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エリ、撃破?


そして、エリと勇者たちの戦闘が始まった。


「正直に言って、こいつの強さはわかんないが、ここにいるって言うことは相当の強者なんだろう。気をつけていこう。」


「あ、私の正体にまだ気づいていないのですか?」


「正体だと?」


「先日、あなたのお仲間の相手をさせてもらったものですよ。」


「何だと!?あいつらをあんな目に合わせた奴か。」


「はい。しかし、あんなにおかしな手紙にのってくれるとはありがたかったです。」


「どういうことだ?」


「だっておかしいじゃないですか。もしも私が本当に彼らに苦戦をしていたら、わざわざあなたたちの元に返す意味が無いじゃないですか。」


「それは、勇者の力で止めをさせなかったからじゃないのか?」


「本気でそう思っているのですか?だとしたら何故さっきの竜王戦では勇者が死んだのでしょう?」


「それはこのダンジョンに勇者の力を妨害する何かがあるからこのダンジョンに呼んだんじゃないのか?」


「そんなものはありませんよ。しかし、あなたたちは今まで死んだことが無く、仲間も死んだことが無かったので、そんな加護があると思ったのでしょうね。」


「しかし、お前は前回の手紙で苦戦はしたが勝ったと言った。だから送り返したのじゃないのか?」


「そんな事ありませんよ。だってそもそもが苦戦をしていませんから。それではそろそろ死んでください。」


そしてエリの攻撃が始まった。


しかし…


「ん?何だこの攻撃は?確かに威力は高いが、そこまで早くないぞ。」


「確かにそうだ。これならよっぽど油断をしない限りよけられそうだ。」


そう、エリの攻撃はなぜか遅かったのだ。


「皆、俺たちならこの攻撃を簡単に避けられる。だから様子を見て、攻撃をするんだ。」


そして勇者たちは攻撃にも力を入れるようになった。


そのおかげで、エリにどんどんダメージが入っていったが、勇者たちも攻撃に力をまわし始めたので、少しずつ負傷者が出てきていた。


そして…


「こいつで止めだ。」


勇者の1人が攻撃の時にできる隙を見計らって、エリの心臓に剣を突き刺した。


「や、やったか?」


「分からない。全員まだ警戒しておけ。」


しかし、エリの体が起き上がることは無かった。


「これは倒したんじゃないか?」


「お、おう。来れは倒したといって良いな。」


「よっしゃー。ついに倒せたぜ。」


「ああ、やっとあいつらの敵が取れたな。」


「この戦いで何人かの負傷者と使者を出してしまったが、それでもやっとこいつを倒して、ダンジョンをクリアできるぞ。」


「よし、大体のダンジョンマスターは弱いらしい。」


「本当か?それならもうこいつを倒したってことは実質ダンジョンクリアじゃねーか。」


「よし、それじゃあ、ラストの部屋に行こう。」


そうして、勇者たちは最後の部屋に続く扉に向かって行った。


「これを開ければ最後だ。」


そして勇者たちは最後の扉を押した。






しかし、その扉が開くことは無かった。


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