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優しい悪魔  作者: 化け猫
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春の風

つかまり立ちの練習は座って休憩してる間にままとのやりとりで忘れている設定です。

ちょこんと、座っているとままが来た。

『あら、起きちゃったのね。優夏は起きてもあまり泣かないから気づかないのよねぇ。もっと泣いてママを困らせるくらいしてもいいのに…。優夏はおりこうねぇ。』


そう言ってままは私の頭を優しく丁寧に子供に愛を伝えるような撫で方で、頭を撫でてきた。




きっと、ままはもっと頼って欲しいような少し寂しいような気持ちになっているのだろう。。でもね、まま私は泣かないよ。気持ちが寂しくなったり、悲しい時は泣くけど。ママを困らせたくないって言う気持ちも同時に持ってしまってるから、ママをわざと困らせて駄々をこねられる程中身は赤子じゃないんだよ。。ごめんね。。

でもね、いつか…いつか、喋れるようになったら沢山ままに甘えるからね。だから、いまは行動で、ママに甘えさせて。



そう思いながら私はママの近くまではいはいし、ママに抱きついた。いや、正確にはママにしがみついた。


『あー、ひひ、あうー』


『あら、どうしたの。ほんとに優夏は甘えん坊さんで可愛いんだから…。』


そういい、ママは私を優しく抱きあげ、額にキスをしてくれた。

そうして、2人で笑顔で笑いあっていたらすごく胸に心地の良い優しい暖かい春のような風がふいたような気がした。

ママの心にもこんな気持ちが、風があったらいいなぁ。そんな風に思っていたらパパが入ってきた、パパも状況を見てママと私を包み込むように抱きしめた。

『2人ともいつもありがとうなぁ。』


『あら、どうしたの。今日はあなたも甘えん坊さんなのね。』


『あー、ひひ、あー、うー』


『いつだって、2人を愛していて2人には甘えたいさ』


『あら、今日は素直でもあるのね。私も2人を愛していて、これからもいまも過去も全てが宝物よ。だから、これからも皆で頑張っていきましょうね。』


『ああ、頑張ろうな。』


『あうー!』


『あら、優夏はお返事も上手ね、ふふふ』


『ほんとだな、ははは』


そんな微笑ましいやり取りをして、3人で夕食をとりいつものように眠りにおち。今日という一日は幕を閉じたのだった。


これからも長い長い年月をこうして過ごす。優しい悪魔の家族の物語はまだまだ続く。。

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