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現実逃避

そしてエリはダンジョンの一番奥までやってきた。


「ふぅ~。アイン様、ただいま戻ってきました。」


「お疲れ。どうだった勇者は?」


「さすがに分身体では勝てませんでしたね。あの分身も私が操っていたので勝ちたかったのですが。」


「でも、今回の戦闘のおかげで、エリの分身体の力は分かったね。」


「はい。あの体ですと、あまり早く動けませんね。勇者たちにもそこを突かれましたし。」


「まぁ、何はともあれ、今回はやっと勇者の討伐ができたんだ。これで良いじゃないか。」


「それもそうですね。しかし、この王国の国王は勇者が帰ってこないことで、このダンジョンに対してなにもやってきませんかね?」


「なにもやってこないと思うよ。だって、勇者全員の力でダンジョンに入っても、誰も出て来れなかったダンジョンなんかできるだけかかわりたくないと思うから。」


「しかし、1階層あたりには何人かきませんかね?」


「もしも、来たとしても大丈夫だと思うよ。だって今回は勇者のせいで弱く見えてしまったかもしれないけど、1階層のモンスターも十分強いからね。」


「まぁ、勇者はあまり1階層では戦闘をしていませんでしたけど…」


「そうだね。それでも他の3つのダンジョンはともかく、このダンジョンにはあまりちょっかいはかけてこないと思うよ。」


「それでは今後の予定はどうするのですか?」


「う~ん。とりあえずは王都に勇者が死んだって言う、噂を流して、監視用使い魔で王城の中を見てみようか。」


「それでは、私は王都に噂を流して来れば良いですか?」


「そうだね。今回はいっぱい動いてもらっているけど、これも流しておいて。」


「いえ、アイン様の従者として、主人から与えられた仕事はやって見せます。」


「ありがとう。でも今回のこの噂はエリが大きな声で言う訳じゃなく、本当に数人に話してみて、市民から市民に流れるような噂にしてほしいから、あまりやる気を出さなくても良いよ。」


「分かりました。では、できるだけ知り合いの多そうな人にこの情報を流してみますね。」


「よろしく。」


そしてエリは、街に出て、数人の人にこの情報を聞かせた。


そして勇者の死という大事件はすぐに王都中に広まった。


~王城~


「なかなか遅いな、勇者は。」


「確かにそうですね。」


「本当に勇者はダンジョンに行ったんだろうな。」


「はい。彼らに持たせた武器の中には位置情報をこちらに伝える魔法をかけてあります。そしてその情報が報告にあったダンジョンについた瞬間に消えているところを見ると、勇者たちはちゃんとダンジョンに入っているようです。」


「そうか…それでは勇者の帰りを待つか。」


そんな時、玉座の間にノックの音が響いた。


「入れ。」


「失礼します。」


「何用だ?」


「この国の騎士団長が王様に話があるそうです。」


「そうか、それでは中に入れろ。」


「ハッ!」


そして騎士団長が中に入ってきた。


「それで騎士団長よ。何のようだ?」


「はい。今回は街で騒がれている噂について話をしに来ました。」


「何だと?我に噂話をするためだけに来たのか!?」


「しかし、今回の噂が本当だとすると、まずい事態が発生するのです。」


「何だ?言ってみろ。」


「勇者の死が、街中で騒がれています。」


「何だと?勇者が死んだだと?ありえん。彼らは人類最強の集団なんだぞ。」


「はい。私も信じたくはありませんが、もし、本当のことだとすると、勇者に頼りきっていたいままでの常識が通用しません。」


「いや、大丈夫だ。彼らのことだからそのうち平気な顔をして出てくるだろう。」


「そうでしょうか?」


「ああ、だから今の法は変えないぞ。」


「分かりました。それでは我々も今までどおりに活動しますね。」


こうして王様の一言によって、勇者は生きていることになった。


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