第4話 チータラって知ってる?
その日僕とネズミさんはインスタントカレーを食べながらいいともを見ていた。
僕は楽しく食事を楽しんでいたが、ネズミさんは不機嫌な顔をしていた。
そして箸を止め、ため息を吐きながら言った「あのね、君の食事には毎日感謝してるよ、こんなネズミにタダで飯食わしてくれているんだからね。ただね・・・あっねぇ、チータラって知ってる?」
「えっチータラですか?チーズ鱈のことですかね。あの棒状のチーズの両面に鱈らしき物がくっ付いているやつですよね?」
「知ってるなら話しが早いんだけどね、あのね贅沢は言わないけどね・・・」
「それなら冷蔵庫に食べかけがありますよ。」
「えっ!!本当に?あんの?あの棒状のチーズの両面に鱈らしき白い物がくっ付いているあのチータラがあるの?」
「はい、食べかけですけど。」
「えっ?マジで?あるのかよ!」そう言うとネズミさんはずっこける素振りを見せた。そしてまた立ち上がり「あるのかよ!」と二度こけた。面倒くさいテンションだ。
「なんなんですか?チータラが好きなんですか?」
ネズミさんは目をキラキラさせながら「えーーー、嫌いじゃないよね。」
僕は面倒臭がりながら「じゃーそれほど好きでもないんですね?」
ネズミさんがキレた「ちげーーよ!バカ!そんなこと言ってねーじゃん」
「じゃー好きって言えば良いじゃないですか?」
「えーー、だってお前、そんなの面と向かったらさぁーー」
「正直になりなよ。ネズミさんの本当の気持ち大事にしなきゃ!」
「だけど・・・」
「男になって来いよネズミさん!!ぶつかって砕けるのも気持ちが良いもんだぜ!」
「う、うん、分かった!俺ぶつかってみるよ!」
ネズミさんがトコトコ冷蔵庫の前に歩いて行った。そして叫んだ「チータラさん、第一印象から決めてました。よろしくお願いしまーーす!!」
「ええええ!!ネズミさんそれ古くないですか?もっと最近のネタでくるのかと思ったのに。」
ネズミさんはポリポリ肩を掻きながら戻ってきた「うん、まぁこんなもんでしょう。」だいぶテンションが下がっている。
「ねぇ、チータラ食べたいんだけど。」
「あ!すいません。すぐ持ってきますね。」
僕は冷蔵庫を開け、食べかけのチータラを袋ごとネズミさんに渡した。
「なぁ知ってる?」そういうとネズミさんはチーズと鱈の部分をピー−−っと外し分け、別々に食べだした。
「これが通の食べ方だぜ!」
僕は笑いながら「子供の食べ方ですよそれ!」
ネズミさんはガー−−ンと言うリアクションを見せ、またモグモグ食べだした。3本目を食べ終わったころ「いきなり全部食べてもなぁー、太るよな〜」と独り言のように呟き、残りのチータラを袋から引っ張り出して簡易ベットのティッシュ箱に入れた。
「これでもう、寝ながらチータラ、寝ながらいいともだぜ!」そう呟き、幸せそうにいいともの続きを見ていた。
だれた生活だな〜。