私怨の復讐1
「松田信弥、入れ」
東京刑務所、松田信弥は数日前に業と小さな魔法犯罪を犯して捕まった。
それは、スイの指示である。
今此の場所は元々の犯罪者だけでなく、負魔石の使用者も多数含まれている。又、隣には女子刑務所もある。
この二ヶ所の受刑者を同時に逃がすのが目的だ。
「そろそろかな?」
時間になる。
男子刑務所と女子刑務所と外への繋ぎ目、そこに魔法で強大な穴を開ける。
ドカンと音がすると、受刑者も監視員も驚く。
「お前、なにやってる!」
「正気か⁉️」
男子も女子も、わらわらと集まる。
バラバラと、ポケットの中から小さな負魔石を取り出し地面に落とした。
「これで逃げるといい。これ一つで多大な魔力を得られる」
大抵の雑魚は、負魔石を一つ手に入れるとわらわらと逃げ出した。
「そちらの女子の皆さんもどうぞ」
女子の領地にも負魔石を投げる。
「逃げるなり会いたい人に会いに行くなりすればいい」
戸惑うが、少しづつ手に取り逃げ出す。
それでも一部の受刑者は逃げ出さなかったが、それはどうでもいい。大抵が逃げ出してくれれば。
大事になりさえすればそれでいいのだ。
「貴方は逃げないの?」
若い一人の女性が問う。
「必要無い。そういう君も逃げればいい。捕まらなければ自由だ。あの方に会えれば、もっと道は開ける」
「あの方?」
負魔石を見る。
「じゃあ、私も出ようかしら?」
負魔石を5つ手に取ると、外に出たのだった。