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盗まれていた魔法書6
松田信弥は言った。
学校に行かなくていいのかと。
となれば、学校の騒ぎは彼も噛んでいる。
そして冬子が部員により捕まり、時間差で田中康雄の出現、彼等三人はグルだとなる。
そして首謀者はスイだった。
「何がしたいんだ…」
スイの魂胆は何なんだと思い呟いた言葉は、田中康雄の耳に入る。
「そんなもの決まっている、日常を壊したお前への復讐だ!」
田中康雄は自分に向けて言ったと勘違いをした。
鎖を増やし、鎖は高速で樹を追う。
「なら、部室に来なければいいだろう?元々数あわせの部員なんだ」
「俺はあの場所を気に入っていた、お前が現れなければ変わらなかった!」
負魔石は復讐心に輪をかける。
全身だったか、と負魔石を見る。
場所さえ解っていれば造作も無い、一つづつ破壊するだけだ。
とりあえず、地上に移動させたい。
葉月が田中康雄の側にいる。
地下のままでは彼女が危険だ。
チラッと周りを見ると、ネネコが花壇の側にいた。
ネネコは樹が気付くと笑顔になった。