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優しい悪魔  作者: 化け猫
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練習あるのみ

昼食を食べ終わって、ママといつものお昼寝を済ませ、私はついに伝い歩きから何も触れずに立つという練習にはげんでいる。

まずは、はいはいの上体から前かがみになり、ゆっくりと腕に力を入れて上半身をおこす。それから、バランスをとるように脇を広げ両手を左右両方広げる。

普通こんな方法を取る赤ちゃんなんて居ないだろう。いや、いるのかもしれないが、普通自然に身につけるものだろうし。ただ私の場合自我があるためどうしたらバランスが取れるのかがある程度頭でわかっているので思いつく限り、そして練習に相応しいものを少しずつ試してみている。


『あら、優夏またたっちの練習してたのね〜。本当に優夏は成長が早いのだから。休み休みでいいのよ〜』

ママがいつも通りの優しい手つきで私の頭をなでてきた。

『あーうー。あ〜』

ママのなでなでは優しくて気持ちいい。ふふん。それに褒められるとやる気がでるな〜。よし、この調子でどんどんできることを増やしていこう。頑張るぞー!おー!(笑)

そんな事を心の中で思いながらたっちの練習を続け一段落したら少し遊びたくなってきたのでパパが作ってくれた名付けてフリスビー。まぁ、前に紹介したボールを投げたら魔法でかえってくると言う遊びなんですけど。ママがその魔法をかけたのでそれしか遊ぶものが無いからそれで遊ぶって言うのもあるんですけどね。


そんな事をしながら時間を潰していたら、パパが帰ってきた。

『優夏!!にゃんこの人形買ってきたぞ!!パパが悪かったァ!これで許してくれ〜。でないとパパ優夏がいないと生きていけないよ〜』


そんな事を言いながら私に人形を渡してきた。


本当にもぅ〜仕方ないんだから〜、許してあげます!

『あー、あう〜』


『そうか、そうか、気に入ってくれたか。良かったよ。パパは危うく全世界のぬいぐるみを買い占めてこなくちゃならなかったよ。』


『あら、おかえりなさい…。ちょっとあなた、あの人形はわたしがなおしたんですからね。何か言うことわ?』


『あぁ、すまない。夏美ありがとう。』


『いえいえ、どういたしまして』


『じゃあお風呂に行ってくるよ』


『ええ、行ってらっしゃい。ご飯の支度して待ってるわね。』



そうして、いつも通りご飯を食べてパパにたっちの成果を見せて皆でお布団で寝たのであった。


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