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アインの苦手科目


そして、次の日。今日は冒険科の授業が無かった。


「アイン君。貴族科の授業分かる?」


「分かるよ。それに、僕はもう貴族じゃないけど、ここで学べることは将来役に立つんじゃないかなって。」


「そうなんだ。アイン君は勤勉だね。」


アインは今日、貴族科の授業を受けていた。


そして、教室でしばらく待っていると、先生が入ってきた。


「えー。今日の貴族科の授業を始めます。よろしく。」


「「「「よろしくお願いしまーす。」」」」


そして、挨拶から始まった授業では、衝撃的なことを良い渡せられた。


「今日は、今までと少し違ったことをしてもらう。今日は、とある条件の書かれた紙を今から皆に分ける。その紙の指示に従って、より良いものを考えて欲しい。」


そして、紙には、とある領地の力、財産、友好関係や、土地の性質など、いろいろな情報が書かれていた。


「ちなみにその紙に書かれていることは全て架空のことであって、本当はそんな領地は無いぞ。」


そして、アインみたいな記憶能力の高さがまったく使えない、授業が始まった。


「う~ん。どうすれば良いんだ?」


「とりあえずは、身を守るために兵をどんどん増やして行ったら良いのか?」


「くそ、何でこの人は今まで、上の人とできるだけ仲良くしようと思わなかったんだよ。」


「どうしようかな。」


そんな声でクラスが埋め尽くされていた。


「さて、本当にどうしようかな。」


「アイン君。なんか案があるの?」


「いや、特には無い。3人は?」


「私たちはお父様の仕事をよく近くで見ているから分かるわ。」


「そっか。自分でもそうしたいんだけど、結構自分の魔力に頼っているんだよね。」


「あー。確かにアイン君だったら、土地に問題があったら自分の魔力で治せるのか。」


「そう。だから、土地にあった生産というよりも、魔力で生産にあった土地を作ったんだ。」


「まぁ、今回のこれではそんな事やっちゃいけないだろうけどね。」


「うん。だから、真面目に考えるよ。」


そして、アインはできるだけ全ての項目を上げるようにして、お金を使っていった。


「これで良いかな?」


「アイン君できたの?」


「うん。」


「それじゃあ、先生に見せに行こうか。」


そして、アインが先生に言われた評価が。


「正直に言って、良いけどだめだ。」


「どういうことですか?」


「アインが作ったこの計画では領地は絶対に滅びないだろう。しかし、繁栄していく可能性も低い。」


「具体的には?」


「まず、全項目を上げると言うことは、その領地に特色があまりないということだ。これでは農業に適しているから、農業に力を入れまくっている土地のほうが場合によっては繁栄する。」


「しかし、それでは領地が滅びてしまいませんか?」


「そこが重要なんだ。何か1つの項目を伸ばして行きたいときに、他の項目は必要最低限上げるだけで良い。ただし必要最低限だ。それ以下になってしまうと、さっきアインが言ったとおり領地が終わってしまうからな。」


「そうでしたか。」


「まぁ、今回の問題は今までの中でもトップクラスに難しいからあまり落ち込まなくて良い。」


結果、先生に見せに行って、ほぼ完璧だと言われた人は極数人しかいなかった。


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