空がきれい
あーあ、行きたくない。
お互いにそんな愚痴を言い合いながら、毎朝毎朝家を出る。
あーあ、学校行きたくない。
あーあ、仕事行きたくない。
お互いそんな愚痴をグチグチ吐きながら、家を出る。
今日もかったるい一日が始まるね。やだね。サボりたいね。
でもそんなときに、あなたはいつも言うよね。
「空がきれい」って。
晴れた日でも雨の日でも。
あなたはいつも空がきれいだって言う。
雲ひとつない真っ青な空のときも。
厚い雲の切れ間から、わずかな蒼がのぞく空のときも。
黒い雲が次第に紫に変化していく空のときも。
白い雪が舞い降りる、鈍色の空のときも。
あなたはいつも空がきれいだって気づくんだ。
あなたのおかげで、空の色がわかるようになったよ。
私が毎朝上を向いて、気持ちよく一日をスタートできるのは、あなたのおかげ。
素敵な感性をプレゼントしてくれてありがとう。
そのせいかな。
空を見ると必ずあなたのことを考えるんだ。
あなたの名前のように、限りなく広がる果てしない空。
刻々と変化し、いろんな表情を楽しませてくれる空。
どんなに遠く離れていても繋がっている空。
見上げれば、必ずそこに存在する空。
外に出ると、必ず空を見るようになったんだ。
あなたも、この空を見てるかなあって考えながら。
これからきっと、大人になるにつれて、大変なことや嫌なことがいっぱいあると思う。
くよくよ落ち込んで、下しか見れなくなってしまうこともあるかもしれない。
なんかね。
大人になると、どうしてかわからないけれど、目に入る存在がどんどん少なくなっていくように感じるんだ。
視野が狭くなるのか、認識できる容量が少なくなるのかなぁ。
でね。
なんとなく思ったんだ。
どうせならコンクリートの地面より、スマホのくだらない記事より、くそムカつく他人のことより、きれいな空のために心の容量を使える大人でいたいなあって。
あなたの心の中が、いつもきれいな空で満たされ続けてくれたらいいなって思うんだ。
あなたがいつまでもきらきらした瞳で空を見上げていられますように。
空を見ていたら、そんなことを思ったんだよっていうひとりごとでした。
まとまってなかったらごめん。
意味不明かも。