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突然の合宿指針1
春休み直ぐ、魔導同好会は三泊四日の合宿をする事となった。
それは、魔法省からの異例の申し出だった。
「魔法強化合宿ですか…」
「えぇ、総務部からの申し出なのよ。うちの高校だけだし、意図が読めないけど…どうする?」
「主催者や場所はどうなってますか?」
「それが総務部からで、場所は当日に知らせる事になってるの。だから困ってるのよ。日程以外が全て不明。ただ、部員全員参加が義務付けられているわ」
「断ったら?」
「さぁ、わからないわ。魔法訓練事態はうれしいのだけど」
「一応、打診はします。全員なら私も行けばいい」
「そうね。じゃあ、部員に伝達お願い」
「わかりました」
そうして樹は理事長室を出ていった。
「室長、頼みがあるのですが…」
理事長室を出て、直ぐに電話をかける。
勿論、相手は上司の阿川幸成だった。
「あまり日にちは無いな」
「そうですね。でも、お願いします。総務部の主催の目的を探って下さい」
「やってみるよ。だが、期待はするなよ?」
「はい、お願いします」
だが、返事は二日以内、合宿日も その二日後と駆け足だった。