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アウト・オブ・スクリプト ―世界の想定外―  作者: ぱんちゃん
二章 氷禍編
8/16

◆ 第7話:七禍討伐隊《オルタリンク》

2章 本日分更新です。

明日も更新あるので、よかったら見てくださいー!

翌朝。


俺たちは、村の中心にある広場へ呼び出されていた。


冷たい風が吹き抜け、

森のざわめきが遠くで止まったまま響いている。


世界は止まっているはずなのに、

この村だけは——

人の“生活の匂い”が残っていた。


広場の中央には、

すでにライナと八人の融合者が並んでいる。


昨日までは姿を見せなかった面々もいるらしく、

どの顔にも、戦場を見据えた覚悟が滲んでいた。


その前に立つのは、もちろん——ライナ。


「よし。改めて紹介する」


低く、よく通る声。


「ここが七禍討伐隊オルタリンクだ」



ライナが顎で合図すると、

まず一人、全身から熱気を放っていそうな男が前に出た。


◆ 1人目:熱盛あつもり 修造しゅうぞう

融合元:タングステン

能力:耐熱•放熱


「熱盛修造!!

 世界一アツい男だ!!

 タングステンと融合してるからな、

 灼禍でも氷禍でも、前線は俺に任せろォ!!」


「うるさい……」

セリアが小声で耳を塞ぐ。


修造は気にせず親指を立てた。


「蓮!

 非融合者なのに七禍とやり合った根性、気に入ったぜ!

 一緒に燃え尽きような!!」


「……燃え尽きたら死んでるじゃんか」



◆ 2人目:倍返死ばいがえし ごう

融合元:バネ

能力:ダメージカウンター


イカつい見た目をした男が一歩前へ。


「世界一復讐する男……倍返死 郷だ。

 バネと融合している。

 受けたダメージを倍にして返す……ただそれだけだ」


「それ、七禍相手だと即死コースじゃね?」


「だから後衛だ。

 小さいダメージだけ拾って返す。

 ……目には目を。歯には歯を。倍返しだ」


セリアがぼそっと呟く。

「……言葉の割には規模が小さそうね」



◆ 3人目:音無おとなし 美琴みこと

融合元:マイク

能力:応援歌•音圧攻撃


柔らかな雰囲気の女性が一歩出る。


「音無美琴です。

 世界一の歌声……なんて言われてました」


背に装着された融合物体はマイク。


「歌で広範囲の小回復と身体強化。

 それと、音圧で遠距離攻撃も少しだけ」


「戦場で歌うのか……?」


美琴は微笑んだ。


「ええ。

 恐怖を、少しでも薄められるなら」



◆ 4人目:エリス・ワイドレンズ

融合元:ドローン

能力:視界強化•視界共有


金髪の軍人のような見た目をした、女性が肩を鳴らす。


「エリス。

 世界一視野が広い女」


背中には軍用ドローン。


「索敵、地形把握、敵の挙動予測。

 サボってたら即バレるから覚悟しなさい」


美咲が苦笑する。

「……怖い」



◆ 5人目:風間かざま 左馬介さまのすけ

融合元:風切羽

能力:風圧斬撃


白髪に隻眼、長い髭。

ただ立っているだけで“圧”がある。


「風間左馬介。

 世界一の剣士だった」


融合物体は“風切羽”。


「今は、風と共に斬る」


空気が一瞬、裂けた気がした。


「……おっかねー爺さんだ」

俺は本能で距離を取る。



◆ 6人目:岩戸いわと みのる

融合元:ダイヤモンド

能力:硬化


岩みたいな体格の男。


「岩戸だ。

 世界一、痛みが嫌いだった。」


「その身体で!?」


「嫌いすぎて鍛えた結果だ。

 そしたら世界一硬くなった。

 ダイヤモンドと融合してる。

 物理ダメージは、ほぼ通らん」



◆ 7人目:梟森ふくろもり とおる

融合元:梟

能力:サイレント


気づけば、すぐ隣に立っていた。


「……梟森、透です。

 世界一影が薄い男」


融合物体は夜目の効くフクロウ。


「偵察担当です」


「今の今まで、存在に気づかなかったんだが?」


「……褒め言葉ですよね?」



◆ 8人目:真壁まかべ 絵音えのん

融合元:絵の具&筆

能力:具現化アート


紫髪の青年が、少し照れたように前へ。


「真壁絵音。

 世界一の絵師って言われてた」


空に線を描くと、ナイフが具現化される。


「実物になった!?」


「装備品のような道具しか作れないけどね」


「いや、普通にチートだろ」



ライナが最後に言う。


「今ここにはいないが——

 偵察担当がもう一人いる」


◆ 9人目:ノエル・ヴァルテン

融合元:建築ナノマシン《ビルドコア》

能力:空間設計・仮想構築


「世界一のルームデザイナーだった男だ。

 空間そのものを“設計して作り替える”融合者だ」


「壁、床、通路、拠点。

 人間が活動できる空間を、戦場の中に無理やり作り出せる。

 氷禍領域の“縁”に人が住める場所があるのは、全部あいつのおかげだ」


セリアがわずかに目を見開く。

「……空間構築。

 前線基地を維持できる能力……かなり重要ね」



ライナはニヤリと笑う。


「お前ら三人を含めて、これで十三名。

 今日から正式に、オルタリンクの一員だ」


俺は軽く頭を下げる。

「……よろしく頼む」


美咲も慌てて頭を下げる。

「よ、よろしくお願いします……!」


セリアは腕を組んだまま言う。


「……ずいぶん癖の強い集団ね」


ライナは肩をすくめる。


「だからこそ、七禍とやり合える。

心配すんな、全員俺が認めた融合者だ」



「今日は氷禍領域の“縁”まで行く。

 ノエルの偵察結果を聞いて、戦闘方針を詰める」


視線が一斉に前を向く。


止まった世界に、

確かに——“軍”が動き出した。



ここまで見てくださりありがとうございます。

二章は毎日1話更新しますので、よろしくお願いします!


良かったら感想などもお待ちしてます!

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