主人公と愉快な仲間たち
2話 異世界に備えよう
あえて、そう本当にあえて言おう。
「いいじゃん別に!俺はな、異世界に憧れてんの、ハードでつまらない人生に飽き飽きしてたの。じゃあ異世界でもいいじゃん!」
「うるさいので、心の中で思ってください。」
・・・すみませんでした。
「あら、思ったより素直なのね。そういうの、私好きよ?」
うん、あんたの口調にツッコミたいけど、早くしたいから話を進めよう。 それじゃ、早速異世界に・・・
「あーごめん、前の2人と同じ様に人間にはなれないわ。同じ条件は2つまでなのよ。」
うん?てことは、人外確定の上に裕福な家庭ですらないと、そして元の地球にすら戻れないと?
いや、まだ最後のは構わない。けど、え?なに?
俺、来世人外なの?しかも貧乏な人外って何だよ!?・・・・・・・・・とりあえず、異世界転生でお願いします。
「・・・ごめんなさいね、分かったわオプションは・・・一覧を出すからゆっくり選んでちょうだい。また後で戻ってくるわ。」
はぁー。・・・まぁ気お取り直して、少しでもいい人生?にしようかねー。
まずは、えーどれどれー?
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1・あなたの種族を選んでください。
・人族 ・魔物
人間✕ スライム
獣人 ゴブリン
ドワーフ ワーム
エルフ 毒蜘蛛
龍人 ドラゴン(劣等種)
??? 神獣
魔王(満員) 動物類
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えー、何か、えー、てか、毒蜘蛛から先おかしくない?ドラゴンはまだ、「お?これ最強ルールじゃね?」って思える程度だけど、神獣って何よ?
しかも、動物類って略しすぎだろ!選ばない前提かよ!?そして終いには???、雑すぎやろ?
え?何これ?説明くださいな!
«システムの起動を確認。起動者の権限はLv1です。また、今後の起動は不可能となります。»
[???・・・権限のLvが足りません。]
!?何も分からないまま、権限を1つ失ったよ。
分かった気にせずに行こう。
そこから俺は、分厚い辞書の内容と同じくらいあるんじゃないのか?という量の条件からさんざん悩み、そして決めた。
「オプションは決めましたか?」
女神が戻って来て、そう問いかけてきた。
「あぁ、終わったよ、転生を頼む。」
「・・・それでは、よい人生?を。ご武運を」
決して最後の「こいつ、何言ってんだ?」的な視線を気にしないまま、俺は新たな旅たちを迎えた。