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リリスの成長


そして、良い時間になったので、アインは3人を迎えに行った。


(さて、どこから行こうか。)


最初にリリスにするのはほぼ決まっていたのだったが、他2人の順番をどうするか決めかねていたのだった。


(まぁ、行ってから考えようか。)


そして、王城に向かった。


学校が終わってから、1日で王城に帰られるのかという問題もあったが、それは大丈夫だった。


普段は学校の近くにある寮に、入るのだが、今回に関しては、アインが家の方のほうにも、連れ出すことを伝えたかったので、アインのほうの兵を使って、3人を送り届けたのだった。


そんな事をするくらいなら、アインが全員を集めて、説明をしてしまえば良いのではないかという話になるのだが、今回の出来事に関しては、先に3人の許可を取ってから伝えたかったのだった。


なので、アインは王城、公爵家に向かうのだった。


「何者だ!こんな夜分に王城に何の用があってきた!」


しかし、アインは最近、この国に来ていなかったので、王城の門番にはアインのことを知らない人がいた。


というか、知らない人しかいなかった。


「私は、この国の貴族なのだが、通してもらえないだろうか。」


アインの言っていることは何も間違ってはいない。


なぜなら、この国にはいなく、しかも別の国で国王にもなっているが、別にこの国の貴族としての立場を剥奪されたわけではないので、この国の貴族でもあるのだった。


「貴族様でしたか。それでは貴族証を見せてもらっても良いですか?」


アインはそれを差し出した。


しかし、なかなか中に通してもらえなかった。


「これは…資料にない。」


「でも、本物だぞ?魔力を通すと反応するし。」


「しかし、名簿にない…」


門番にはリストが送られていて、爵位などを確認できるようになっているのだったが、アインは貴族として剥奪はされていないが、それでもこの国には殆どいないので、リストからは削除されていたのだった。


「あの~。リストに書いていないなら、中の人に確認を取ってもらって良いですか?」


「しかし、今は夜。門番ですら中に入ることは禁じられているのですよ。

それに、余分に入って良いのは、元々予定があったものだけなので、今日のところは一旦ご帰宅されて、また明日いらしてください。」


門番のほうも確認が出来ない人を中に入れるわけにも行かなかったし、それに今日のところは王城に陽があるような人はいない予定だったので、今日は帰ってもらうことにしたのだった。


そんな、悪意のまったくない対応に困っているアインのところに、救世主が現れた。


「何をやっているの?」


「姫様!何故城外に!?

危ないので、城内にお戻りください!」


「私は今日は用事があるの!いつまでも私がかよな姫だと思わないで!」


そんな、門番に講義しているリリスと目が合った。


「アイン、もう来ていたの?」


「うん。だけど、僕この国の貴族としての仕事をしていないからなのか、名簿のほうに僕の名前が入っていなくてね、なかなか中には入れなかったんだ。」


「そうだったのね。それじゃあ、行きましょう。」


そういって、リリスはアインの元に向かったが、それを門番が止めた。


「姫様!どこの貴族か分からないような者について行ってはいけません!」


「あんたたち。それは不敬よ。

アインは隣国の皇帝なんだから、そんな態度じゃだめでしょ!」


そういった瞬間、門番の人は顔が青くなっていった。


「そんな、心配しなくて良いよ。何も無かったことにするから。

それじゃあ、ちょっと姫様連れて行くね。」


アインはそういって、公爵家のほうに向かった。



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