リリスによる説教
そして、動き出すことにしたアインだが、まずは国王のほうにも報告に行かなくてはいけなかった。
「さて、2人とも、次がとりあえず絶対行っておかなくてはいけない場所最後だけど、王様はなんていうかな。」
「普通に応援してくれると思うけど…」
「まぁ、そうなることが一番良いんだけど、リリスと、王様は何も知らないからね。」
今回、アインの家に残ったのは、セシリアとシルクだけなので、リリスは何が起きているのか知らないのだった。
「それに、今回のことをはっきり言ったほうが良いのかも気になるし。」
現状、この3人がしゃべらなければ、ばれることはないだろう。
2人の親も、わざわざ今回のことを直接王に報告することはないからだ。
だからこそ、当事者である3人が黙ってさえいれば、ばれることはないのだ。
しかし…
「でも、今回のことに関しては話したほうが良いんじゃない?」
「やっぱりか~。」
今回の事は、隠しておいて良いレベルの話ではないからだった。
だからこそ、今回はしっかりと話すことにした。
「でも、まずはリリスのほうからのほうが良いよね?」
それでも、いきなり2人に言う訳にもいかないので、3人はまず、どうにかしてリリスと話せる状況を作って、先にリリスを説得してから王に言うことにした。
「とりあえず、ここで悩んでいてもしょうがないから、一回王城の前まで行こうか。」
そして、アインの転移魔法によって、3人は王城の前まで飛んだ。
「おや?これはこれは、アイン様、セシリア様、シルク様、今日はどのようなご用件でしょうか?」
さすがに、王城の門番も、アインの顔を覚えていたらしく、今回に関しては、王城の前でつかまるということにはならなかった。
「今日は、ちょっとリリスと話したいことがあってね。」
「そうでしたか…本来、王族との会話は事前に申請しておかないと出来ないのですが、あなた方なら大丈夫でしょう。それでは、案内します。」
そして、3人は門番の人が呼んだ、案内人に連れられ、リリスの部屋までやってきた。
「リリス?今って大丈夫?」
アインがそうやって聞くと、リリスは声から、アインだと分かったので、すぐに返事をしてくれた。
「あ、はい。大丈夫です!」
それでも、アインはリリスが扉を開けてくるまで待った。
すると…
「入って~。」
リリスは扉を開けてきた。
そして、中に入ると、アインだけは正座をして、他2人は立ったままでいた。
そんなアインをもちろん、リリスは怪しんだ。
「どうしたの?」
「いや…今日は大事な話があるんだ。」
そして、アインは、リリスが帰った後に何が起こったかについてをしっかりと離した。
すると…
「ねぇ。2人とも。どういうことかな?」
リリスが起こったのは、セシリアとシルクのほうだった。
なぜなら、基本的に抜け駆け話といっていたのに、他2人が勝手にそういう行動に出たからだ。
すると、2人も正座になった。
「いや、ごめんね!リリスもいたら一緒に出来たんだけど…」
「そういう問題じゃないでしょ!」
それから、数分間、リリスによる説教があった後、やっと開放された3人は、本題のほうに入るのだった。




