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学園祭3日目

今日は最終日、3日目になった。


「今日で学園祭が終わるね。」


「そうだね。今日はトーナメント戦だよ。」


「今日は何位くらいになればいいんだろう。」


「そのことならお父様から聞いてきたよ。」


「王様が?なんて言ってたの?」


「今日のトーナメント戦では本気で戦っていいって。」


「本気って本当に本気でいいの?」


「やっぱりだめ!アインが本気でやったら学校が壊れるところだった。難しいかもしれないけど、人間としておかしくない範囲で本気で戦って。」


「やっぱりだめなんだ…それにしても何で本気で戦っていいの?」


「昨日の会話をお父様に言ったら、貴族として隠してほしかったのは立場が学校内で安定するまでだったらしいの。だからもうSクラスになったからもういいんだって。」


「そうだったんだ。いつ言えばいいのか困っていたんだよね。」


「でもこのトーナメント戦が終わるまでは言わないでほしいらしい。」


「何でだろう?」


「さぁ?なんかあるんじゃない。」


「まぁいいか。今日のトーナメント戦はもう力を隠さなくていいなら本気でやろう。」


「アインが本気でやると一方的になると思うけどね。」


「そこは相手の貴族の子たちが、ちゃんと訓練をしていてそこそこ強いことを願うよ。」


「それでもアインには勝てないでしょうね。もっと幼い時からエンシェント級を倒しているアインを倒せたらその子は絶対に貴族じゃなくて冒険者のほうが向いているだろうね。」


「僕は子供のころからがんばっていたから。」


「それよりも行きましょう。」


「そうだね。最近本気を出せなかったからがんばろう。」


この後アインは久しぶりに本気が出せて、力加減を間違えてしまった。相手を怪我させるようなことはなかったが、相手のプライドの事なんか考えてなかったため、一方的な試合が続いた。その間、相手は「何なんだこの強さは。」や「くっ。庶民のくせに。」などのことを言ってきた。


そしてアインは勝ち進み、決勝戦が始まる。相手は最初に僕のことをAクラスに落ちるといっていたやつになった。


「アイン、貴様どんな不正をした。」


「不正なんかしてないよ。」


「そんなわけないだろう。こちらは良い環境で訓練をしてきているんだ。お前なんかに簡単に負けるわけがない。」


「それは僕も子供のころから訓練をしていたから。」


「そんなことは知らない。俺はもっと訓練してきたんだ。負けるわけには行かない。」


そういってその子は僕に向かって突っ込んできた。僕は応戦して、全力で対抗したため、すぐに終わってしまった。


「くそっ。何で勝てないんだ。まぁいい。庶民のお前に多少力があったところで権力や金はない。この大会も庶民に対してはそんなに豪華なものを渡さないだろう。この学園祭が終わった後にお前をこの世から消してやる。」


「そんなことにはならないといいんだけど…それにしてももうすぐ表彰式がある。並ぼう。」


そういって僕は表彰式に向けて一回準備室に向かった。


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