ける。ここで起こる事は魔力攻撃なので精神的に痛いだけなので綺麗な結晶は決して血に染まる事は無い。逆にソレは凍える楽園に見える。

「次は吹雪にでもしましょうか?」

凄まじい吹雪が敵に吹き付ける。あぁ、雪だるまが出来て行った。

「次は雪崩とか。」

あぁ、さっきの雪が崩れていくよ。

「今日はここまで。」

氷の世界から出てきた俺達は王様に近づいた。

「こうならば最後の手段!来たれクスナの神!」と椅子に有ったスイッチを押した。

「なんだ?自爆スイッチか?」

その瞬間城が大きく揺れて崩壊していく。そして、現れたのは巨大な魔人。これが神様か。雪やノワールとは随分とちがってごついな。

「これが神様ね。それじゃあ、2礼2拍手1礼でも。」

「しなくていいですって!」と昼夜さんが突っ込んだ。

「これで、お前らも終わりだ。」

「いやいや。甘く見てもらったら困りますな。俺は世界最強の魔法使いだぜ。」

「その妻です。」

「とりあず。これを試してみるか。」

放ったのはロケットランチャー。う~ん、神様にはあんまり効果なしか。ロケットランチャーを捨てて対戦車ミサイルを撃ってみるけどこれもダメみたい。どうやら科学兵器は効かないらしい。

「しっかたねえなあ、そんなに五月蝿く魔法で戦えて言うなら戦ってやるよ。」

「いやいや、相手はなにも言ってませんよさっきから私達を狙って地面を殴っているだけで。」と昼夜さんが言った。

「それじゃあ、面白いもの見せてやるよ。左手に雷・左手に風。」

左手には青白い雷撃が走っており右手には風の球がある。

「この二つを上手く合成すると。」

ものすごい衝撃波と共にスタイルが変わった。あたりを雷撃と風が渦巻いている。ついでに髪が跳ね上がっている。

「これは俺のオリジナル技疾風迅雷。速さと威力は桁違いだぜ。」

風のように速く、雷撃のように鋭く。

「行くぞ!」

俺は地面を強く蹴って神の目の前に出る。しかし、神というよりも鬼だな。俺は神を殴った。

「ガァァアァ」

確かに桁違いのレベルだ。最強の魔法使いと名乗るにはふさわしいのかもしれない。ちなみに疾風迅雷は発動するだけで肉体強化・加速に加えて耐寒・耐熱・耐毒。さらには魔法・物理防御がつくというまさに最強技だ。あ、弱点は己の魔力が切れると効力もなくなること。でも、俺の魔力はなくなる事ってない気がする。

「ガァァ」

神は雷を呼び寄せた。でも、雷を纏った俺にとってそれは追加装備となった。

「白夜さん私にもやらせてよ。」

「うん。」

俺は歯なれた。そして、昼夜さんの固定砲台から放たれた魔力砲撃はあたり一面を粉砕玉砕。まるで滅びのバース○ストリーム。どこかの社長もびっくりだぜ。

「馬鹿な。こんな基本魔法も無茶苦茶な奴に我が国が負けるだと。」

「だからいってるじゃねか。基礎だの勉強だの俺はそういったことがでぇっきらいなんだよ。」

「私は無茶苦茶じゃないですよ。」

ポケットから手帳を出して読み始めた。

「白き稲妻よ 集い 風よ 渦巻け 嵐を呼び寄せ 全てを包み込め 白雷風!」

嵐に稲妻が何度も落ちる。そして、上から俺がトドメにライダーキッツ!

「ガァァァ」

「ほい、一丁上がり。」

神様を真っ二つにした。そして、ソレを白夜さんが砲撃をうって粉砕した。

「やりましたね。白夜さん。」

昼夜さんが近寄った。そして、俺に飛びついた。

「さぁ、これで、終わりだね。」

「うぅ。」








そして、二つの国が落とされた事をお互いの国は始めて知り。お互い戦争を出来るほどの勢力も残っていない。停戦が結ばれて国が一つに統一された。最初は色々問題もあったがその辺は時が解決していくだろう。

「それにしても、さすがクラストだな。しっかり仕事をこなしたな。」と父さんは僕の頭を撫でてくれた。そして、母さんも撫でてくれた。

「みんなも良くやってくれました。」

みんな笑顔だった。でも、僕はフラフラだ。長時間死神化したのだから当然だ。だから、今は唯と七海の肩を借りている。

「それにしても、唯一、両手に花だな。いっそのこと2人ともお嫁に貰っちまえば?愛は無限だぜ。」

「その話はまた今度しましょう。」と僕は苦笑いした。

「さぁ。人間界に戻って焼肉食べようぜ。」と父さんが言った。

「「うん。」」

僕らは人間界に戻った。クラストへと帰った。そして、自分の家へ。両親が僕の家に入る瞬間僕は言った。

「お帰り。父さん。母さん。」

「うん。ただいま。」

「おう。ただいま。」

2人は笑顔だった。僕は本当に両親が帰ってきたんだと心のそこから思えた。何故だろう、その時、すごく嬉しいはずなのに涙が出てきた。また、父さんにデコピンされるのかな?でも、その時僕の体を抱き寄せて僕を強く抱きしめてくれた。2人の温もりが僕を包んでいく。僕は更に泣いた。

「ごめんな。」

「ごめんね。」

「うんん。いいんだ。2人が帰ってきてくれた。今はそれだけで嬉しいんだ。」

僕は2人の温もりに包まれた。



「良かったですね。」

「なぁ、雪。」

「なんですか?」

「今までそんな事を思った事もあんまり無いんだけどさ。こういうのを見てるとなんだか家族っていいなって。俺には・・・」

「居ますよ。ノワールの家族は此処に居るじゃないですか。」

「雪?」

「えぇ、私はノワールの家族です。家族って血が繋がってるだけが家族じゃないんです。だから、唯や七海も唯一も。みんなかぞくなんです。」

「そっか、みんな家族か。」

「そうです。みんな家族です。」



「よかったね。唯一君。」

「うん。家族っか。僕らももう家族みたいなものだけどね。」

「そうだね。もう、家族だよね。」

「うん。」

「どんな形でも、家族は繋がってるんだ。僕と唯一も唯も。」

「うん。みんな繋がってる。家族の絆で。」



「ほら、みんな集合!写真取るぞ。」と父さんが言った。

「「は~い。」」

「それじゃあ、撮るぞ。」

きっと、人生を生きていれば辛い事や悲しい事にも出会うだろう。でも、忘れないでほしし。僕にも君にも家族が居る事を。それは、どんな形でも繋がっているんだ。家族は支えで元気をくれる。喧嘩したって家族は家族。きっと、分かり合えるさ。お互い踏み込んでみれば解るはず。だから、今はこの幸せなときが少しでも長く続く事を祈る




                F I N


いかがでしたか?クラストシリーズ事務所編。一応、これでお話は完結です。でも、唯一達の物語はまだまだつづきます。

さて、挨拶は苦手なのでこれにて失礼させていただきます。

ここまで読んでくれた読者の皆様に心より感謝を申し上げます。

これからも私、バラットをよろしくお願いいたします。

以上 バラットでした。

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