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第14筆 10月の手紙

拝啓


 天国のお母さんへ。

 今日は悲しいお知らせです。私、ふられました。正確には、ふられる前に終わりました。OBの大鳥さん、ちゃんと彼女がいました。やっぱりね。


 撮影会の準備で浅田の馬鹿に買出しを押し付けられて渋々行ったところが、大鳥さんとの買い物デートに。素人の私に撮影会で必要なものを丁寧に教えてくれて、私のバカな話にも嬉しそうに応じてくれたんだ。すごく楽しかった。この人ならって……


 彼女は? って聞こうとしたところで、彼女さん登場。撮影会のテーマが「秋の恋人」だったから連れてきたんだって。


 ぱっと大鳥さんに抱きついて驚かして。これが嫌な人だったら私も割り切れたのかもしれないけど。可愛くて朗らかで、私にも温かく接してくれた。


 だから、余計に苦しかった。


 楽しくって悲しかった買い物デートが終わって、二人をモデルに撮影を始めた時の私の気持ちが分かるかな。涙が出てきたよ。しかも、それを浅田に見られて、もう最悪。


 追い討ちをかけたのが撮影結果の講評でした。ブラインド投票で、なぜか私の写真が優秀賞だった。幸せそうな恋人を写しながら儚さを感じさせる、だって。


 愛ちゃんは、「あんたも、こっち側の人間だね。早く諦めちまえば楽になるぞ」とか。いやいや、まだ早いから。浅田の奴はにやにやしてやがるし。ああ、もう、やだやだやだやだやだやだ~!


 神様、やっぱり四つ葉のカタバミじゃダメです。クローバーを、四つ葉のクローバーをください。


 私にも幸せを!


敬具

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