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社長室


そしてアインはクランの本部にやってきた。


「おお、なんか久しぶりな気がするな。」


「そうですね。最近はいろいろあって、ここに来れてませんでしたしね。」


「そうだな。それじゃあ、行こうか。」


そしてアインはクランの本部に入っていった。


「おう、いらっしゃい。何だ?坊主もこのクランに入りに来たのか?」


「いや、今日はこのクランの雑務をしに来たんだ。」


「何だ?もしかして坊主はすでにここの人間だったのか?」


「うん。」


「そうだったのか。だったら迷惑をかけて悪かったな。」


「気にしないで良いですよ。」


「そうか?だったら素直にそうさせてもらうぜ。」


「それじゃあ、私はそろそろ行きますね。」


「おう、俺はがんばってこのクランに入るからよ、また今度会ったら話をしようじゃないか。」


「そうですね。それでは私はそろそろ行きますね。」


「ああ。」


そしてアインはおくの職務室につながっている扉に向かって行った。


「アイン様、彼はまだアイン様のことをクランマスターだと気づいていませんでしたよ。」


「それが良いんじゃないか。なんか、僕のことを知っている人は大体敬語を使って来るんだもん。」


「そうですね。アイン様は基本的にどの分野でも高い身分にありますからね。」


「だから、ああやって敬語を使ってこない人と話すのは新鮮で楽しいんだ。」


「そうだったのですね。あ、そろそろ着きますよ。」


そして、職務室の中に入って行った。


「お疲れ様で~す。」


「は~い。」


アインは職務室に入ったが、各自、自分の仕事をやっているので、誰もアインのこと見なかった。


そしてアインは社長室に向かって行った。


すると…


「あ、そこの君、そこは社長室だよ。最近社長が帰ってきていないからって勝手に入っちゃダメだよ。」


「ああ、大丈夫ですよ。それは分かっていますから。」


「でも、そこは社長以外は入れるなって規則なんで。」


「おい新入り。なんか問題でもあったか?」


「いえ、この人が社長室に入ろうとしていて。」


「な、何だと?社長室にか?それはだめだ。ここは社長しか入ってはいけないからな。」


「そうですよね。」


「一応、社長に用があるなら名前をき、こ、う…アイン様!?」


「うん。ただいま。」


「いつここに来たのですか?」


「今さっき来たばっかりだよ。それに転移魔法で飛んできたし。」


「そうだったのですか…アイン様、一応防犯用に社長室に鍵をつけましたので、これを受け取ってください。」


「これは?」


「これは社長室の鍵です。アイン様が帰ってくるまでは私が持っていることになっていましたので。」


「そうだったんだ。ありがとう。それじゃあ、中に入らせてもらうよ。」


そしてアインは今、渡された鍵を使って社長室の中に入っていった。


その一方アインが社長室に入った後の社長室の外では。


「通しちゃって良かったんですか?」


「ああ、新入りだったから知らなかったんだな。あれが我がクランのトップアイン様だ。」


「そんな。だって彼はまだ15歳付近でしたよ。」


「だから説明会のときに言ってたじゃないか。社長は15歳だって。」


「それって、15歳くらいの童顔ってことじゃなかったんですか…」


「いや、本当に15歳だ。まぁ、これから顔を覚えていけば良いさ。」


「分かりました。がんばります。」


まだ社員に本当に15歳だと信じてもらえないアインであった。

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