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学園都市の混乱4
「こんなん対処できるか!」
条治は叫ぶ。
困ったらとりあえず部室に、前の事件で刷り込まれやっぱり学校へ向かう。
卓他三名も一緒だから上手くはいかない。
たまに暴走した生徒を条治が伸さなければいけないのだ。
だから正直疲れた。
樹がいればどうにかなる。
だが、生憎居ないのだ。
「誰か、来る」
うなされながら理子が呟く。所謂独り言だ。
そしてその通り、総平が走って来た。
「良かった。翔を、助けて」
息を切らしながらしがみつく。
条治は困惑した。
「簡潔に話せ」
「町で襲われた、翔が対応してる!」
「能力は?」
「爆弾と、足が速い二人」
条治は考える。
「解った、行こう。お前は卓達と学校へ行け」
総平は詳しい場所を条治に伝える。
「僕も行く。早く行った方がいいですよね」
侑斗が申し出た。
「いいのか?」
「はい」
侑斗は貴史を見る。
「理子を守って、お願い」
「当たり前だ」
そして二手に別れた。